クラウドの操作と管理のアンチパターン
クラウド導入の運用段階や管理段階でお客様がアンチパターンを体験してしまうことが多々あります。 多くの場合、新しいツール チェーンもしくは最新式にしたツール チェーンを慎重に導入することで、こうしたアンチパターンを回避できます。
アンチパターン: ビジネス上の成果ではなく、ツールに焦点を当てる
IT ツールを最新式にすると、退屈な仕事を社員から解放し、作業環境が改善されることがあります。 ビジネス上の成果を改善するかどうか特定できるよう、新しい IT ツールを測定することが重要です。 ツール チェーンが新しくても、ツール チェーンを最新式にしても、仕事が速くなるとも、ビジネス上の成果が向上するとも限りません。
例: プラットフォームを導入してもパフォーマンスが向上しない
改善された新しい継続的インテグレーションと継続的デリバリー (CI/CD) プラットフォームを、ある会社が導入します。 このツールはデリバリーおよび展開パイプラインの定義を簡単にするため、機能を短時間で展開できます。 IT 部署は、パイプラインの構成を高速化するプラットフォームを出荷することに熱心です。 ある部署がこのツールを使用したところ、古いプラットフォームと比べたとき、市場に出すまでの時間がそれほど短縮されないことが判明します。 最終的な承認およびリリース プロセスには変化がなく、改善もされません。
推奨される結果: ビジネス上の成果で成功を測定する
テクノロジと事業目標の足並みを揃えるため、望ましい成果を、両方の領域の指導者に共同で定義してもらいます。 こうした成果と目標が SMART (具体的、測定可能、達成可能、合理的、期限付き、の略) であるようにします。 成果と目標が、確実にテクノロジとビジネスに影響を与えるようにします。 ビジネス内で適切なコミットメントを判断する場合に、Microsoft Cloud Adoption Framework for Azure が役立ちます。
単純なテクノロジだけの成果 (展開の高速化やパイプラインの構成など) で成功を測らないようにします。 そうではなく、テクノロジとビジネスの成果を利用してください。 このタスクでサポートが必要であれば、「開発者のベロシティ」を参照してください。