Azure Analysis Services 一般提供開始
Microsoft Japan Data Platform Tech Sales Team 伊藤
こちらのブログでも紹介していますが、Data Amp というイベントで SQL Server 2017 などが発表されました。SQL Server vNext 改め SQL Server 2017 に関する発表がメインですが、3月に東日本でもパブリック プレビューとなっていた Azure Analysis Services が 2017年4月19日に一般提供開始 (GA) となったことも発表されています。概要については半年前のプレビュー開始時にこちらのブログ記事で紹介しましたのでご覧ください。
今回はプレビューとの変更点を紹介します。
「Basic レベル」の追加
評価・開発・テスト用の Developer レベルと運用環境用の Standard レベルがありましたが、小規模な運用環境用の「Basic レベル」が追加されました。QPU 40, メモリ 10 GB の
B1 と QPU 80, メモリ 20 GB の B2 の 2 種類のインスタンスがあります。Basic は一部の機能制限があり、データ量・同時ユーザー数ともにより規模の小さな環境向けです。現時点では、パースペクティブ、複数のパーティション (差分更新を行うために必要)、DirectQuery ストレージモード が Basic では使用できません。おそらく、Basic は SQL Server Analysis Services BI セマンティック モデル (テーブル) の Standard Edition 相当の機能の提供となると思われます。
一般提供開始に伴い、6月1日からは新しい価格が適用されます。価格についてはこちらのページをご覧ください。
価格レベル (QPU のスケーリング) の変更
Developer レベルを除いて価格レベルの変更が可能です。Basic から Standard への変更は可能ですが、Standard から Basic への変更はできません。
バックアップと復元
SQL Server Analysis Services (SSAS) と同様にバックアップを取得できます。大きな違いはバックアップファイルの保管場所で、Azure ストレージ アカウント内のコンテナーに保存されます。ストレージ アカウントとコンテナーは、既存のものを使用することもストレージの設定時に作成することもできます。バックアップは Azure Portal から有効化できます。現時点ではバックアップの保存先として指定できるストレージ コンテナーは 1 つだけです。バックアップの設定を有効化すると、SQL Server Management Studio を使ってデータベースのバックアップと復元を実行できます。
SSAS からバックアップして Azure Analysis Services に復元する場合には、バックアップファイルを Azure Storage Explorer や AzCopy コマンド ライン ユーティリティを使って、バックアップの設定で指定したストレージの場所にコピーします。
SQL Server 2017 のリリースに向けて、Azure Analysis Services にも機能強化がされていきますので、お楽しみに!