Excel Services での EffectiveUserName の使用 (SharePoint Server 2013)
適用対象:
2016 2019 Subscription Edition SharePoint in Microsoft 365
重要
This scenario applies only to Excel Services with an Analysis Services data source on SharePoint Server 2013 Enterprise.
シナリオの概要
EffectiveUserName の機能を Excel Services で使用すると、ユーザーの ID で、SQL Server Analysis Services に渡されるレポートを表示することができます。 これにより、OLAP キューブの特定のユーザーに対して適切なレベルのデータ アクセスを指定できます。
EffectiveUserName オプションを使用すると、Secure Store または Kerberos の委任を構成せずに、ユーザーの ID を SQL Server Analysis Services に渡すことができます。
開始する前に
作業を開始する前に、アクセス許可とソフトウェア要件に関する以下の情報を確認してください。
このシナリオでは、Excel Services がファームで構成されていること、およびレポートを保存できる Excel Services の信頼できるファイルの場所で構成されていることを前提としています。 Excel Services の構成の詳細については、「 SharePoint Server 2013 の Excel Services の概要」および「SharePoint Server 2013プレビューで Excel Services を構成する」を参照してください。 信頼できるファイルの場所の構成については、Excel Services の信頼できるファイル保存場所を管理する (SharePoint Server 2013) を参照してください。
このシナリオでは、SharePoint Server 2013 ファームへのファーム管理者アクセスと、SQL Server Analysis Services への管理者アクセスが必要です。
Excel Services のグローバル設定を構成する
EffectiveUserName feature 機能を構成する際の最初のステップは、Excel Services のグローバル設定で機能を有効にすることです。 EffectiveUserName 機能を有効にするには、次の手順を使用します。
Excel Services で EffectiveUserName を有効にするには
サーバーの全体管理の [ アプリケーション構成の管理] で、[ サービス アプリケーションの管理] をクリックします。
[Excel Services Service アプリケーション] をクリックします。
[ グローバル設定] をクリックします。
[Excel Services アプリケーションの設定] ページの [ 外部データ] セクションで、[ EffectiveUserName プロパティを使う] チェック ボックスをオンにします。
[OK] をクリックします。
Analysis Services のアクセスを構成する
EffectiveUserName 機能を使用するには、Excel Services アプリケーション プールを実行しているアカウントが Analysis Services 管理者である必要があります。
ファームで Excel Services アプリケーション プールを実行しているアカウントがわからない場合は、以下の手順を使用してそのアカウントを確認します。 アカウントがわかっている場合はこの手順を省略します。
Excel Services アプリケーション プール アカウントを特定するには
SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトのホーム ページで、[ セキュリティ] をクリックします。
[セキュリティ] ページで、[ 一般的なセキュリティ] の [ サービス アカウントの構成] をクリックします。
[サービス アカウント] ページの [ 資格情報の管理] セクションのドロップダウン リストから、Excel Services アプリケーションを実行するアプリケーション プールを選択します。
このオプションが選択されている場合、Excel Services サービス アプリケーションの名前が、ドロップダウン リストの下のボックスに表示されます。 [ このコンポーネントのアカウントの選択] ドロップダウン リストに表示されるアカウントは、Analysis Services 管理者として追加する必要がある Windows ID です。
[ キャンセル] をクリックします。
Excel Servicesアプリケーション プール アカウントを Analysis Services 管理者として追加する必要があります。 このアカウントを Analysis Services で管理者として追加するには、次の手順を使用します。
Analysis Services 管理者を追加するには
SQL Server Management Studio で、Analysis Services に接続します。
Analysis Services 最上位ノードを右クリックし、[ プロパティ] をクリックします。
[ セキュリティ] ページで [ 追加] をクリックします。
Excel Services アプリケーション プールを実行するアカウントの名前を入力し、[ OK] をクリックします。
[OK] をクリックします。
OLAP キューブのアクセスを構成する
Excel Services レポートを作成または表示するユーザーに対して、OLAP キューブへのアクセス権を付与する必要があります。 これを行うには、OLAP キューブにロールを作成する必要があります。 (以前にロールを作成している場合は、既存のロールを使用できます)。
ロール内で、ユーザーまたは Active Directory グループに対してアクセスを許可できます。 管理をより簡単にするために、Active Directory グループを使用することをお勧めします。
Analysis Services は、特定のロールに対するさまざまなアクセス オプションを提供します。 キューブへのさまざまなレベルのアクセスを必要とするユーザーの異なるグループが存在する場合、複数のルールを作成できます。
ロールを作成し、ユーザーに許可を割り当てるには、次の手順を使用します。
注:
この手順では、キューブへの読み取りアクセスを許可する方法を説明します。 ロールのアクセス許可はユーザーの必要に応じて調整できます。
ロールを作成するには
SQL Server Management Studio で、Analysis Services に接続します。
[ データベース] を展開して、ロールを作成するデータベースを展開します。
[ ロール] を右クリックし、[ 新しいロール] をクリックします。
[全般] ページで、ロール名を入力します。
[メンバーシップ] ページで、キューブのアクセスが許可されるユーザーまたはユーザーを含めた Active Directory グループを追加します。
[キューブ] ページで、アクセスを許可するキューブの [ アクセス] ドロップダウン リストから [ 読み取り] を選択します。
[ OK] をクリックします。
OLAP キューブに対する読み取り許可を付与した後、ユーザーは Excel のキューブに接続してレポートを作成したり、Excel Services のデータを更新したりできるようになります。
注:
OLAP キューブへのアクセスを許可した後、ユーザーは SQL Server Management Studio で直接キューブに接続できるようにもなります。 ユーザーに許可されるキューブへのアクセスに応じて、Management Studio で実行できるアクションが決まります。
レポートを作成して発行する
ユーザーにキューブへのアクセスが許可された後、Excel でキューブに接続できるようになります。 キューブに接続するには、以下の手順を使用します。
OLAP データ ソースに接続するには
Excel の [ データ] タブで、[ 外部データの取り込み] セクションの、[ その他のデータ ソース]、[ Analysis Services] の順にクリックします。
[ サーバー名] テキスト ボックスに、接続する Analysis Services のインスタンスの名前を入力し、[ 次へ] をクリックします。
接続するキューブを選択し、[ 次へ] をクリックします。
[ 完了] をクリックします。
発行されるレポートで EffectiveUserName 機能を使用するには、Windows 認証を使用するよう Excel Services 認証設定を構成する必要があります。 以下の手順を使用して、データ ソースの Excel Services 認証設定を構成します。
Excel Services 認証設定を構成するには
Excel の [ データ] タブの [ 接続] セクションで、[ 接続] をクリックします。
Analysis Services キューブへの接続を選択し、[ プロパティ] をクリックします。
[ 定義] タブで、[ 認証の設定] をクリックします。
[ Excel Services 認証設定] ダイアログで、[ 認証されたユーザーのアカウントを使用 する (Excel 2016)] または [Windows 認証 (Excel 2010)] オプションを選択し、[OK] をクリック します。
[OK] をクリックし、 [閉じる] をクリックします。
レポートの作成が完了したら、次の手順は、Excel Services で信頼できるファイルの場所として構成されている SharePoint Server 2013 ドキュメント ライブラリに保存することです。 ブックを保存する手順は次のとおりです。
注:
この手順では、Excel 2016 を使用します。 Excel 2010 では、[ ファイル]、[ 保存] & [送信] を使用して、ブックを SharePoint Server 2013 に発行します。
レポートを SharePoint Server に発行するには
Excel の [ ファイル] タブで [ 保存] をクリックします。
[ コンピューター]、[ 参照] の順にクリックします。
ファイルを保存する SharePoint ドキュメント ライブラリの URL を入力します。
ファイル名を入力し、[ 保存] をクリックします。
ブックが SharePoint Server 2013 に保存されたら、Excel Services を使用してブックをレンダリングできます。データは、Excel Services の信頼できるファイルの場所の設定で構成された更新設定に基づいて更新されます。