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Windows 7 のバッテリに関する通知メッセージ

私たちは先週ずっと、Windows 7 とバッテリに関して、特に「Considering replacing your battery (バッテリを交換してください)」という Windows 7 の新しい通知メッセージに関するブログの動向を追っていました。このメッセージは Windows 7 のエンジニアリングと関係があるので、このブログを使って皆さんに更新情報をお知らせすることにしました。何度も申し上げてきたように、私たちは Windows 7 の品質に徹底して取り組んでおり、OS の重大な障害につながる恐れのある潜在的な問題を示すようなレポートをすべて真摯に受け止めています。前回の投稿では、バグ レポートを受け取ったとき、特に同じ内容と思われるレポートをいくつも見かけるようになったときの対処手順について説明しました。今回の件に関して、Windows 7 で何か対処しなければならないことがあるかどうか確かめるために、先週からいつもの手順以上に念入りに取り組んできました。しかし、現時点ではこの件に関してWindows 7 の問題は発見されていません。

先週、複数の報道によって、Windows 7 にアップグレードする前は適切に機能していたと思われるシステムで、Windows 7 が「consider replacing your battery (バッテリを交換してください)」と警告すると述べているユーザーのブログやフォーラムに注目が集まりました。これらの記事では、Windows 7 は消耗しつつあるバッテリをユーザーに警告せず、この状態を誤って報告し、さらに悪いことにバッテリをダメにした、とするサポート フォーラムの投稿を紹介していました。-しかしWindows 7 は消耗しつつあるバッテリの警告メッセージを表示するように設計されているのです。エコシステムでのこれまでの経験で知る限り、Windows 7 は、実際に消耗しつつあるバッテリについて適切に警告し、バッテリのステータスに関して誤って報告することはなく、いかなる方法によってもバッテリにダメージを与えることはありません。私たちが確認できたどのケースでも、交換する必要があると報告されているバッテリは、実際に交換の必要がありました。

フォーラムでこの問題についてレポートしているユーザーへの連絡、カスタマー サービスとのコミュニケーション、PC メーカーとの協力、そしてもちろん Windows 7 での遠隔測定など、利用できるすべての手段を使って、この新機能に関するレポートやディスカッションを注意深くモニターし、意図された動作に関するレポートを Windows 7 の問題点を示している可能性があるレポートから分離するようにしています。後者のケースでは、適用範囲の理解と、問題の現象を再現できるハードウェアの入手を試みています。これらすべての手順によって、これまでに、バッテリの調子の件で通知メッセージを見たユーザーがいて、調査したすべてのケースで、Windows 7 は単に消耗したバッテリを正確に検出していたことが判明しています。この特定の問題に関する私たちの立場をお伝えする前に、この新機能の背後を見ていく必要があるでしょう。

PC のバッテリ寿命 (バッテリ電源での実行時間) の最も大きな要因は、バッテリそのものです。PC のバッテリは本質的に、電荷を保持して電力を提供する能力が減衰していきます (すべての充電式バッテリはそうです)。この原因は複雑で、バッテリ化学における不可逆的変化や、他の物資との増加した内部抵抗、バッテリの設計や製造に関係があります。この減衰は、ユーザーにとっては、PC を使用するにつれて内蔵バッテリの寿命が低下することを意味します。最終的には、満足できるバッテリ寿命に復元するために、バッテリを交換する必要があります。主流のラップトップ PC について簡単に調べたところ、バッテリの保証期間は通常 12 か月で、これは統計的に、認識できる減衰 (より頻繁に充電する必要があることに気付き始めるという意味) が生じると思われる長さです。2、3 年間同じラップトップ (または、携帯電話、音楽プレーヤー、あるいは他の充電式バッテリ内蔵の製品) を所有して定期的に充電していると、間違いなくバッテリの寿命が短くなっているのを「感じ」ますが、情報がなかったので、さまざまな要因のせいにしてきたかもしれません。

Windows 7 では、バッテリの全体的な調子を Windows に報告できる回路およびファームウェアを備えた現代的なラップトップ バッテリの機能を活用しています。これは、ワット時 (W-hr) 電力容量として絶対的に報告されます。そして、Windows 7 は簡単な計算を行って、元の設計容量から低下した割合を判定します。Windows 7 では、しきい値が 60% の減衰 (バッテリが設計容量の 40% を切って動作している状態) に設定されており、この値を切ると Windows 7 はユーザーに状況を報告します。この時点で、たとえば、本来 5 時間稼動が可能な程度に充電できたバッテリは、平均で約 2 時間分しか充電できません。Windows 7 では、バッテリ メーター アイコンと「Consider replacing your battery (バッテリを交換してください)」という通知メッセージで、このことをユーザーに知らせます。この通知はWindows 7 の新機能で Windows Vista Windows XP にはありません。

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PC のバッテリは、システム ファームウェア (または BIOS) を介して、バッテリ容量とステータスに関する情報を提供します。ファームウェア インターフェイス (ACPI) について詳細な仕様規定がありますが、最も基本的なレベルでは、ハードウェア プラットフォームとファームウェアは、バッテリとその状態を説明する複数の読み取り専用フィールドを提供しています。ファームウェアは、「製造者名」、「シリアル番号」、「設計容量」、「最終的なフル充電容量」といったバッテリに関する情報を提供します。最後の 2 つの情報 (設計容量と最終的なフル充電容量) は、バッテリが自然にどの程度減衰したか判断するために Windows 7 が使用する情報です。この情報は読み取り専用となっており、Windows 7 や他の OS がバッテリ状態の情報を書き込んだり、設定したり、構成したりすることはできません。実際、充電および放出というバッテリの動作はすべて、バッテリ ハードウェアによって完全に制御されています。Windows は単に、システム ファームウェアから読み取ったバッテリ情報を報告するだけです。いくつかのレポートで、Windows がバッテリ情報を変更していると誤って述べられていますが、そのようなことはありえません。

前述したように、調査したレポートに関して唯一言えることは、Windows 7 は単に新機能を使用してバッテリのステータスを報告しており、問題のバッテリは単に設定されたしきい値を切っているということです。以下に、この観点をサポートするデータについて説明します。以前は正常に動作していた PC で、アップグレード後にこの警告が表示されて驚くユーザーがいるのは当然のことです。本質的にバッテリは減衰していきますが、Windows 7 がこの情報を伝えるまで、ユーザーにはこのことが明らかではなかったのです。Windows 7 がパフォーマンスを悪化させた「原因」ように一見思われますが、実際には Windows 7はただ既成事実を報告しただけであると、私たちは認識しています。

下記のデータの要点は、調査中のレポートの理解に役立っています。ちなみに、私たちが見ている遠隔測定はすべて、オプトイン (自発的に承諾) かつ匿名で、プライバシー ポリシーが遵守されています。

  • 新しいハードウェアまたは新しく購入された PC では、この通知メッセージが再現できるというレポートはまだありません。新しい PC でこの通知メッセージが表示されたというレポートがありましたが、すべてのケースでバッテリが減衰状態にあったことを確認できました。
  • PC メーカーのパートナー様からは、遠隔測定 (コール センター、サポート フォーラムなど) を活用して情報を収集しているが、想定外の動作は見られないとの知らせを受けています。PC メーカーが、バッテリ問題に関して顧客と連携していること、一般的な観点および特定のモデル、タイムライン、バッテリを考慮したうえでの観点の両方において、期待されるものが何であるかの明確な考えを持っていることはとても貴重です。
  • 私たちは主要なオンライン サポートおよびセルフヘルプ フォーラムをチェックし、適切と思われる場合には、誤って表示されたこの通知メッセージに関するレポートの追跡調査を行ってきました。しかし、新しいバッテリまたは PC で通知メッセージが再現されるケースはなく、ただ容量が低下したバッテリのみが確認できました。
  • RTM コードを使用しているユーザーの遠隔測定では、ごく一部のユーザーのみが「Consider replacing your battery (バッテリを交換してください)」のメッセージを受け取っています。そして予想どおり、それらのシステムは 1 年半以上使用されています。システムの平均使用年数が少ないほど、プレリリース ソフトウェアの場合と比較して、通知がより少なく表示されていました。
  • Microsoft ではこれまでに、サポート サービスで12 のお問い合わせと、さまざまなフォーラムでの 8 つのインシデントを見てきました。現在まで (合計 20 のインシデント)、減衰したバッテリ以外確認できませんでした。
  • Microsoft では TechNet のモデレーターにお願いして、この通知メッセージに関してレポートしたユーザーにさらに問い合わせてもらっています。また、この件に対応できるサポート サービスのスタッフを増やしました。ただし、受け取った約 30 のレポートでは、この通知メッセージに関する新しい事実や条件は得られませんでした。
  • 私たちは Windows 7 のプレリリース (リリース前の) テスト中に、このメッセージの表示に関してユーザーとほぼ同じ経験をしています。実際には、プレリリース テストでのハードウェアの配分を考えると少し多いと思える割合のシステムで、このメッセージが表示されました。これは、ユーザーの皆様の多くは Windows 7 搭載の新しい PC を購入するか、Windows 7 へのアップグレード付きの最近の Windows Vista PCを使用している結果として起きたことです。
  • この通知メッセージを表示すると報告されたコンピューターの遠隔測定レポートを見ると、この他にシステムの異常を示す信頼性データはありませんでした。
  • バッテリのステータスに関する情報は ACPI によってオペレーティング システムに読み取り専用で提供されますが、私たちは完全なコード レビューを実行し、バッテリ状態の情報を変更できるコードが存在しないことを確認しました。

これらのデータはまさに、長期わたってバッテリが自然に消耗しているという視点の正しさを証明するものです。この Windows 7 の新機能で提供された透明性により、以前はわからなかったものが、アップグレード直後にメッセージが表示されるようになりました。これが、投稿が急激に増えた根本的な原因で、バッテリの条件は実際には変わっていません。買ったばかりのバッテリを搭載した新しいコンピューターで、この問題が確認されたケースはありません。

Windows 7 の品質に関するレポートに関して常に述べているように、私たちはこれからも真摯に努め、利用可能なツールをすべて使用して、コードの変更が必要になる可能性のあるレポートの背後に迫っていきます。私たちがこのレポートの根本的な原因および懸念事項に対処してきたことは確かですが、引き続き動向を監視していきます。特に、長年にわたってユーザーや PC をモニターしているシステム メーカーとの情報交換に、重点的に取り組んでいきたいと思います。

最後になりましたが、バッテリが新しくまだ消耗してないはずなのに、この警告メッセージが表示されているとお考えのときは、製造元の PC メーカーに報告されることをお勧めします。また、このページにある Email フォームでメッセージをお寄せください。TechNet フォーラムMicrosoft Answers フォーラムを使用したり、マイクロソフト サポートオンラインでお住まいの地域の Microsoft サポート サービスへのお問い合わせ方法を確認したりすることもできます。

Comments

  • Anonymous
    December 08, 2012
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  • Anonymous
    January 10, 2013
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  • Anonymous
    February 01, 2013
    さてWindows8のシェアが伸びてきたね。 しかし一方でWindows7が減りWindowsXPが伸びてきているとか。 ソッチのほうが大きな問題じゃないか? あと1年2ヶ月ほどでXPのサポート終了だが、MSはどう対処するの? headlines.yahoo.co.jp/hl

  • Anonymous
    October 02, 2013
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  • Anonymous
    November 23, 2013
    <a href="http://www.cheaper-office.com">私は非常にエネルギー効率の高いWindows 7のシステムを感じる</a>

  • Anonymous
    November 22, 2014
    Windows 10はカーネルバージョンと言うか内部バージョンが一気に上るようですね。 そうなるとどうも、Windows Vistaの再来の気がしてなりません(互換性面問題)。 やはりWindows 7のメインサポートストリームを延長するしか無いのではと思います。 皆さんも是非以下のページとかからこぞって要望しましょう。もはや7は第二のXP確定でしょう。 support2.microsoft.com/.../emailcontact.aspx

  • Anonymous
    January 18, 2015
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  • Anonymous
    January 19, 2015
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  • Anonymous
    February 05, 2015
    Win10いらない、Win7で十分。 デスクトップは7ベースに戻して欲しい。 タブレットはむしろデスクトップは廃止すべき。 このへんの住み分けをきちんとしてほしいと思う。 ユーザーの殆どは新機能など求めていない。 特に企業ユーザーとなればなおさらであろう。 Microsoftの勝手で変なものをゴリ押しするなと。以上!

  • Anonymous
    March 09, 2015
    【Windows 10に関して要望というか切なるユーザーからの願い】 頼むからPCはPCのままでやって欲しい。 何度も言われてるがPCにタッチUIは一切不要。 正式版ではPCエディションは7スタイルに戻すべき。 コルタナもPCでは不要、タブレットとスマホだけにすべき。 あともっとエクスプローラ周りなど安定動作するよう再設計しろ。 なんでもかんでもスマホに統合するなと改めて申す。 あと月額制になるという噂があるがそれも断固反対。 もしこの要望を無視するようなら7使い続ける。 7もいずれ、XPのように「サポート再延長」になる未来がもう見えている。 その方が貴社も儲かるだろうと思うのでお忘れなく。 長文失礼しました。担当部署にもご報告を!!

  • Anonymous
    March 24, 2015
    せめてデスクトップ版はModern UIと従来型を切り替えられるようにすべき。 あっち(Windowsブログ日本語版)にはコメントできないのでこちらにするが。 然し今夏だが最新ビルドバグだらけらしいじゃん、大丈夫かよ? 焦って失敗するより、じっくり取り組んで成功させたほうがいいと思うけれど。

  • Anonymous
    May 26, 2015
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  • Anonymous
    May 29, 2015
    そろそろここもコメント欄閉じたら? あっちのWindows 8の日本語版も。 新しいブログの方、コメント開けて欲しい。

  • Anonymous
    July 19, 2015
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  • Anonymous
    July 25, 2015
    Windows 8とこちら、コメント欄すべて閉鎖したら? いつまでもイミフなコメントが続いていますよ。 きちんとこういったブログの管理も徹底して欲しい。