オンライン追跡、ユーザー保護、Web 標準への取り組みについて
本記事は、マイクロソフト本社の IE チームのブログ から記事を抜粋し、翻訳したものです。
【元記事】Online Tracking, Consumer Protection, and Web Standards (2011/9/9 8:07 AM)
W3C は本日、追跡機能の定義、ユーザー意向の通知、追跡防止リストへの取り組みを行う、Tracking Protection ワーキンググループの発足を発表しました。この W3C の活動は、無用な追跡からのユーザー保護を強化することを目的としています。マイクロソフトは、当社が従来から独自に手がけてきた Web 標準への取り組みに、業界および政府の協力を得られるようになったことを大変嬉しく思います。
IE 9 の追跡防止機能は、Web サイトによるユーザー情報の取得を制限できる機能で、ユーザーにとっては近年、特にメリットのあるものになっています。
昨年 2 月には、マイクロソフトが提出したユーザーのプライバシー保護を目的とした Web 標準に関する提案が W3C に受理され、公開されました。IE 9 は、その W3C への提案に沿った形で、"追跡拒否" ヘッダー/DOM プロパティ、および追跡防止リストをサポートしています。W3C はこの提案について、「タイムリーなだけでなく、W3C の目的や優先課題ともよく合致している」とコメントすると同時に、プリンストン大学でのワークショップの開催を発表し、Web プライバシーおよび追跡防止機能の標準化への取り組みを引き続き推進していくことを表明しました。マイクロソフトは 4 月に行われたこのワークショップで、2 つの発表 (こちらとこちら) を行いました。このワークショップのレポートには、学界をはじめ、政府、広告関連企業、ブラウザー ベンダー、主要 Web サイトから集まった 100 人近い参加者の 2 日間にわたる熱のこもった討論の内容がまとめられています。
ワークショップ開催から数か月間にわたり、W3C はさまざまな利害関係者と共に、この標準化への取り組みを最善の形で進めるための方法を検討し続けてきました。昨年 12 月に Dean が投稿したブログ記事にもありましたが、"追跡拒否" 通知の概念とその動作を定義することは、この取り組みを完結させるうえでとても重要な意味を持っています。マイクロソフトは W3C におけるこの重要な取り組みについて、Web コミュニティの皆様と協力できることを楽しみにしています。
— Adrian Bateman、Internet Explorer プログラム マネージャー