『How to Measure Anything: Finding the Value of ‘Intangibles’ in Business』と SharePoint Server 2010
原文の記事の投稿日: 2011 年 7 月 19 日 (火曜日)
『How to Measure Anything: Finding the Value of ‘Intangibles’ in Business (英語)』は、経営業績の測定に関する Douglas W. Hubbard (英語) 氏の有名な著書です。
この本の冒頭で Hubbard 氏は、何でも測ってみることの意義をこう述べています。"今話題にしていることを測ることができ、それを数値で表現できるなら、それについて何か知っていると言えるが、数値で表現できないときは、知識が足りないか満足いくものでないことを意味し…" さらに、後の方で次のように続けます。"従業員強化、創造性、戦略的提携といった感覚的に思えるものも、それが重要だと言うのであるなら、何か目に見える結果をもたらさなければならない" そして、Hubbard 氏は、"…経営者は一定の方法論に基づいて決断の不確実性を減らす選択肢を分析する必要がある" と強調します。要するに、測定こそが適切な決断の基盤になるというわけです。
戦略的な目標に照らして組織の業績を測定・監視するバランス スコアカード (英語)といった方法論は、ここで引用した考え方がその目標設定の裏づけとなっています。バランス スコアカードは、Robert Kaplan (ハーバード大学大学院経営学研究科) と David Norton の両博士が、戦略的に意味のある非財務上の業績指標を従来の財務上の評価指標に追加して管理者や経営陣がより "バランスの取れた" 見方で組織の業績を検討できるようにする業績測定の枠組みとして開発したものです。
この本の中心テーマは、不確実性を減らすべく測定することは不確実性を完全に排除できなくても有益である、ということです。Hubbard 氏は、"その不確実性が重大で危険な決断に関係するとき、不確実性を減らすことは大いに意義がある" と述べています。
SharePoint Server 2010 は Visio、Excel、PerformancePoint Services、および SQL Server のビジネス インテリジェンス機能と共に、この本で論じられている無形資産を測定して意思決定の不確実性を減らすことに役立ちます。SharePoint で提供されている各ツールの概要については、以下を参照してください。
PerformancePoint Services の概要 (「Touring a PerformancePoint dashboard (英語)」も参照)
Excel および SharePoint 用の PowerPivot の概要
SharePoint 統合モードでの Reporting Services の概要
測定すべき対象とその方法をこれから解明しようとしている方は、『How to Measure Anything』を読むことをお勧めします。Douglas W. Hubbard 氏の『The Failure of Risk Management: Why It’s Broken and How to Fix It (英語)』も一読に値します。そのうえで、測定できるとわかったものを SQL Server および SharePoint Server 2010 のツール (英語) に結び付ければ、適切なツールによる測定が可能になります。
これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Book: How to Measure Anything: Finding the Value of ‘Intangibles’ in Business and SharePoint Server 2010」をご覧ください。