完全メモリダンプ採取の設定方法
Windows でブルースクリーンが発生した際に、完全メモリダンプを採取できるようにするための手順をご案内します。
Windows 7までの OS の場合は、「メモリダンプに !analyze -v するまで・前編 ~ ダンプの取り方~」<https://blogs.msdn.microsoft.com/jpwdkblog/2009/06/03/analyze-v-2/> のエントリの「1. カーネル デバッグと完全メモリ ダンプ ファイル」をご参照ください。
Windows 8以降は、以下の手順となります。
(1) Windows 8 では [スタート画面] の画面左下端、Windows 8.1 では [スタート] (画面左下端 Windows アイコン) を右クリックし、[システム] をクリックします。
(※ ただし、Windows 8 でサポートをご提供するためには、2016 年 1 月 12 日以降 Windows 8.1 にしていただく必要があります。)
(2) [システムの詳細設定] をクリックします。
(3) [システムのプロパティ] の [詳細設定] タブを選択し [起動と回復] の [設定] ボタンをクリックします。
(4) [デバッグ情報の書き込み] のプルダウンより [完全メモリダンプ] を選択します。
OSに認識されているメモリが 2 GB以上の場合、上記 (4) で [完全メモリダンプ] が選択できません。その場合は、上記を実施する前に、以下の 2 種類の手順があります。
[1] システム構成ユーティリティを使用して最大メモリの量を 2 GB 以下に調整します。
1. 検索ボックス (Windows 10ではタスクバーにあります。Windows 8/8.1 では [チャーム] の [検索] ボタンをクリックして表示します) で msconfig と入力します。
2. 表示された [システム構成] ユーティリティをクリックして、起動します。
3. [ブート] タブを選択します。
4. [詳細オプション] で [最大メモリ] の値を変更できます。
[2] レジストリ設定で現在の最大メモリの量を変更しなくても [完全メモリダンプ] が選択できるようにします。
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\CrashControl
値: CrashDumpEnabled (REG_DWORD) 0x1 (完全メモリダンプの場合)
(5) ページングファイル (ページファイル) のサイズが適切な値となるよう設定します。サイズが足りないと、壊れたダンプファイルになる場合があります。
1. [システムのプロパティ] の [詳細設定] タブに戻り、[パフォーマンス] の [設定] ボタンをクリックします。
2. [パフォーマンス オプション] の [詳細設定] タブを選択し、[仮想メモリ] の [変更] ボタンをクリックします。
3. [仮想メモリ] で以下を行います。
a. すべてのドライブのページング ファイルのサイズを自動的に管理する] チェック ボックスをオフにします。
b. OS がインストールされているシステム パーティション (例: C ドライブ) を選択します。
c. [カスタム サイズ] を選択し、[初期サイズ (MB)] と [最大サイズ (MB)] に「物理 RAM の量 + 300 MB」を指定します。
※ 300 MB はダンプファイルのヘッダー情報や二次ダンプ ファイルのために使われる領域です。現在サポートしているどの OS のどの環境にでも対応できるように余裕を持たせた値にしています。弊社の KB やエンジニアがお送りしているメールによっては、より少ない値 (1MB など) でご案内している場合もあります。
4.[設定] をクリックし、[OK] を 3 回クリックします。
5.変更を有効にするために Windows を再起動します。
- 参考文献
Complete Memory Dump
<https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/hardware/ff539190(v=vs.85).aspx>
Creating a Kernel-Mode Dump File
<https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/hardware/ff540128(v=vs.85).aspx>
Windows Server 2008 および Windows Server 2008 R2 でカーネルまたは完全メモリ ダンプ ファイルを生成する方法
<https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/969028>
以上の内容がお役に立ちましたら幸いです。
Windows Driver Kitサポートチーム 津田