Exchange Server 2013 からレガシー バージョンへのメールボックス移動で、「Error: Job is poisoned, poison count = 6」 が発生する
こんにちは。Exchange サポートの輪島です。
今回は、Exchange Server 2013 とレガシー バージョン (Exchange Server 2007/2010) 間でメールボックス移動を行った際に発生する事象についてご紹介します。
1. 事象について
Exchange Server 2013 と Exchange Server 2007/2010 の間でメールボックスの移動を行った際、以下のエラーとなり移動が失敗する場合があります。
Message : Error: Job is poisoned, poison count = 6
一度この現象が発生したメールボックスは、その後移動要求の再作成を行っても同じエラーとなります。
2. 原因
メールボックス移動時に、システムで利用する一部のアイテムの型変換に失敗する場合があり、その際リトライ処理を 6 回繰り返した後に移動要求が失敗します。
型変換の処理が失敗する可能性のあるアイテムは、検索フォルダー、ビュー フォルダーに格納されているアイテムとなります。
この型変換の処理は、Exchange Server のバージョン間におけるメールボックス移動の場合に発生します。
3. 対処方法
Outlook を起動する際に、検索フォルダー、および、ビュー フォルダーをクリアするオプションを指定して起動します。
結果として、型変換に失敗するアイテムを削除することが可能となります。
検索フォルダー、および、ビュー フォルダーをクリアした後、改めて移動要求を作成します。
詳細手順
※以下の手順は、事象が発生しているアカウントの Outlook プロファイルを持つ端末にて実行します。
1. [Windows] キーと [R] キーを同時に押下します。
2. "ファイル名を指定して実行" ボックス内に以下のコマンドを入力し、[ENTER] キーを押下します。
Outlook /Cleanfinders
3. 起動した Outlook を一旦閉じます。
4. [Windows] キーと [R] キーを同時に押下し、"ファイル名を指定して実行" ボックス内で以下のコマンドを実行します。
Outlook /Cleanviews
5. 起動した Outlook を閉じます。
上記手順を実施後、メールボックスの移動要求を再度作成し、事象が改善されるかご確認くださいますようお願い致します。
4. 補足情報
Cleanfinders/Cleanviewsオプションをつけて Outlook を起動した場合の利用者への影響は以下の通りとなります。
/cleanfinders :
Outlook にて検索を行うと、Outlook 内部で検索フォルダーを作成し、検索結果を検索フォルダーに格納して表示する動作となっています。
このスイッチをつけて Outlook を起動する事により、検索フォルダーがリセットされますので、各ユーザーにて定義されていた検索条件がリセットされます。
/cleanviews :
Outlook の [表示] タブ内で設定できる、各フォルダーの表示形式に関する情報が既定の設定にリセットされます。
また [表示] タブ - [現在のビュー] - [ビューの変更] - [ビューの管理] から表示できる [すべてのビューの管理] で独自のビューを作成している場合は削除されます。
既定のビューをカスタマイズしている場合も、変更内容が失われます。
今後も当ブログおよび Exchange Server サポート チームをよろしくお願いいたします。