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WEC 7でSilverlight for Windows Embeddedを使おう! - その2

さて、その1で作ったカスタムOSイメージをVirtual PC上で動かします。

3.カスタムOSを実行するためのVirtual PC OSのセットアップ

Windows 7のVirtual PCを使うものとして話を進めます。Virtual PCのセットアップ方法は、https://www.microsoft.com/japan/windows/virtual-pc/ を参考にしてください。
WEC7をインストールすると、c:\WINCE700ディレクトリに各種ファイルがセットアップされます。その中のc:\WINCE700\platform\VirtualPC\VMに、カスタムOSをダウンロード&実行するためのブートローダーが入ったVHDファイルが格納されています。

Windows 7のスタート→Windows Virtual PC→Windows Virtual PCで、Virtual PCを起動します。そして、“仮想マシンの作成”をクリックします。 開いたダイアログで、“名前”を入力します。ここでは、“VCEPC”としています。“次へ”をクリックします。
VPC_1_Creating

“メモリとネットワークオプションを指定します”はそのままの設定で、“次へ”をクリックします。
次のページで、“既存の稼働ハードディスクを使用するを選択し、先ほど紹介したVMディレクトリに格納されている、“hd0_sample.vhd”を選択し、“次へ”をクリックします。※念のため、元の場所からコピーして、そちらを使用することをお勧めします。
VPC_3_Creating

これで、新しく“VCEPC”という名前のVirtual PCが作成されました。

スタート→Windows Virtual PC→Windows Virtual PCで、仮想マシンフォルダーを開き、今作成したVCEPCを選択して、上のメニューの“設定”をクリックします。左側のリストの“ネットワーク”をクリックし、ネットワークアダプタを有線LANのみに設定しなおします。
これで準備完了です。

その1で作成したOSソリューションをVisual Studio 2008で開きます。開いた状態で、メニューの“Target”→“Connectivity Options...”を選択します。そして、開いたダイアログの“New target device name:”に、“VCEPC”と入力し、“Add”ボタンをクリックします。
VPC_6_ConnectionAddDevice

前のページの“Target Device:”を“VCEPC”に変更し、“Kernel Download:”の“Ethernet”コンボボックス横の“Settings”ボタンをクリックします。
VPC_7_ConnectionAddDevice

すると、下図の様な、ダイアログが表示されます。この状態で、先ほど作成した、“VCEPC”を起動します。この仮想マシンは、起動後、DHCPでアドレスを取得し、ブート待ちであることをブロードキャストします。それを感知すると、下図のダイアログに、VCEPCが表示されます。
 EthernetConfigVPC_9_ConnectionAddDevice

オレンジ色で表示された領域をクリックし、“Apply”ボタンをクリックします。そして、“Target Device Connectivity Options”ダイアログの“Apply”ボタンをクリックします。
※PC-00...の値は、各Virtual PC毎に変化します。図の値になる必要はありません。
※この作業が終わったら、仮想マシンは一旦電源オフにしてください。

以上で、仮想マシン“VCEPC”に対するVisual Studio側の設定が終了しました。

では早速、カスタムOSをバーチャルマシンで起動してみましょう。
先ず、Visual Studioメニューの“Target→Add Device”を選択します。
※下図でDeviceを選択し、右側に二つ並んでいるアイコンの左側をクリックでも構いません。
ConnectingDevice  
そして、VCEPC仮想マシンを起動します。仮想マシンがブートして、Visual Studio側にOSイメージのダウンロードを要求し、ダウンロードが始まります。
※左側がVisual Studioのダイアログ、右側にかぶっているのが、Virtual PCのウィンドウです。
VPC_DL_VS 

ダウンロードが終わると、WEC7のShellが起動します。
VPC_WEC7Shell 

この状態で、Virtual PCを休止状態で保存しておきます。

これでようやく、Silverlight for Windows Embeddedを試す準備の完了です。ここまでくれば、TechEd2010のT7-403で解説する、SWEアプリの実行を確認することができる環境が出来上がりました。
続きは、TechEd2010の後、公開予定です。お楽しみに。