データ ストア分類
この記事では、Azure Storage オプションについて説明します。 モノのインターネット (IoT) のストレージ オプションについては取り上げません。 IoT 関連のストレージの詳細については、「Azure IoT」と「モノのインターネット (IoT) のアーキテクチャ デザイン」を参照してください。 また、この記事では、ほとんどの AI ワークロードのようにベクトル化されたデータを使用するワークロードについては取り上げません。 詳細については、「ベクトル検索用の Azure サービスを選択する」を参照してください。
Azure ストレージのカテゴリには、 シンプルなストレージ ソリューション、 データベースおよび分析ストレージ、 IoT ストレージが含まれます。 以降のセクションでは、シンプルなストレージ、およびデータベース ストレージと分析ストレージについて説明します。
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シンプルなストレージ ソリューション
Azure Blob Storage (Azure Data Lake Storage を除く)、Azure Files、Azure ディスク、Azure Queue Storage、Azure NetApp Files、Azure Table Storage などのシンプルなストレージ ソリューションを使用します。 これらのソリューションは、 原子性、一貫性、独立性、永続性 (ACID) 機能を必要としない大量のデータを保存するのに最適です。 シンプルなストレージ ソリューションでは通常、データベース サービスや分析サービスよりもコストが低くなります。 ファイル共有、構造化されたクエリとトランザクション機能を最小限に抑える必要があるデータ、ファイルの長期保持にシンプルなストレージを使用します。
データベースと分析ストレージ
ACID 機能が必要な場合はデータベースを使用します。 Azure データベースには、分析データベースまたはデータ ストアおよびトランザクション データベースまたはデータ ストアが含まれます。
オンライン分析処理 (OLAP) ワークロードとも呼ばれる Azure 分析データベースとデータ ストアは、大量のデータを格納、管理、分析するように設計された特殊なサービスです。 これらの特殊なツールでは、大量のデータを格納、管理、分析します。 分析データベースは、データ ウェアハウス、ビッグ データ分析、リアルタイム分析のためのインフラストラクチャを提供します。 これらは大量のデータを読み取る目的で最適化されており、通常は列指向ストレージを使用します。 詳細については、「Azure で使用する分析データ ストアの選択」を参照してください。
オンライン トランザクション処理 (OLTP) システムとも呼ばれる Azure のトランザクション データベースは、迅速で信頼性が高く、安全なトランザクション処理を必要とするワークロードをサポートしています。 トランザクション データベースはデータの読み取りと書き込みに合わせて最適化されており、通常は行ストレージを使用しますが例外があります。 この最適化により、データの整合性と一貫性が確保されます。 トランザクション データベースをデプロイする方法の詳細については、OLTP ソリューションを参照してください。
トランザクション データベースには、リレーショナル データベース (SQL データベースとも呼ばれる) と非リレーショナル データベース (NoSQL データベースとも呼ばれる) の 2 種類があります。
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リレーショナル データベースを使用して、リレーションシップを定義したデータ ポイントを格納および整理して、スピーディかつ簡単なアクセスを実現します。 これらのデータベースには、定義済みのカテゴリを表すテーブルがあります。 行と列には、各エンティティに関する情報が含まれています。 この構造によって、効率的かつ柔軟にデータにアクセスできます。 Azure のこれらのデータベースの例を次に示します。
Azure Database for PostgreSQL と PostgreSQL。
Azure Database for MySQL と MySQL の、サービスとしてのインフラストラクチャ バージョンとサービスとしてのプラットフォーム バージョン。
非リレーショナル データベースは、リレーショナル データベースのような表形式で構造化されるとは限らないデータを格納、管理、および取得します。 NoSQL データベースでは、構造化データ、半構造化データ、非構造化データなど、さまざまなデータ型を処理できます。 Azure のこれらのデータベースの例として、Azure Cosmos DB や Azure Managed Instance for Apache Cassandra があります。
分析とトランザクションの目的で、ハイブリッド データベースまたはデータ ストアが必要になる場合があります。 これらのユース ケースはハイブリッド トランザクションおよび分析処理と呼ばれています。 このようなユース ケースでは、Azure Cosmos DB for PostgreSQL や Azure SQL Database Hyperscale などの製品を使用します。