Red Hat on Azure Partner Network の最新情報とユーザー事例 @ JPC2017
レッドハットとマイクロソフトは、2015 年 11 月の協業発表以来、クラウド時代のオープンイノベーションを実現するプラットフォームとして、Microsoft Azure 上で RHEL や JBoss などのインフラやミドルウェアを簡単に利用できるよう取り組んでいます。クラウド上の運用の特長であるスピードをもった構築、スケールメリット、経済的な費用といったメリットを、企業でも手軽に利用できるようにするためにセキュリティ強化、管理性向上、そして両社の統合サポートの拡充に取り組んでいます。
パートナープログラムの進捗とお客様事例
そしてこの取り組みを日本でも加速させるべく、2017 年 1 月より日本発の統合パートナープログラム「Red Hat on Azure Partner Network」を開始し、2017 年 9 月現在、約 100 社のパートナー企業様に参画いただき、トレーニングや情報共有の活動を行っています。加えて、参加企業様の中で Master パートナーに認定された 8 社のパートナー企業様との協業も強力に推進しています。
本日開催されている日本マイクロソフトのパートナー企業様向けのイベント Microsoft Japan Partner Conference 2017 における特別ランチ セッションでは、Master パートナーである日本ビジネスシステムズ株式会社と株式会社シーイーシーの 2 社より、Microsoft Azure 上で運用されている Red Hat ソリューションのお客様事例と新しいソリューションをご紹介しました。
IT 機器系レンタル業の ディーアールエス株式会社 では、顧客向けに提供していた資産管理サービスのWebサイトが老朽化してリニューアルが必要になったタイミングで、スピーディな市場ニーズへの対応がリーズナブルなコストで可能になるよう、オンプレミスからクラウドサービスへの移行を決定しました。柔軟性・拡張性・スピードを実現するインフラ基盤の構築のため、株式会社シーイーシーと連携してクラウド基盤に Microsoft Azureを採用、Oracle DB を SQL Server に、IBM WebSphere を JBoss に移行、既存資産を有効に活用しながら 50% のコスト削減に成功しました。
従業員数千人規模の金融・保険業のお客様では、営業支援システムの構築に Microsoft Azure 上の RHEL 環境を利用しました。サービスカタログを Web で提供したいという声に対応するために営業支援システムを迅速に立ち上げる必要がありました。大きなアクセス数を支え、かつ災害対策も施す必要があるシステム構築のインフラ工期を短縮するために、日本ビジネスシステムズ株式会社と連携してクラウド基盤として Azure を使ってオートスケールの仕組みを利用、各種デプロイも自動化することにしました。これにより、導入期間の短縮、運用負荷軽減、ヒューマンエラー抑制の効果が得られ、ビジネススピードが向上しました。
新しいソリューション
株式会社シーイーシーからは、Red Hat OpenShift Container Platform on Azure を構築するにあたり必要なインフラ環境を請け負うことにより、お客様が手軽に、かつより安定性の高い環境で運用が可能になる「コンテナプラットフォーム導入支援サービス」を 10 月初旬から提供することが発表されました。このサービスはレガシーシステムを戦略的に再生するITリノベーションサービス「Re@nove®(リノーブ)」の一部として提供される予定です。(詳細は発表資料を参照してください)
日本ビジネスシステムズ株式会社からは、Red Hat on Azure ソリューションのインフラ構築を Ansible/Puppet などのツールを駆使しながら自動化するソリューションの紹介がありました。Linux / Windows のハイブリッド環境にも対応し、各スクリプト言語も活用できるといったところがポイントとして挙げられました。
今後の販促・露出活動
今後のパートナープログラムの活動予定ですが、認定パートナー企業による検証環境構築サービスである Cloud Everywhere の [Red Hat on Azure] カテゴリにおいて、このパートナープログラムの参加企業様のソリューション紹介、個別セミナーの開催、顧客事例/パートナー事例の紹介を行っていくことで、Red Hat on Azure ソリューションの販売促進を行っていきます。
また、Cloudera をはじめとするビッグデータの活用をご支援するパートナー様にも、このパートナープログラムへのご参画をいただき、 Red Hat on Azure 上でのソリューション構築と販促支援をレッドハットと日本マイクロソフトで共同で行っていく予定です。また、この秋に登場予定の Microsoft SQL Server 2017 for Linux/Container や、OpenShift、Azure Stack を扱うパートナー様を増やしていき、販促支援を行っていきます。
さらに、10 月 20 日にレッドハットが開催する Red Hat Forum Tokyo 2017 にて、本日ご紹介できなかった Master パートナー様の新しいソリューションや事例の紹介を行いますのでご期待ください。