新しい WDK for Windows 10 version 1703
[更新] 2017 年 4 月 28 日 に、インストール後の注意点に関する記述を追加しました。
Windows 10 Version 1703 のリリースに合わせて、新しい WDK が公開されました!
お花見の季節ですね、WDK サポートチームの石沢です。
新しい Windows Driver Kit (WDK) はこちらからダウンロードできますので、是非お試しください!
WDK、WinDbg、および関連ツールのダウンロード
https://developer.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/windows-driver-kit
- インストール時の注意点
WDK 1703 をインストールされる際は、以下の 2 点にご注意ください。
・2017 年 4 月 12 日現在では、Visual Studio 2017 には対応しておりません。Visual Studio 2015 Update 3 をご利用ください
・Windows 10, version 1607 用の WDK がインストールされている場合、インストール後に以下の手順にていくつかのファイル (C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Tools\bin\i386\pkggen.exe や C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\bin\x86\inf2cat.exe) の復旧が必要です
<復旧手順>
- コントロールパネル「プログラムと機能」より、”Windows Driver Kit 10.0.15063.0” を選択して右クリック。表示されたメニューより “変更” をクリック
- 表示されたダイアログにて ”Repair” を選択し、”Next” をクリック
- インストール手順
以下の手順にてインストールを行ってください。
<インストール手順>
1.Visual Studio 2015 Update 3をインストール
2. Window SDK for Windows 10, version 1703 をインストール
3. WDK for Windows 10, version 1703 をインストール
- リリースノート
本バージョンの WDK については、以下のフォーラムのスレッドに既知の問題が記載されておりますので、気になる方はこちらも参照いただければと思います。
Hardware development kits for Windows 10, Version 1703 (April 2017)
- インストール後の注意点
本バージョンの WDK のみがインストールされた環境で、Windows 7 / 8 用のドライバーをビルドしようとした場合、次のようなエラーが発生することがあります。
1>------ Rebuild All started: Project: WMARKUNI (Watermarkuni\Wmarkuni\WMARKUNI), Configuration:Win7 Debug Win32 ------1>C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\build\WindowsDriver.common.targets(133,5): error : Unknown or unsupported property value 'Win7' for TargetVersion. |
この問題を解決するには、次の1または2のどちらかの方法を実施することで、エラーを回避できます。
1.TargetVersion として Win7と Win8を正しく認識できるようにする
こちらの方法は、個々の .vcproj を書き換える必要はございません。.vcproj ファイルの TargetVesion の記述は Win7 / Win8 のまま変更する必要はございません。
<設定手順>
1.1 C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\build\WindowsDriver.Default.props をテキストエディタ等で開く
1.2 56行目および61行目に以下の赤字の条件を追加
<When Condition="('$(TargetVersion)'=='Windows8') Or ('$(TargetVersion)'=='Win8')"> <PropertyGroup> <DDKSpec>win8</DDKSpec> </PropertyGroup> </When> <When Condition="('$(TargetVersion)'=='Windows7') Or ('$(TargetVersion)'=='Win7')"> <PropertyGroup> <DDKSpec>win7</DDKSpec> </PropertyGroup> </When> |
2.Windows SDK for Windows 8.1 と Windows Driver Kit 8.1 をインストールする
これらツールをインストールすることで、個々の .vcproj を書き換えたり、WDK 10 のファイルを書き換えたりする必要はありませんが、個々のプロジェクトのプロパティにて WDK 8.1 の設定に戻す必要があります。
なお、この方法は WDK 10 ではなく、Visual Studio 2015 で WDK 8.1 を使用する ということと同等になります。
<設定手順>
1.1 Windows SDK for Windows 8.1 をインストール
1.2 Windows Driver Kit 8.1 をインストール
1.3 プロジェクトのプロパティを開き Platform Toolset を WindowsApplicationForDrivers8.1 に設定
今後とも WDK を何卒よろしくお願いいたします。
WDK サポートチーム 石沢 望夢