無料の Azure Data Explorer クラスターをアップグレードする

無料クラスターを完全なクラスターにアップグレードすると、Azure Data Explorer によって提供されるすべての機能を使用できます。さらに、無料クラスターのストレージサイズの制限がなくなり、より多くの容量でデータの増加に対応できます。

前提条件

注意

アップグレード前に開始されたインジェスト操作の状態は、アップグレード後に使用できない場合があります。そのため、クラスターをアップグレードする前に、すべてのインジェスト操作を完了することを強くお勧めします。詳しくは、インジェストの状態に関する記事をご覧ください。

無料のクラスターを完全なクラスターにアップグレードするには、次の手順のようにします。 Microsoft アカウント (MSA) を使っている場合は、アップグレードする前に、有効な Azure サブスクリプションを持つユーザーを追加するステップを行う必要があります。

注意

いったん移行が開始されたら、完了するまでは、クラスターを削除したり、新しいデータベースを作成または削除したりすることはできません。

移行の最後のフェーズで、データが新しいクラスターにコピーされると、クエリは引き続き通常どおりに動作します。新しいデータは取り込まれませんが、インジェストのためにデータをキューに入れることができ、移行が完了した直後に、新しいクラスターにデータが取り込まれます。

クラスターに対する Event Hubs 所有者アクセス許可がない場合、 Event Hubs データ接続からの取り込みは新しいクラスターに移行されません。新しいクラスターで Event Hubs への新しいデータ接続を作成できます。

[クラスターのアップグレード] ダイアログで、次の情報を使ってクラスターの詳細を入力します。

設定	推奨値	説明
クラスター名	一意のクラスター名	クラスターを識別する一意の名前を選択します。クラスター名に、ドメインサフィックス [region].kusto.windows.net が付加されます。名前に使用できるのは小文字と数字のみであり、文字数は 4 から 22 文字にする必要があります。
サブスクリプション	該当するサブスクリプション	クラスターに使用する Azure サブスクリプションを選択します。
Resource group	該当するリソースグループ	既存のリソースグループを使用するか、新しいリソースグループを作成します。
クラスターのリージョン	自分のリージョン	要件に最も適したリージョンを選びます。
可用性ゾーン	はい	同じリージョンの可用性ゾーンを使います (オプション)。 Azure Availability Zones は、同じ Azure リージョン内の一意の物理的な場所です。 Azure Data Explorer クラスターをデータの損失から保護します。クラスターノードは、既定で同じデータセンターに作成されます。複数の可用性ゾーンを有効にすると、単一障害点を排除して、高可用性を確保できます。可用性ゾーンへのデプロイは、クラスターの作成時にのみ可能であり、後から変更することはできません。

必要に応じて、[ユーザーの追加] を選び、使用するサブスクリプションを持つユーザーを使ってサインインします。無料クラスターで MSA を使っている場合、または別のユーザーを使いたい場合は、このステップを使います。追加するユーザーの選んだサブスクリプションに、Azure クラスターが作成されます。
[アップグレード] を選んでアップグレードプロセスを開始します。このプロセスでは次の操作が実行されます。
1. 指定されたクラスターの詳細を使って、新しい Azure クラスターを作成します。すべてのビジネスロジックが引き続き動作するように、無料クラスターのクエリとインジェスト URI が新しい Azure クラスターに転送されます。
2. 無料クラスターから完全な Azure クラスターにデータをコピーします。
3. 無料クラスターを削除します。
アップグレードが完了すると、新しいクラスターを使用できる状態になります。既存のインジェストは続行され、サポートされているすべてのツールを使ってクエリを利用でき、新しい無料クラスターを作成できるようになります。