【WP for ITPro】Windows Phone の “People Hub” とアドレス帳の関係
Windows Phone を新たに導入してビジネスで使おう!としたとき、ひとまず困るのがアドレス帳です。
Windows Phone には「アドレス帳」というものは用意されておらず、かわりに「People Hub」と呼ばれる「高機能なディレクトリ」が実装されています。
以下は People Hub の構造を模式的に示したものです。
中央にいるのは「人」です。「人」とは自分とつながりのある人です。Facebookの友達とか、Twitter のフォロワーとか、OUTLOOK の連絡先にいる人たちです。周辺にあるのは「人」が使用しているサービスです。「人」は Google や Facebook、Twitter などの SNS に加えて、Exchange Server や Exchange Online、その他の IMAP/POP サーバー とも接続されている...という様子を表しています。
これが従来と何が違うのか...ある人に何らかの形でコンタクトしたい...としましょう。これを VBScript 的に表現すると以下の通りです。
【従来】
- Facebook.Post(wall, people.name, “ほげほげ”......)
Twitter.Send (people.id, “ほげほげ”)←Twitterはありませんでした。失礼しました。- Google.Send(sendto=people.mailaddress , ”ほげほげ”.....)
- Outlook.Send(sendto=people.mailaddress , “ほげほげ”, “優先度="高”.....)
【People Hub】
- people.PostTo(Facebook, “wall”, “ほげほげ”)
people.SendTo(Twitter, “ほげほげ”)←Twitterはありませんでした。失礼しました。- people.SendTo(Google, ”ほげほげ”.....)
- people.SendTo(Outlook, “ほげほげ”, “優先度="高”.....)
従来と People Hub とは何が違うのでしょう...
People Hub の場合には、何をするにも起点となるインスタンスの全てが「人」なのです。「人」に対してメソッドを実行する...ということになるので、サービスごとに新しいインスタンスを作って、それぞれに使用が異なるメソッドを調べて...なんてことをする必要がありません。
では、アドレス帳はどうなっているでしょう?これも、People Hub が大きく影響しています。
図にしてみると以下の通りです。...ごちゃっとしていて見ずらいですが...拡大してみてください。
中央にあるのが「アドレス帳=People Hub」です。
People Hub には、周辺のサービス上で自分と繋がっている人々の情報がゴソッと入ってきます。
知り合いの中には複数のサービスでつながっている人もいるはずです。そういう人は、複数のアカウントが「リンク」されて管理されます。
リンクされた情報は、もちろんその人の属性として1か所にマージされますし、その場でメールを送ったり Facebook のでまとめて参照することができます。
Exchange や Office 365 の場合には、Outlook の Contacts(連絡先)が自動的に取り込まれて登録されます。
逆に言えば、Contacs に入っていないユーザーは People Hub には取り込まれません。
もちろんその場合には GAL(Global Account List)を検索すればよいのです。
GAL を検索するためのネットワーク構成については後程。