バーストに対応した B シリーズ VM をリリース
執筆者: Corey Sanders (Director of Compute, Azure)
このポストは、9 月 11 日に投稿された Introducing B-Series, our new burstable VM size の翻訳です。
このたび、新しい Azure VM サイズである B シリーズのプレビューが発表されました。これは Azure ファミリの中で最も価格が低く、CPU を柔軟に使用できるシリーズです。Web サーバー、小規模なデータベース、開発やテスト環境など、Azure で実行されるさまざまなワークロードでは、CPU パフォーマンスのバーストが発生します。このようなワークロードは、通常の CPU 使用量は少なく、トラフィックが増加したり処理が必要になったりした場合にのみスパイクが発生し、CPU がフル稼働します。従来の VM サイズでは、使用量の増加やバースト発生に備えて、普段の CPU 使用量が少なくても 100% で使用する場合と同じ料金を支払う必要がありました。
B シリーズでは、バースト発生時以外は CPU パワーをあまり使用しないワークロードを、優れたコスト効率でデプロイできます。VM が CPU の基準パフォーマンス以下の低い負荷で実行している間、VM インスタンスのクレジットが蓄積されるようになっており、クレジットが一定の量まで蓄積されると、アプリケーションで高い CPU パフォーマンスが必要になった場合に vCPU の使用量を最大 100% まで引き上げることができます。
この VM サイズは、CPU パワー (Intel® Haswell 2.4 GHz E5-2673 v3 プロセッサまたはそれ以上) を必要としない通常時は低く抑え、必要な場合には 100% までバーストするなど、必要に応じた制御が可能なため、料金を大幅に抑えつつ柔軟に対応することができます。
B シリーズのプレビューでは、以下の 6 種類の VM サイズをご利用いただけます。
サイズ | vCPU 数 | メモリ: GiB | ローカル SSD: GiB | VM の CPU の基準パフォーマンス | VM の CPU の最大パフォーマンス | 米国東部での Linux VM の 1 時間あたりの使用料金 (プレビュー料金) | 米国東部での Windows VM の 1 時間あたりの使用料金 (プレビュー料金) |
Standard_B1s | 1 | 1 | 4 | 10% | 100% | $ 0.012($ 0.006) | $ 0.017($ 0.009) |
Standard_B1ms | 1 | 2 | 4 | 20% | 100% | $ 0.023($ 0.012) | $ 0.032($ 0.016) |
Standard_B2s | 2 | 4 | 8 | 40% | 200% | $ 0.047($ 0.024) | $ 0.065($ 0.033) |
Standard_B2ms | 2 | 8 | 16 | 60% | 200% | $ 0.094($ 0.047) | $ 0.0122($ 0.061) |
Standard_B4ms | 4 | 16 | 32 | 90% | 400% | $ 0.188($ 0.094) | $ 0.229($ 0.115) |
Standard_B8ms | 8 | 32 | 64 | 135% | 800% | $ 0.376($ 0.188) | $ 0.439($ 0.219) |
バースト対応の VM サイズについて、詳しくはこちらのページ (英語) を参照してください。プレビューに参加をご希望のお客様は、サポート対象のリージョンの中からデプロイ先を選択し、クォータを要求してください。クォータが承認された後、従来のようにポータルや API からデプロイできます。
今年中に以下のリージョンでのプレビューを開始する予定です。
- 米国西部 2
- 米国東部
- 西ヨーロッパ
- アジア太平洋南東部 (東南アジア)
次回の記事もお楽しみに。
Corey Sanders