Mailbox Calculator について (5)
Log Replication Requirementシートの日本語説明です。
使用した Mailbox Calculator のバージョンは 6.3 です。バージョンが異なると入力項目や選択可能な値が異なる場合がありますので、その点ご注意ください。
パート 1 はこちらをご覧ください。
パート 2 はこちらをご覧ください。
パート 3 はこちらをご覧ください。
パート 4 はこちらをご覧ください。
参考情報
Exchange 2010 Mailbox Server Role Requirements Calculator
Updates to the Exchange 2010 Mailbox Server Role Requirements Calculator
Mailbox Calculator ダウンロード
Calculator.xlsx の構成
Calculator は以下の7枚のシートで構成されています。今回は、赤い文字のシートについて説明をしていきます。
[Input] シート - このシートはメールボックス サーバーの設計に必要なデータを入力するシートです。
[Role Requirement] シート
[LUN Requirement] シート
[Backup Requirement] シート
[Log Replication Requirement] シート
[Storage Design] シート - RAID 構成を入力します。
[Version Changes] シート
Log Replication Requirements
Log Replication Requirements セクションは、Role Requirements セクションの続きのようなものです。(Backup Requirement のときもそう言いましたが。。)
ここでは、セカンダリ データセンターのデータベースに対し、トランザクション ログの複製を行うのに必要なスループットを表示します。
Peak Log and Content Index Replication Throughput Requirements
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Peak Log & Content Index Replication Throughput Requirements 表には以下の値が表示されます。
この表に表示される値は、Input シートの Log Replication Configuration で入力した値をもとに計算されています。
· Peak Log & Content Index Throughput Required / Database: 単一のログ ストリームとコンテンツ インデックスに必要なトータル スループットの値が表示されます。この値は、ログ生成のピーク時をベースにしています。
· Peak Log & Content Index Throughput Required Between Datacenters / DAG: DAGで、トランザクション ログの複製と代替のデータセンターにある全てのデータベースコピー (時間差コピー含む) のコンテンツ インデックスに必要なトータルスループットの値が表示されます。
· Peak Log & Content Index Throughput Required Between Datacenters / Environment: 全ての DAG で、トランザクション ログの複製と代替のデータセンターにある全てのデータベース コピー (時間差コピー含む) のコンテンツ インデックスに必要なトータル スループットの値が表示されます。
RPO Log and Content Index Replication Throughput Requirements
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ログの複製において RPO の意味するところは、ログ シッピングをどの程度遅延させても大丈夫かということになります。RPO 値が小さければ小さいほど (0 や 1 の場合、基本的に開いているログ ファイル以外のロストは許容できない)、ログの複製を遅らせないために広い帯域幅が必要になります。RPO 値が大きければ大きいほど (24に近い値)、 ログの複製の遅延を許容でき、1日のうちのある時点で複製が完了すればよいということで、必要な帯域幅は小さくなります。
RPO Log and Content Index Replication Throughput Requirements 表には以下の値が表示されます。
· RPO Log & Content Index Throughput Required / Database: RPO値をもとに算出したトランザクション ログの複製とコンテンツ インデックスに必要なスループットが表示されます。これは、セカンダリデータセンターに配置されているメールボックスサーバーの 1 データベース当たりのスループットになります。
· RPO Log & Content Index Throughput Required Between Datacenters / DAG: DAG で、トランザクション ログの複製と代替のデータセンターにある全てのデータベースコピー (時間差コピー含む) のコンテンツ インデックスに必要な RPO トータル スループット値です。
· RPO Log & Content Index Throughput Required Between Datacenters / Environment: 全ての DAG で、トランザクションログの複製と代替のデータセンターにある全てのデータベース コピー (時間差コピー含む) のコンテンツ インデックスに必要な RPO トータル スループットの値が表示されます。
Chosen Network Link Suitability
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Chosen Network Link Stuitability 表は、選択されたネットワークリンクが複製のスループットがピークのときやRPO 複製スループットの要件を満たすのに十分なキャパシティを確保できるかを示します。ネットワークリンクがログ複製のトラフィックに対し十分でない場合、推奨のネットワーク リンクへアップグレードするか、複製のスループットを調整する必要があります。
Recommended Network Link
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Recommended Network Link 表は、推奨するネットワークリンクを表示します。選択されたネットワークリンクがログ複製を問題なく実行するために、ピーク時および RPO スループット要件を満たすのに十分な場合は、”Use Chosen Link” と表示されます。
注意:推奨するネットワーク リンクは、データベース シーディングやリンクを使用するその他のデータについて考慮した上での推奨ではありません。
パート 6 に続く。