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Azure Archive Blob Storage と Blob レベルの階層化のパブリック プレビューを発表

執筆者: Kumail Hussain (Sr. Program Manager)

このポストは、8 月 23 日に投稿された Announcing the public preview of Azure Archive Blob Storage and Blob-Level Tiering の翻訳です。

 

近年の爆発的とも言えるデータ量の増加は、スタートアップから大企業に至るまで、あらゆる業界における大きな悩みの種です。このようなデータのほとんどは、日常的にアクセスすることのない人事情報、診療記録、顧客情報、財務記録、バックアップなどですが、ビジネス継続性やコンプライアンス要件の面で長期間保持する必要があります。また、近年は人工知能やデータ分析が進化し、今まで重要とされていなかったデータの価値が新たに認識され始めています。このような膨大な量のデータ セットを長期間保持するために、スケーラブルでコスト効率の良いソリューションが求められています。

昨年リリースされた Cool Blob Storage では、アクセス頻度の低いデータを Cool 階層に分類することでストレージ コストを削減できるようになりました。このたびパブリック プレビューが発表された Archive Blob Storage では、アクセスがほとんどないデータを最も低価格の階層に保存して、さらなるコスト削減を実現します。また、Blob レベルの階層化のパブリック プレビューでは、すべての階層におけるオブジェクト レベルのデータ ライフサイクル管理を簡潔にし、ストレージ コストを最適化できます。

エンタープライズ向けにバックアップおよびアーカイブ サービスを手がける主力企業 HubStor の CEO は次のように述べています。「この画期的な機能は、当社がまさに求めていたものです。Azure Archive Blob Storage は、ストレージ分野でのマイクロソフトの高い競争力を証明しています」。

Azure Archive Blob Storage

Azure Archive Blob Storage は、アクセス頻度がきわめて低くレイテンシ要件も柔軟な (数時間単位) データの格納に適した、耐久性、高可用性、安全性を備えた低料金のストレージです。詳細については、「Azure Blob Storage: Hot、Cool、Archive の各階層 (英語)」を参照してください。

Blob Storage アカウントで、Hot および Cool のアクセス階層に加えて Archive 階層を使用できるようになります。Archive Storage には以下のような特長があります。

  • コスト効率: Archive 階層は全階層の中で最も安く提供され、アクセスがほとんどなく長期間保持する必要があるデータに最適です。各リージョンのプレビュー料金は、Azure Storage の料金ページでご確認ください。
  • シームレスな統合: Archive Blob Storage は、Hot および Cool の各アクセス階層と同様に操作できるため、新しいアクセス階層を自社アプリケーションに容易に統合できます。
  • 可用性: Archive 階層では、Cool 階層と同様に 99% の可用性が SLA で保証されます (一般提供開始後)。
  • 耐久性: Azure Storage のデータ レプリケーション オプションにより、Archive 階層を含むすべての階層で高い耐久性を確保しています。
  • セキュリティ: Archive 階層のデータは、すべて格納時に自動的に暗号化されます。

Blob レベルの階層化: データを移動することなく簡単にストレージ コストを最適化

データのライフサイクル管理を簡素化するために、データを Blob レベルで階層化できるようになりました。使用パターンの変化に応じて、データをアカウント間で移動させることなく Blob のアクセス階層を Hot、Cool、Archive の間で簡単に変更できます。この 3 つのアクセス階層に保存されているすべての Blob は、同一アカウントに共存させることができます。

柔軟な管理

Archive Storage と Blob レベルの階層化は、すべての Blob Storage アカウントで使用可能です。現在、大量のデータを保存するのに汎用アカウントを使用しているお客様は、一般提供開始時に Cool 階層、Archive 階層、Blob レベルの階層化に対応したアカウントにアップグレードすることができます。

リリース開始時には、.NET (図 1 参照)、Python (プレビュー)、Node.js クライアント ライブラリ、REST API からこの機能を使用できます。Java クライアント ライブラリとポータル (図 2 参照) については、来週から順次サポートが開始されます。その他の SDK やツールは、今後数か月以内に対応する予定です。

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図 1: .NET クライアント ライブラリを使用して Blob アクセス階層を設定

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図 2: ポータルで Blob アクセス階層を設定

料金

プレビュー期間中の Azure Archive Blob Storage には割引料金が適用されます。詳細については Azure Blob Storage の料金ページを参照してください。

使用方法

パブリック プレビューへの参加をご希望のお客様は、サブスクリプションへの登録リクエストをお送りください。リクエストの承認後 (1 ~ 2 日後)、米国東部 2 リージョンの新規 LRS Blob Storage アカウントで Archive アクセス階層を使用できるようになります。また、すべてのパブリック リージョンの新規アカウントで Blob レベルの階層化を使用できるようになります。プレビュー期間中は LRS アカウントのみのサポートとなりますが、一般提供開始後は新規および既存の GRS アカウントおよび RA-GRS アカウントでも使用できるようになります。Blob レベルの階層化は、スナップショット対応の Blob ではサポートされません。プレビュー機能は、一般提供が開始されるまでは運用環境で使用しないようご注意ください。

リクエストを送信するには、以下の PowerShell コマンドまたは CLI コマンドを実行してください。

PowerShell

 Register-AzureRmProviderFeature -FeatureName AllowArchive -ProviderNamespace Microsoft.Storage

コマンドを実行すると、以下のようなメッセージが返されます。

 FeatureName         ProviderName      RegistrationState 
-----------         ------------      ----------------- 
AllowArchive        Microsoft.Storage   Pending 

承認には 1 ~ 2 日程度を要します。以下のコマンドを実行すると、登録が承認されたことを確認できます。

 Get-AzureRmProviderFeature -FeatureName AllowArchive -ProviderNamespace  Microsoft.Storage

承認が完了し機能が登録されている場合、以下のように出力されます。

 FeatureName         ProviderName      RegistrationState 
-----------         ------------      ----------------- 
AllowArchive        Microsoft.Storage   Registered  

CLI 2.0

 az feature register –-namespace Microsoft.Storage –-name AllowArchive

コマンドを実行すると、以下のようなメッセージが返されます。

 {
"id": "/subscriptions/xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx/providers/Microsoft.Features/providers/Microsoft.Storage/features/AllowArchive",
"name": "Microsoft.Storage/AllowArchive",
"properties": {
"state": "Pending"
},
"type": "Microsoft.Features/providers/features"
}

承認には 1 ~ 2 日程度を要します。以下のコマンドを実行すると、登録が承認されたことを確認できます。

 -az feature show –-namespace Microsoft.Storage –-name AllowArchive

承認が完了し機能が登録されている場合、以下のように出力されます。

 {
"id": "/subscriptions/xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx/providers/Microsoft.Features/providers/Microsoft.Storage/features/AllowArchive",
"name": "Microsoft.Storage/AllowArchive",
"properties": {
"state": "Registered"
},
"type": "Microsoft.Features/providers/features"
}

フィードバックのお願い

マイクロソフトは、皆様のクラウド データ ストレージ戦略の最適化に、Azure Archive Blob Storage をお役立ていただけることを期待しています。今回ご紹介したプレビュー機能について、ぜひメール (archivefeedback@microsoft.com) で皆様のご意見をお聞かせください。