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IT プロフェッショナルおよび開発者向けの Office 2016 Preview を発表

(この記事は 2015 年 3 月 16 日に Office Blogs に投稿された記事 Announcing the Office 2016 IT Pro and Developer Preview の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

今回は、Office 365 クライアント アプリおよびサービス チーム担当コーポレート バイス プレジデントを務める Kirk Koenigsbauer の記事をご紹介します。

マイクロソフトは、IT プロフェッショナルおよび開発者を対象とした Windows デスクトップ用 Office 2016 Preview を発表しました。Office 2016 Preview プログラムは、数か月間の非公開プレビューを経て、対象範囲を商用 Office 365 のユーザーの皆様にまで拡大する準備が整いました。これは本プログラムにとって重要な進展であり、IT プロフェッショナルおよび開発者の皆様が次期リリースのテストを開始するきっかけとなります。なお、初期ビルドのプレビュー版には、最終製品版への実装が 予定されている機能のうち、一部がまだ実装されていませんのでご注意ください。プレビュー期間中、月次更新を実施して新機能を追加していく予定です。

今後導入されるエンド ユーザー向けの機能強化については後日詳細をお伝えいたしますが、今回の記事では、IT プロフェッショナルおよび開発者向けの重要な更新点について簡単に概要をご説明します。

データ損失防止機能 (DLP) — マイクロソフトはここ数年間、Exchange、Outlook、OneDrive for Business、SharePoint に DLP を追加してきました。今回、この機能が Word、Excel、PowerPoint にも導入され、同一の分類機能やポリシー機能を使用できるようになります。この新機能により、IT 管理者はコンテンツ作成やドキュメント共有に関するポリシーを一元的に作成、管理、適用することができます。また、アプリによってポリシー違反の可能性が 検出された場合は、エンド ユーザーにポリシー ヒントが表示される、または共有が制限されます。

Outlook— Outlook にも、重要な技術的機能強化が多数実施されています。

  • MAPI-HTTP プロトコル: RPC ベースの同期機能を廃止し、Exchange/Outlook 間の接続をサポートする、インターネットとの親和性の高い MAPI-HTTP プロトコルを新たに採用しました。
  • フォアグラウンドでのネットワーク呼び出し: フォアグラウンドでのネットワーク呼び出しを廃止したため、不安定なネットワークにおける Outlook の応答性が向上します。
  • 多要素認証: 今回のリリースの Outlook クライアントでは、Active Directory Authentication Library (ADAL) との統合により多要素認証がサポートされます。
  • メール配信のパフォーマンス: 休止状態から再開したときのメッセージのダウンロード、メッセージ一覧の表示、新規メールの表示にかる時間が短縮されました。
  • ストレージ容量の解放: デバイス上のメールの保持期間が新たに 1、3、7、14、30 日に設定できるようになり、ストレージの管理性が向上しています。
  • 検索機能: Outlook の検索機能の信頼性、パフォーマンス、操作性を向上させ、Exchange の FAST ベースの検索エンジンを統合しました。

クイック実行による展開— Office 2016 では IT プロフェッショナルの皆様からご要望が寄せられていた新しい展開機能が導入されており、Office 365 サブスクリプション サービスのユーザーの皆様にご利用いただけるようになっています。

  • ネットワーク トラフィックの管理性向上: ネットワークの輻輳を防止するために、新しいバックグラウンド インテリジェンス転送サービス (BITS) が導入されました。他に重要なネットワーク トラフィックが存在する場合、BITS によって帯域幅の使用が調整されます。
  • 配布管理機能の強化: System Center Configuration Manager (SCCM) との統合が強化され、IT 管理者が SCCM のネイティブな機能を使用して毎月の Office 更新プログラムを効率的にダウンロードし配布できるようになります。
  • 柔軟な更新プログラム管理: セキュリティ更新プログラムを定期受信するように設定したまま、機能の更新や不具合の修正の受信ペースを管理者が管理できるようになります。
  • アクティブ化管理の簡素化: すべてのユーザーによるデバイスのアクティブ化を IT 管理者が一元的に管理できる機能が Office 365 管理ポータルに追加されました。

マクロおよびアドイン— 今回のリリースでは、マクロやアドインには一切変更を加えていません。「変更なし」を強調するのは珍しいケースですが、これにはリリース間でプログラミン グ モデルの整合性が保たれるという重要なメリットがあります。マイクロソフトでは、今後も技術革新と共に互換性を高いレベルで維持することに取り組んでまい ります (Office の拡張機能の技術革新については dev.office.com (英語) で詳しくご紹介していますので、併せてお読みください)。

ユーザー補助— ピボットテーブルやスライサーといった Excel の重要な機能に対するキーボードのユーザー補助を強化し、Outlook の可読性に関する複数の問題に対処すると共に、視覚に障碍のあるユーザーのために暗色系のテーマを導入しました。

Information Rights Management (IRM) — IRM による保護が Visio ファイルに拡張され、Visio で作成した図表をオンラインとオフラインの両方で保護できます。

この記事では、Office 2016 Preview に導入された IT プロフェッショナルおよび開発者向けの新機能のうち、一部のみをご紹介しました。マイクロソフトは、開発プロセスの中でこの重要な段階を迎えたことを喜ば しく思っています。また、開発チームでは皆様からのご意見をお待ちしています。Office 2016 Preview プログラムの詳細、およびアプリケーションのダウンロード方法については、Microsoft Connect サイトの Office 2016 Preview プログラムのページにてご確認いただけます。今後も新機能を随時導入しつつ、製品の更新を進めてまいります。主要な発表については定期的にこのブログでご紹介しますので、引き続きご注目ください。

—Kirk Koenigsbauer