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SharePoint 2013 ワークフローを開始するためのクイック操作とユーザー設定アクションの作成方法

原文の記事の投稿日: 2012 年 9 月 28 日 (金曜日)

こんにちは、SharePoint デザイン チームの JongHwa Lim です。jonghwal の写真

今日は、SharePoint サーバーの UI にリボン ボタンを作成するための機能をご紹介します。このボタンをクリックすると SharePoint 2013 ワークフローが開始されます。実際には、これはクイック操作とユーザー設定アクションという 2 つの異なる機能 (共通点も多くあります) を使用して作成できます。まず最初に、よりカスタマイズされたユーザー エクスペリエンスが提供されるクイック操作での作成方法を説明し、その後でユーザー設定アクションについて簡単に説明します。

SharePoint 2010 ワークフローを開始するためのユーザー設定アクションまたはクイック操作を使い慣れている方は、まずは SharePoint 2013 ワークフローを開始するためのユーザー設定アクションまたはクイック操作の作成を試してみてください。UX は基本的に同じなので、経験のある方は簡単に実行できるはずです。

クイック操作

SharePoint 2013 ワークフローを開始するためのクイック操作の作成方法を詳しくご説明します。

準備

クイック操作を作成するためには、いくつかの前提条件があります。

まず、後の手順で定義するクイック操作用に、リボンに表示されるリボン アイコン ファイルを準備する必要があります。ここでは [サイトのリソース ファイル] ドキュメント ライブラリを使用することにして、そこにイメージ ファイルをアップロードしました。

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次に、クイック操作の作成先のリストまたはドキュメント ライブラリが必要です。この例では [休暇の申請] リストを使用し、休暇の承認を申請するワークフローを開始するためのクイック操作を作成します。

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クイック操作の作成

使用するリストを用意したら、クイック操作を作成します。手順は非常に簡単です。次の図で強調表示されている、[ リスト ] リボン タブの [ リストのカスタマイズ ] グループにある [ 新しいクイック操作 ] をクリックするだけです。

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ドキュメント ライブラリを使用した場合、このボタンは次のように [ ライブラリ ] リボン タブの [ ライブラリのカスタマイズ ] グループに表示されます。

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ボタンをクリックすると、次のダイアログが表示されます。ここでは [ 許可 ] を選択するだけです。

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[休暇の申請] リストが表示された SPD が起動され、次のダイアログがポップアップ表示されます。

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このダイアログの UI を少し詳しく見てみましょう。SharePoint 2013 ワークフローまたは SharePoint 2010 ワークフローに基づいて新しいワークフローを作成するか、既存のワークフローを使用することができます。また、ボタン ラベルとボタン イメージも定義できます。今回は SharePoint 2013 ワークフローに基づいて新しいワークフローを作成するので、[ 新しいワークフローの開始 ] を選択し、[ プラットフォームの種類 ] で [SharePoint 2013 ワークフロー ] を選択します。次に [ ボタン ラベル ] フィールドに「休暇の承認」と入力します。最後に [ 参照 ] をクリックして、「準備」のセクションでアップロードしたアイコン イメージの場所を指定します。ダイアログは次のようになります。

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[OK] をクリックすると、SharePoint 2013 ワークフローのワークフロー デザイナーが次のように表示されます。ここで自由にワークフロー ロジックを入力できます。この例では、既に説明したように [休暇の承認] ワークフローを作成します。

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ワークフローを発行したら、新しいクイック操作の作成は完了です。[ アイテム ] リボン タブをクリックすると、[ クイック操作 ] という新しいリボン グループと [ 休暇の承認 ] という新しいリボン メニューが作成されたことを確認できます。

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SPD で [休暇の申請] リストの概要ページを見てみると、[ボタン – 休暇の承認] という名前のワークフローと、[休暇の承認] という名前のユーザー設定アクションが作成されています。実は、クイック操作は特定の種類のユーザー設定アクションです。そのため、ユーザー設定アクションの機能を使い慣れていれば、クイック操作にもそれを適用できます。

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クイック操作の変更 (上級向け)

クイック操作はユーザー設定アクション ([リボンの表示] タイプのユーザー設定アクション) とリスト ワークフローを組み合わせたものなので、ユーザー設定アクションのいくつかの機能を適用して、作成したクイック操作を変更できます。[ユーザー設定のアクション] スラブの [休暇の承認] をクリックすると、次のダイアログが表示されます。

ここではボタンの名前を変更するだけでなく、フォームや Web ページへのナビゲート、別のワークフローの開始など、別のジョブを実行するようにクイック操作を更新することもできます。

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少し下にスクロールすると、いくつかの詳細設定があります。[ リボンの場所 ] フィールドと [ シーケンス番号 ] フィールドを使用すると、リボン ボタンの場所を変更できます。

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たとえば、ボタンを [ クイック操作 ] グループではなく [ ワークフロー ] グループに表示し、グループ内で最後に表示されるようにする場合を考えてみましょう。これは、次のように値を変更するだけで簡単に実行できます。

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この設定によって、ボタンが次のように目的の位置に表示されます。

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[リボンの場所] で使用できる値の詳細については、次の記事を参照するか、ユーザー設定アクションについて説明した他のブログ記事を参照してください。

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ee537543(office.14).aspx

[権限マスク] には、次のサイトにある値をセミコロンで区切って入力します。これにより、許可されたユーザーだけがユーザー設定アクションを表示または使用できるようになります。

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/microsoft.sharepoint.spbasepermissions(office.12).aspx

ユーザー設定アクション

[休暇の申請] ワークフローを開始するための新しいリボン メニューを作成した後は、次のようにリスト アイテム メニューにも同様のメニューを表示して、ユーザーがアイテムを右クリックするだけでワークフローを開始できるようにします。

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そのためには、[リスト アイテム メニュー] タイプの新しいユーザー設定アクションを作成する必要があります。SPD の [休暇の申請] リストの概要ページに、[ ユーザー設定のアクション ] リボン ボタンがあります。 これをクリックすると次のオプションが表示されます。この例では [ リスト アイテム メニュー ] を選択します。

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次に表示されるダイアログで [ワークフローの開始] オプションを選択し、クイック操作の作成時に作成された [ボタン – 休暇の承認] ワークフローを選択します。これにより、2 つの UI から同じワークフローが開始されるようになります。次に、[OK] をクリックします。

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これでメニューを作成できました。[休暇の申請] リストでアイテムを 1 つ選択し、リスト アイテム メニューを表示すると、メニューが表示されます。

既知の問題

クイック操作とユーザー設定アクション機能に関しては、既知の問題がいくつかあります。

  • ワークフローの開始後に、リストではなくサイトの既定のページが表示される
  • クイック操作から作成されたワークフローに関して、ワークフローの概要ページで次のオプションが既定でオフに設定される
    clip_image020
  • [ ユーザー設定のアクション ] スラブで [ 新規作成 ] をクリックすると、[ リボンの表示 ] タイプのユーザー設定アクションが自動的に作成されるclip_image021 

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「How to create a Quick Step and Custom Action to start SharePoint 2013 workflow」をご覧ください。