簡単な言語の作り方3
せっかくコンソールができたので、 「> 」 というプロンプトではなく、もうちょっと自分用のプロンプトにしたいと思います。自分の言語用のプロンプトを作成するには、HostingフォルダにMyCalcCommnadLineクラスを追加します。このクラスの定義を以下のようにします。
using Microsoft.Scripting.Shell;
namespace MyCalc.Hosting
{
public class MyCalcCommandLine : CommandLine
{
private string _log = "MyCalcだす ==> 試してね";
private string _prompt = "\nMyCalc >";
protected override string Logo
{
get { return _log; }
}
protected override string Prompt
{
get { return _prompt; }
}
}
}
MyCalcCommandLineクラスの特徴は、Microsoft.Scripting.Shell.CommandLineを継承することです。オーバーライドしている、LogoとPromptプロパティから何をしたかは理解できることでしょう。続いて、MyCalcLanguageContextクラスのGetServiceメソッドでMyCalcCommandLineのインスタンスを返せるような記述を行います。
public override ServiceType GetService<ServiceType>
(params object[] args)
{
if (typeof(ServiceType) == typeof(OptionsParser))
{ return (ServiceType)
(object)new Hosting.MyCalcOptionsParser();
}
else if (typeof(ServiceType) == typeof(CommandLine))
{ return (ServiceType)
(object)new Hosting.MyCalcCommandLine();
}
return base.GetService<servicetype>(args);
}
これで作成したMyCalcCommandLineクラスのインスタンスが、コマンドラインのインスタンスとして使用されるようになりました。この時点でビルドして実行すれば、以下のようなプロンプトが表示されます。
MyCalcだす ==> 試してね
MyCalc >
新しい言語のプロンプトらしくなってきました。それらしい見え方がすれば、俄然、もう少し進めようという意欲も湧いてくるというものです。それでは、次回から独自の言語であるMyCalcの振る舞いを実装していこうと思います。