Azure Premium Blob Storage パブリック プレビュー提供開始
執筆者: Claus Joergensen (Principal Program Manager, Azure Storage)
このポストは、2019 年 3 月 5 日に投稿された Azure Premium Blob Storage public preview の翻訳です。
本日マイクロソフトは、Azure Premium Blob Storage のパブリック プレビューの提供を開始しました。Premium Blob Storage は、これまでのホット/クール/アーカイブに加えて登場した、新しいパフォーマンス層です。IoT、テレメトリ、AI や、インタラクティブな動画の編集、Web コンテンツ、オンライン トランザクションなどのシナリオを含む高トランザクション、高速アクセスが求められるワークロードにぴったりです。
テストでは、平均値、 99 パーセンタイル値の両方でサーバー レイテンシがホット アクセス層より大幅に低下し、さまざまなオブジェクト サイズの読み書き両方がより速く、より一貫性が高くなっています。エンドツーエンドで低レイテンシ化するには、アプリケーションをストレージ アカウントと同じリージョンのインスタンスでデプロイする必要があります。詳しくは、ブログ記事「Premium Blob Storage – 新たなパフォーマンス レベル (英語)」を参照してください。
図 1 - Premium Blob Storage と Standard Blob Storage のレイテンシ比較
Premium Blob Storageでは、ローカル冗長ストレージ(LRS)が使え、256 KB以上の取り込みも非常に高速な高スループットブロックBLOB(HTBB)になっています。
ぜひ Premium Blob Storage を使ってみてください。
Premium Blob Storage を利用するには、サブスクリプションに新しいブロック BLOB ストレージ アカウントをプロビジョニングして(詳細は下記参照)、既存の BLOB サービス REST API (英語) や AzCopy、Azure Storage Explorer などでコンテナーと BLOB を作成します。
料金と提供リージョン
Premium Blob Storage は、ホット層と比べてデータ ストレージ料金は高く、トランザクション料金は安くなっています。大量のトランザクション処理があるワークロードでは、コストを低減できます。詳しくは料金ページをご覧ください。
Premium Blob Storage のパブリック プレビューは、米国東部、米国東部 2、米国中部、米国西部、米国西部 2、北ヨーロッパ、西ヨーロッパ、東日本、東南アジアの各リージョンでご利用いただけます。
オブジェクトの階層化
現時点では、Premium に保存したデータは、ホット、クール、アーカイブ層に階層化して保存することはできません。将来的には、オブジェクトの階層化をサポートする予定です。データを移動するには、新たに追加された PutBlockFromURL API (英語) (サンプル コード) や、この API をサポートした AzCopy v10 で BLOB を同期コピーします。PutBlockFromURL はサーバー側のデータを同期コピーするので、呼び出しが完了するとコピーが終了し、Azure Storage 内でデータ移動が完結します。
なお、Storage Analytics Logging、静的 Web サイト、および Lifecycle Management(プレビュー)には、Premium Blob Storage は使用できません。
ストレージ アカウントの作成(Azure Portal の場合)
Azure Portal でブロック BLOB ストレージ アカウントを作成するには、[Create storage account] ブレードに移動して、以下のように入力します。
- [Location] でサポート対象のリージョンを 1 つ選択
- [Performance] で [Premium] を選択
- [Account kind] で [BlockBlobStorage (preview)] を選択
入力例:
これで SAS トークンの生成やメトリックの確認などを含む Premium Blob Storage アカウントの管理ができます。
ストレージ アカウントの作成(PowerShell の場合)
PowerShell でブロック BLOB のアカウントを作成するには、まず PowerShell AzureRm.Storage プレビュー モジュールをインストールする必要があります。
ステップ 1: 最新版の PowerShellGet がインストールされていることを確認
Install-Module PowerShellGet –Repository PSGallery –Force
ステップ 2: PowerShell コンソールを新規に開き、AzureRm.Storage モジュールをインストール
Install-Module Az.Storage –Repository PSGallery -RequiredVersion 1.1.1-preview –AllowPrerelease –AllowClobber –Force
ステップ 3: PowerShell コンソールを新規に開き、Azure アカウントでログイン
Connect-AzAccount
PowerShell プレビュー モジュールの準備ができたら、ブロック BLOB ストレージ アカウントを作成します。
New-AzStorageAccount -ResourceGroupName <resource group> -Name <accountname> -Location <region> -Kind "BlockBlobStorage" -SkuName "Premium_LRS"
ストレージ アカウントの作成(Azure CLI)
Azure CLI でブロック BLOB のアカウントを作成するには、まず Azure CLI v.2.0.46 以降をインストールします。その後、以下の手順を実行します。
ステップ 1: サブスクリプションにログイン
az login
ステップ 2: storage-preview 拡張機能を追加
az extension add -n storage-preview
ステップ 3: ストレージ アカウントを作成
az storage account create --location <location> --name <accountname> --resource-group <resource-group> --kind "BlockBlobStorage" --sku "Premium_LRS"
フィードバックのお願い
皆様からのフィードバックをお気軽に premiumblobfeedback@microsoft.com までお寄せください。
まとめ
Azure Blob Storage は、Premium Blob Storage によってさらに低レイテンシで一貫性の高いものにななりました。Blob Storage の詳細については、製品ページをご覧ください。最新情報は、私の Twitter をフォローしてください。