Windows Server 2008 DC 下で発生するアドレス帳に関する既知の不具合について
Exchange をご利用いただいている環境において、ドメイン コントローラー (DC) をホストする OS が Windows Server 2008 (R2 ではありません) である場合に、下記のようなアドレス帳に関する不具合が発生します。
現象
以下のような現象が発生します。
1. アドレス帳よりユーザを選択し、宛先に追加しようとしても追加できない。アドレス帳よりユーザを検索し、宛先を追加する場合は正常に追加できる。
2. アドレス帳を開くと、適当なユーザが選択 (グレーになっている) されている。
3. 配布グループを表示するとユーザ情報が正しく表示できない。
これまでに、本現象は少なくとも Exchange 2013 の OWA において発生することが確認されています。また、関連が想定される現象が Exchange 2007 環境でも報告されています。
原因
本事象の原因は Windows Server 2008 RTM/SP1/SP2 における Active Directory の不具合であることを確認しています。アプリケーションから NspiGetProps と呼ばれる関数を用いてオブジェクト情報の問い合わせを行った際に、Windows 2008 Active Directory が正常な値をアプリケーション側に返さない事により本事象が発生します。
回避策
こちらは Windows Server 2008 の既知の不具合として認識されているものの、当該 OS は既にメイン ストリーム サポートを終了させていただいておりますため、残念ながら今後修正プログラムが作成される予定はございません。なお、問題のあるコードは Windows Server 2008 のみに含まれており、Windows Server 2008 R2 以降の Active Directory では事象が発生いたしません。本事象を確認されているお客様におきましては、大変恐縮ですが DC をホストしている OS の Windows Server 2008 R2 以降への更新をご検討下さい。
* Exchange をホストしている OS や、Active Directory の フォレスト機能レベルが Windows Server 2008 (非 R2) の場合でも、本事象は発生いたしません。
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