次の方法で共有


Skype for Business のリリースを発表 - 新時代の幕開け

(この記事は 2015 年 3 月 18 日に Office Blogs に投稿された記事 Skype for Business is here—and this is only the beginning の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

今回は、Skype for Business チーム担当コーポレート バイス プレジデントを務める Zig Serafin の記事をご紹介します。

生産性を改革し、ユーザー 1 人ひとりが時間を余すことなく活用できるようにするには、人と人とをつなげることが重要です。これはマイクロソフトが掲げる使命の 1 つであり、話し言葉、書き言葉、視覚情報、感情といった、人間が持つあらゆる表現方法を通じてコミュニケーションを図るための手段を皆様に提供することが 私たちの役目です。今日の職場環境における生産性向上の鍵となっているのが「会話」です。文字を通じた会話、直接会って行う会話、電話会議やビデオ会議を 通じた会話など、さまざまな場面で会話の重要性が増しています。こうしたことから、人々はできるだけ自然なかたちで取り入れることができ、場所やデバイス を選ばずに使用できるコミュニケーション ツールを求めています。

マイクロソフトはお客様とパートナーの協力のもとで、企業におけるコミュニケーションのあり方を変革してきました。現 在、1 億人を超える人々が職場で Microsoft Lync を使用しており、米国企業のうち、現在通話に Lync を使用している企業と今後 Lync の導入を検討している企業を合わせると、79% にも上ります。一方 Skype は、一般消費者向けのコミュニケーション ツールとして多くの人々に愛用されてきました。Skype は友達や家族とのコミュニケーションのあり方を大きく変革しました。今では月間 500 億分のトラフィックを記録するまでになり、世界中の長距離通話の 3 分の 1 を占めています。また Skype ユーザーの半数以上がビデオ通話を利用しています。

今回マイクロソフトは、これらの 2 つの機能を統合することを発表しました。多くの皆様に親しまれている Skype のエクスペリエンスと、世界中の企業の信頼を得ている Lync のプラットフォームが今 1 つになります。Lync の次期バージョンが Skype for Business として生まれ変わることは、昨年 11 月に発表していたとおりであり、今週のはじめには Skype for Business クライアントのテクニカル プレビュー (英語) がリリースされ、Skype for Business のテストとデプロイに向けた準備を開始していただけるようになりました。Skype for Business クライアント、Skype for Business Server、そして Office 365 の新サービスは、4 月から順次提供を開始する予定です。

Skype for Business は、今後マイクロソフトが進めていくすべての計画の基礎となるものです。以下のビデオでは、コミュニケーションによって生産性を向上させることを目指すマイクロソフトのビジョンをご紹介していますのでぜひご覧ください。

ここからは、企業におけるコミュニケーションを進化させるためにマイクロソフトが行っている取り組みについてご説明します。

IT 管理者にも愛される親しみやすいエクスペリエンス

最初のステップは、Skype for Business への取り組みです。Skype for Business には、おなじみの Skype のインターフェイスと、エンタープライズ レベルのパフォーマンス、セキュリティ、コンプライアンス、制御機能を持つ Lync の拡張機能セットが統合されています。Skype の使い方は既に多くの皆様に親しまれているため、職場においても違和感なくすぐに使い始めていただくことができます。Skype for Business は、この親しみやすさと、Skype ID さえあればだれでも利用できるビデオ通話機能により、業務のあり方を変革する強力なコミュニケーション ツールとなっています。また、Office 365 の一部として提供されるため、プレゼンス表示、IM、音声/ビデオ通話、オンライン会議といった Skype の機能と、電子メール、カレンダー、ドキュメントの共同編集といった Office の生産性ツールが統合されます。Skype for Business では、クライアントからクラウドへという技術革新の流れが取り入れられるほか、世界最大のビデオ ネットワークをビジネスで活用することができます。

Skype for Business のエクスペリエンスには Skype のユーザー インターフェイスの概念が取り入れられているため、最初から違和感なく使用することができます。

コミュニケーションと生産性に適したクラウド

2 つ目のステップとして、マイクロソフトが来年にかけて進めているクラウドのリアルタイム コミュニケーション機能の強化に向けた取り組みをご紹介します。Office 365 はコミュニケーション機能が充実した世界で最も広く使用されている生産性ツールであり、マイクロソフトは今日のビジネスに対応したクラウド環境を提供する 唯一のベンダーです。Office 365 プラットフォームの一部として提供される Skype for Business では、最高クラスの包括的な生産性エクスペリエンスを 37 か国のデータセンターから全世界に向けて大規模に配信します。また、最も安全性が高くコンプライアンスに対応したプラットフォームで運用されており、エン タープライズ クラスの信頼性と制御機能を実現します。こうした数々の理由から、マイクロソフトの企業顧客の半数以上がクラウド サービスを導入しています。

今回、この基盤の上に構築された 3 つの新サービスが Skype for Business から提供されることになりました。この夏には、Office 365 のエンタープライズ向け音声会議機能のテクニカル プレビューがリリース予定で、さらに年内にはエンタープライズ クラスの PSTN 接続機能もリリースされます。これらの機能はまず米国でリリースされ、その後、全世界に向けてロールアウトされる予定です。これにより Office 365 では、文字、音声、ビデオという 3 種類すべての手段で会話を行うことが可能になります。Office 365 Skype for Business の音声/ビデオ サービスはインテリジェントなリアルタイム ネットワークを基盤としており、マイクロソフトが全世界に展開するデータセンターから安全かつ高品質な音声/ビデオ トラフィックを地球上のどこへでも光の速さで配信することができます。マイクロソフトの戦略的パートナーである AT&T、BT、Colt、Equinix、Level 3 Communications、Orange Business Services、TATA Communications、Telstra、Verizon、Vodafone は今後、Azure ExpressRoute for Office 365 (英語) を通じて、Office 365 Skype for Business との直接接続を可能にする予定です。これにより、オンプレミスのお客様もクラウド ユーザーと同様のメリットが得られるようになります。マイクロソフトは、クラウドとオンプレミスを併用するハイブリッド オプションを提供することによって、お客様がオンプレミスで管理すべきものはオンプレミスのまま維持し、必要なもののみクラウドに移行できるようにしてい ます。

新しい会議のかたち

3 つめのステップは、Skype for Business との統合を目的として設計された会議用デバイスのポートフォリオを充実させることです。今回発表された Skype Room Systems (英語) は、形態や規模を問わず世界中の 5,000 万以上の会議スペースに Skype for Business のエクスペリエンスを配信するためのシステムです。マイクロソフト パートナーである Crestron、Polycom、Smart の協力のもと、Skype for Business に最適化されたさまざまなデバイスを通じて、世界中の物理的な会議スペースにこの次世代のコミュニケーション エクスペリエンスをお届けします。Skype Room Systems デバイスは Windows 10 をベースとするプラットフォーム上に構築され、Windows 10 のタイミングに合わせて提供が開始されます。Skype Room Systems は Lync Room Systems の後継にあたるものであるため、Lync Rooms Systems デバイスはすべて Skype Room Systems にアップグレードし、Skype for Business を使用することができます。

本日、マイクロソフトと Polycom の連携が拡大されることが発表 (英語) されました。これを通じて、Polycom は Skype for Business に特化した Polycom RoundTable と呼ばれる新しいシリーズのソリューションを提供することを予定しています。Polycom RoundTable シリーズから提供される最初のデバイスとなるのが、中小規模の企業 (SMB) やチーム向けの Polycom RoundTable 100 (英語) であり、価格は 1,000 ドル前後となる見込みです。RoundTable 100 は非常にシンプルでありながらも強力なデバイスで、IT 管理者のサポートがなくても小規模な会議スペースで Skype for Business をスムーズに使用することができます。さらに、Polycom CX シリーズ製品のビデオ デバイスである CX5100、CX5500、CX8000 も、Polycom RoundTable シリーズの一部となります。こうした動きも、Skype for Business をあらゆる規模の企業の会議室でご利用いただくための重要なステップとなっています。さらに、Polycom VVX ビジネス メディア フォンは、Office 365 でサポートされる PSTN 通話として最初の電話機となります。

これ以外にも、Skype for Business を最大限に活用することに特化して設計されたデバイスに Microsoft Surface Hub (英語) があります。Microsoft Surface Hub は大画面が特徴の新しいデバイスで、インク機能とタッチ機能に対応しており、グループでの共同作業に最適化されています。OneNote のデジタル ホワイトボード機能を基礎とし、複数のユーザーが画面上でコンテンツを共有、編集することが可能なほか、Windows 10 アプリもサポートしています。Microsoft Surface Hub を活用することにより、会議の中身をより充実させ、生産性も向上することができます。

ご協力のお願い

マイクロソフトは、クラウドと最新のデバイスを結びつけることで、これまでにはなかった自然なかたちのインテリジェントなコミュニケーション エクスペリエンスを提供していきます。そして、マイクロソフトの今後の取り組みには皆様のご協力が欠かせません。新しい Skype for Business クライアント (英語) のテストや、この夏米国でリリースされる Skype for Business Cloud Voice Preview (英語) にぜひご参加ください。また、Skype for Business のデプロイ計画の策定の際には、Microsoft のパートナー (英語) までご連絡ください。Skype for Business のビジネス活用に関する詳細については、こちらのページ (英語) をご覧ください。

マイクロソフトの使命は今、世界中のさまざまな場所にいる人と人とをつなぎ、手を取り合って何かを成し遂げようとする 人々を支援することです。Skype for Business はそうした新時代の職場環境におけるコミュニケーションの可能性を押し広げる強力なツールです。ぜひお試しください。

—Zig Serafin