Partager via


予約の委任機能と標準の委任機能の違い

(この記事は 2015 年 6 月 29 日に The Exchange Team Blog に投稿された記事 Booking Delegation Vs. Classic Delegation の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

予定表への代理アクセス権の割り当てには 2 とおりの方法があり、それぞれが異なるシナリオを想定しています。しかし、すべてのメールボックス (通常は会議室メールボックス) についてどちらの方法でも割り当て可能なため、会議室やリソースの委任を管理する際に混乱が生じています。そこで、この記事ではそれぞれの違いと目的についてご説明します。

標準の委任機能

標準の委任は、ずっと以前から提供されている機能であり、上司が 1 人または複数のユーザーに対して予定表の管理を依頼する際に使用します。たとえば、CEO が部下に自分の予定表を管理してもらいたいと考えているとき、この CEO が Outlook または OWA を使用していれば、予定表に代理人を割り当てることができます。テナントまたは組織の管理者はこのプロセスに一切関与することはなく、すべてエンド ユーザーによって操作されます。

標準の委任機能は、次の操作で有効にできます。

       代理人に対して、予定表への編集者のアクセス許可を付与する。

       代理人に送信者のアクセス許可を付与する。

       会議関連のメールを代理人に転送する、隠れたトランスポート ルールを作成する (下図の赤枠を参照)。

上記の操作はすべてクライアント側で実行されます。テナントまたは組織の管理者は一切関与しません。

Outlook の例

OWA での予定表の委任の例

いずれの例でも、標準の委任はすべてエンド ユーザーによって制御され、クライアントから割り当てられます。

 

予約またはリソースの委任機能

この機能は、テナントまたは組織の管理者が、特定のユーザーに割り当てられているすべての会議室やリソースの委任を管理できるように設計されています。この構成にエンド ユーザーは関与しません。テナントまたは組織の管理者は、すべての会議室やリソースにアクセスできる代理人を完全に制御できます。

標準の委任機能と同じく予定表へのアクセス許可や送信者権限を作成できますが、予約の委任機能では隠れたルールを設定できません。会議関連のメールを割り当てられた予約代理人に転送するプロセスは、リソース予約エージェントによって実行されます。

起こり得る問題

標準の委任が構成されている会議室に、テナントまたは組織の管理者が予約委任ポータルから委任の再割り当てまたは修正を行うと、問題が生じます。予約の代理アクセス権が正常に割り当てられても、標準の委任機能で隠れたルールが設定されている場合には、このルールが先に処理され、予約の代理人ではなく標準の代理人にメッセージが転送され続けてしまうのです。

解決策

最も簡単な解決策は、標準の委任が設定された会議室メールボックスにログインして、予定表アイテムを代理人に転送するチェックボックスをオフにすることです。

予約の委任機能と標準の委任機能では、どちらも同じフォルダー アクセス許可と送信者権限を使用できます。

Eric Hartmann