日本語の資料はあるの?
"さなえす"さんから紹介いただいた "チームのリーダ" 改め "なおきお~" です。
前回は、ドライバ開発で最も重要なツールである WDK の入手方法を紹介しました。
WDK をインストールすると読み応えがあるドキュメントもインストールされますが、英語なので、苦手な方や、とりあえず簡単に基本的なことを知りたいという方には不向きなドキュメントかもしれません。
そこで、よく聞かれるのが、"日本語のドキュメントはないの?" ですので、今回は、ドライバ関連の日本語リソースを紹介したいと思います。
まず、手始めに「インサイド Microsoft Windows 第4版」の上と下です。
タイトルには、デバイス ドライバのドの字しかないのですが、「管理者は見た!~AD と ILM 一家の秘密~」の方々のようなユーザ モードな人たちからすれば、下の図のように Kernel Mode という地下の端っこで這いつくばっているのが、デバイス ドライバです。そんなデバイス ドライバは、I/O Manager や Plug and Play Manager といった縁の下の力持ちがいないと動きません。そんな縁の下の力持ちたち (Windows のインサイド)をご理解いただいた上でご開発いただければ、より一層 安定したデバイス ドライバになると思います。
続いて、「Microsoft WDMプログラミング」です。
WDM は、Windows Driver Model の省略で、Windows のデバイス ドライバの基本的なモデルです。
今さら、WDM なんて、古いよ、今は、Windows Driver Foundation (WDF) だよ! とか、プリンタやスキャナは、ユーザ モードのドライバだから関係ないよ!と思われる人がいるかもしれません。
確かに、プリンタやスキャナのようなドライバや User-Mode Driver Framework (UMDF) のようなユーザ モード ドライバには、直接的には関係がないかもしれません。
しかし、ユーザ モードのドライバも結局は、カーネル モードのドライバにリクエストをします。
リクエストを受けるカーネル モードのドライバの多くは、WDM です。また、WDM 形式以外のドライバとして、Kernel-Mode Driver Framework (KMDF) がありますが、KMDF は、WDM のアーキテクチャが応用されています。同様に NDIS のミニポート ドライバや AVStream のミニドライバといったドライバも、WDM のアーキテクチャが応用されています。そのため、WDM は、まだまだ、現役で、重要なドライバ モデルなのです。
紹介をいたしました書籍は、少々 分厚いので、流石に、このブログで全部を紹介することができませんので、リンク参照して、興味がでてきたら、ご入手いただければ幸いです。
対して、書籍では最新のテクノロジーが分かんないんだよ。という、最新のテクノロジーを知りたいという方は、WHDC の日本語のサイトを参照いただくのがいいと思います。
WHDC (Windows Hardware Developer Central)
https://www.microsoft.com/japan/whdc/default.mspx
WHDC の日本のサイトは、米国のサイトを機械翻訳しただけでなく、ちゃんと翻訳しているサイトです。PowerPoint ファイルや Word ファイルといった資料までは、翻訳できてきませんが、比較的 リアルタイムに更新がされ、Windows 7 の情報も掲載されています。また、ニュースレターを購読いただければ、最新ニュースやイベントも配信されます。
WHDC ニュースレター
https://www.microsoft.com/japan/whdc/newsreq.mspx
Microsoft Hardware Newsletter: 日本語です。
Windows Logo Program Newsletter: 日本語です。
WinHEC News: これだけ、英語なのです。
ニュースレターは、Windows Live ID を登録いただければ、購読することができますが、もし、購読の前に、どんなニュースレターなんだろ?ちょっと見てみたい、と思われる方は、アーカイブを公開しているので、見てみるのもいいと思います。
WHDC ニュースレター アーカイブ
https://www.microsoft.com/japan/whdc/resources/news/default.mspx
WDK のドキュメントは、英語ですが、こんな感じで補完する日本語リソースがありますので、是非 ご活用ください!!!
--- なおきお~ ---