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Office 構成アナライザー ツール (OffCAT) をリリース

(この記事は 2013 年 3 月 20 日に The Exchange Team Blog に投稿された記事の翻訳です)

 

マイクロソフトは、昨年 3 月 8 日にダウンロード センターで Office 構成アナライザー ツール (OffCAT、英語) を公開しました。これは、Microsoft Outlook の最初の診断ツールである Outlook 構成アナライザー ツール (OCAT、英語) の後継として OCAT と同じチームが開発したもので、Microsoft Office の次世代診断ツールです。OffCAT ではさまざまな新機能が導入されていますが、OCAT との最大の違いは、Outlook 以外の Office 製品のプログラムをスキャンできるようになった点です。OffCAT バージョン 1 では、Access、Excel、Outlook、PowerPoint、および Word のそれぞれでスキャンを実行できます。

OffCAT には OCAT と同じ BPA フレームワークが使用されているため、OCAT の使用経験がある方であれば、OffCAT は違和感なくお使いいただけます。

 

Screenshot: Microsoft Office Configuration Analyzer Tool (OffCAT) 1.0 

1: Microsoft Office 構成アナライザー ツール (OffCAT) 1.0

OffCAT では、以下の操作を実行でき、お使いの Office プログラムや、(ヘルプデスク機能で) サポートしている他のコンピューターの Office プログラムで発生する可能性がある問題の検出に役立ちます。

  • Office プログラムの構成をスキャンする
  • 以前に実行された OffCAT (または OCAT) のスキャンを同じコンピューターで開く
  • OffCAT (または OCAT) のスキャンを他のコンピューターからインポートする
  • 複数のレポート書式を使用してスキャン結果を表示する
  • OffCAT チームにフィードバックを送信する
  • 新しい検出ルールを適用して OffCAT を更新する
  • 新しい機能やアプリケーション修正プログラムを適用して OffCAT を更新する
  • Office 365 の主要な問題の解決方法や操作手順に関するリソースにアクセスする
  • Exchange リモート接続アナライザー ツールを起動して Outlook の接続に関する問題を分析する
  • スクリプトを使用して OffCAT をコマンドラインで実行し、コンピューターをスキャンする

システム要件

OffCAT をインストールする前に、お使いのコンピューターが以下に示す OffCAT のシステム要件を満たしていることを確認してください。

 

サポート対象のオペレーション システム

  • Windows 8
  • Windows 7
  • Windows Vista Service Pack 2
  • Windows XP Service Pack 3
  • Microsoft .NET Framework Version 2.0 以降
  • Microsoft Office の .NET Programmability Support 機能

サポート対象の Outlook バージョン

  • Microsoft Office 2013 (32 ビットまたは 64 ビット、クイック実行または .msi ファイルによるインストール)
  • Microsoft Outlook 2010 (32 ビットまたは 64 ビット)
  • Microsoft Office Outlook 2007
  • Microsoft Office Outlook 2003 (オフライン スキャンのみ)

 

OCAT からのアップグレード

OCAT がインストールされているコンピューターに、ダウンロード センターからダウンロードした OffCAT.msi を使用して OffCAT をインストールする場合、OCAT は自動的にアンインストールされます。

また、OCAT がインストールされているコンピューターに、ダウンロード センターで配布されている OffCAT.zip のファイルを解凍して OffCAT をインストールした場合には、OffCAT の起動時に必ず OCAT のアンインストールを促すメッセージが表示されます。

 

Screenshot: OffCAT setup detects if OCAT is already installed and offers to uninstall it

2: OffCAT のセットアップでは OCAT がインストールされているかどうかを確認し、インストールされている場合にはアンインストールを促します。

OffCAT は OCAT の後継ツールであり、OCAT で提供されていた検出ルールはすべて OffCAT でも使用できます。今後、新しい Outlook 用ルールはすべて OffCAT にのみ統合されることになるため、OCAT ではなく OffCAT を使用するようお願いいたします。また、OCAT は OffCAT のインストール時にアンインストールされますが、これまで OCAT で実行したスキャンはすべて OffCAT で表示できます。OCAT のスキャンが OffCAT で表示されない場合は、該当するものを OffCAT にインポートしてください。

関連ドキュメント

OffCAT にはユーザー ガイドが用意されており、OffCAT のダウンロード ファイルに同梱されています。また、ダウンロード センターで OffCAT のユーザー ガイド (Word ドキュメント、英語) をダウンロードすることも可能です。OffCAT をインストールして使用する前に、このドキュメントを一読されることを強く推奨します。

OffCAT の機能概要

次のセクションでは、OffCAT の概要について説明します。以下の内容を含む詳細な情報は、OffCAT の関連ドキュメントに掲載されています。

 

OffCAT スキャン レポートの生成

  1. OffCAT のレポートは、左側のナビゲーション パネルで [Start a scan] をクリックするだけで生成できます。
  2. 検出された Office プログラムのリストから、スキャンする Office プログラムを選択します。
     Screenshot: Select an Office application to scan
    3: スキャンする Office アプリケーションの選択画面
     
  3. 複数のバージョンの Office がインストールされている場合、スキャンする Office プログラムのバージョンも選択します。
  4. Outlook をスキャンする場合、OffCAT でスキャンを開始する前に Outlook を実行する必要があります。スキャン開始時まで Outlook を実行し続けることができない場合でも、基本的なスキャンを実行できます。この場合、 [Task] ドロップダウン リストから [Offline Scan] を選択し、 [Start scanning] をクリックします。
    Screenshot: Performing an offline scan of Microsoft Outlook when you can't have it running
    4: Microsoft Outlook でオフライン スキャンを開始

オフライン スキャンで生成されるレポートには、レジストリ データ、アプリケーション ログの詳細、インストール済みの更新プログラムの一覧、ローカル ファイルの詳細など、ユーザーのコンピューターから取得可能な情報のみが含まれます。

Outlook のオフライン スキャンには、オンライン スキャンほど詳細なプロファイルは含まれていませんが、場合によっては、Outlook で発生しているさまざまな問題の解決に役立つ情報が十分に提供されます。

 

スキャン レポートの表示

ほとんどの場合、OffCAT のレポートでは、スキャンした Office プログラムの構成に関する多数の情報が出力されます。このとき、構成上の既知の問題と、それに関連するサポート技術情報や TechNet 記事へのリンクが提示されます。

OffCAT では、次の 2 つのビューでレポートを表示できます。

  1. List Reports: List Reports ビューは、スキャン データの既定の表示形式です。最大 3 つのタブで、このデータの異なるスナップショットを表示できます。
    Screenshot: The default List Reports view in OffCAT
    図 5: 既定の List Reports ビュー
     
  2. Tree Reports: Tree Reports ビューでスキャン レポートを表示すると、スキャン結果を表示する際にツリー コントロール機能を使用できます。このビューでは、最大 2 つのタブで、このデータの異なるスナップショットを表示できます。
    Screenshot: The Tree Reports view in OffCAT
    図 6: Tree Reports ビュー

他のコンピューターで生成されたレポートの表示

OffCAT では、他のコンピューターで生成したレポートを表示することもできます。

  1. レポート生成元のコンピューターで OffCAT を起動します。
  2. 左側のパネルで [Select a scan to view] をクリックし、次に選択可能なスキャンのリストから表示するスキャンを選択します。
  3. [Export this scan] をクリックします。
  4. [Export this scan] ダイアログ ボックスでファイル名とフォルダーの場所を指定します。
  5. 手順 4 で保存した .xml ファイルを、レポートを表示するコンピューターにコピーします。
  6. 手順 5 でファイルをコピーした先のコンピューターで OffCAT を起動します。
  7. 左側のパネルで [Select a scan to view]、[Import scan] の順にクリックします。
    Screenshot: Select a previous scan, including scans copied from another computer
    図 7: 過去のレポートおよび他のコンピューターで生成されたレポートの表示
     
  8. 手順 5 でコピーした .xml ファイルが保存されているフォルダーを指定し、[Open] をクリックします。

フィードバックのお願い

マイクロソフトでは皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。左側のパネルで  [Tell Microsoft what you think about OffCAT] リンクをクリックすると、OffCATsupp@microsoft.com 宛ての電子メールが作成されますので、こちらから送信してください。

現在、他の Office アプリケーション (Publisher、Visio、OneNote、InfoPath の各アプリケーション。Lync と Project も対象となる可能性があります) をスキャンする機能など、新しい機能を含む OffCAT の更新版を開発中です。OffCAT チームの Twitter アカウントをフォローすると、OffCAT の更新に関するニュースをご覧いただけます。次期バージョンの OffCAT のリリースにもどうぞご期待ください。

Greg Mansius