【IIS7】 Tech・Ed 2008 セッション振り返り(14)
メディアコンテンツの3品目です。今度は複数のストリーミングをグルーピングして配信するプレイリストの機能です。
アイテム №13
「Web Playlist for IIS7」
説明
Webサーバー制御のメディア再生リストを提供するツール。Web Playlistによってクライアントがスキップ、シークできるかの制御が可能で、実際のメディア資産の場所をわかりにくくする効果もある。
特徴
●既存アプリケーションとメディアコンテンツの融合
●特定再生リストの同時視聴可能数の制御
●再生リストのネストが可能
●.NET、COMベースのカスタムプロバイダーを開発可能
●相対URLや絶対URLだけでなく、構成するビデオをローカルのパスで指定することも可能
ベネフィット
ダウンロード可能なメディアファイルは種類を問わず、Web再生リストに追加することが可能。コンテンツのアクセス、視聴順をサーバー側で制御、ASP.NETセッション状態を活用することでサーバーファームでの共用可能。IIS7.0と完全に統合したモジュール構造になっているので管理も柔軟に可能。
利用可能 OS
Windows Server 2008 (IIS7.0)
その他前提条件
IIS7.0 がインストールされていること
入手先
Web Playlists for IIS 7.0, 32 Bit (x86), Release Candidate (RC)
Web Playlists for IIS 7.0, 64 Bit (x64), Release Candidate (RC)
開発ステージ
製品候補版(RC)
ドキュメンテーション
Readme for Web Playlists for IIS 7.0 Release Candidate
https://www.iis.net/Downloads/files/playlist/WebPlaylists_Readme_RC.htm
Web Playlists for IIS 7.0 - Setup and Configuration
Web Playlists for IIS 7.0 - Creating a Simple Playlist
Web Playlists for IIS 7.0 – Using Playlist With Different Media Players
Web Playlists for IIS 7.0 - Extending Web Playlists through Custom Providers
Web Playlists for IIS 7.0 - Extending Output Formats using XSLT
セッションより
これも要点しかお話できませんでしたね。元々 Windowsメディアのストリーミングでもプレイリストという発想はあります。クライアント サイド プレイリスト(.asx)、ストリーミングサーバー プレイリスト(.wsx) ですが、今回の IIS7 用の Webプレイリスト(.isx)がこれに加わるというわけです。
プレイリストは単に再生を便利にするということ以外に Bitrate Throttling に関する前の投稿で書いていたインターネット用途の配信において広告入りのビデオを配信する上では主流な方法論になってきます。先に広告を必ず見てもらう(スキップできなくする設定もある)ことで課金モデルに柔軟性を持たせるなど、今そういうビジネスをしていない領域では今後どんどん採用されていくことになるでしょう。
仕組みのイメージが湧かないでしょうから図をつけておきましょう。
感想
インターネット向けのビデオ配信で米国のサイトではすでに広告を先に強制してみせるものは多く存在します。私も大好きな”24”のファン向けの配信”24inside"でも早くからそういうことをしていましたね。日本でも私の手の届かないところでもう結構やっているでしょう。IIS7を使うとすごく簡単にそういうことができるようになったのはうれしいですね。
企業向けでもどうしても社員に見せたいビデオを強制したり、製品の説明の前に宣伝を見せたり、今後はそういうのをよく目にするようになるでしょうね。
余談
RCのビルドから.isx のXML書式が独自のものから SMILベース になったようです。もう実は使ってみていたよ という皆様には isxTranslate というツールが提供されています。サポートなし ですが、ファイルを変換するのに使ってください。これも Vishal Sood さんのブログで取り上げられています。これから触る人はこのツールは無視してください。