Azure Backup
Azure Backup の概要
Azure Backupとは、以下の対象データを、Azure ストレージにバックアップし、必要に応じて復元(リストア)することができるサービスです。
- オンプレミスにある Windows Server や Windows クライアント 上のフォルダー・ファイル (※1)
- サポート対象となるOSバージョンとエディションについては、Azure Backup FAQ をご参照ください。
- オンプレミスにある Hyper-V / VMware上の仮想マシン
- Hyper-V: Windows Server / Linux の仮想マシン
- VMware 5.5 と 6.0 がサポート対象、Windows Server 仮想マシンのフォルダー・ファイル単位でのバックアップおよびリストアが可能
- SharePoint / SQL Server / Exchange Server などの Microsoft アプリケーションのワークロード (※2)
- System Center Data Protection Manager (DPM) を使用したワークロード
- Azure 仮想マシン (Windows Server / Linux)
- Windows Server が稼働する仮想マシンの場合、VSS での完全イメージバックアップが実行されます。
- Linux 系サーバーが稼働する仮想マシンの場合、ファイル整合バックアップ(イメージバックアップ)のみの対応となります。
- フォルダー・ファイル単位や特定アプリケーションの一部のリストア (プレビュー)
- (※1): Recovery Services エージェントのインストールが必要
- (※2): Microsoft Azure Backup Server が別途必要
主な特徴と機能
■ ストレージ管理の自動化
オンプレミスのストレージ デバイスに対する設備投資は必要ありません。
Azure Backup は、保護対象のインスタンスの台数とデータ容量およびバックアップ容量に応じた従量制課金モデルとなり、バックアップ ストレージを自動的に割り当てて管理します。
■ 無制限のスケーリング
保守と監視のオーバーヘッドなしに高可用性が保証されます。
Azure Backup は、基盤となる Azure クラウドの機能とスケールを使用して、非侵入型の自動スケール機能を提供します。
■ 複数のストレージ オプション
必要に応じてバックアップ ストレージを選択できます。
・ローカル冗長ストレージ(LRS) ブロック BLOB は、コスト意識の高いお客様に最適です。ローカル ハードウェアの障害からデータを保護するうえでも役立ちます。
・geo レプリケーション ストレージ(GRS) ブロック BLOB は、ペアリングされているデータセンターに、さらに 3 つのコピーを提供します。この追加のコピーによって、Azure サイトレベルの障害が発生した場合でも、バックアップ データの高可用性を確保することができます。
■ 無制限のデータ転送
転送する受信データまたは送信データのデータ量に制限はありません。また、Backup コンテナーからの復元操作時の出力 (送信) データ転送は無料です。 ただし、Azure Import/Exportサービスを使用して、大量のデータをインポートする場合は、受信データに対してコストが掛かりります。
■ データの暗号化
AES256を使用したデータの暗号化によって、パブリック クラウドでの顧客データをHTTPS リンク経由で安全に送信および保存できます。
暗号化パスフレーズはソースに保存されます。転送されたり Azure に保存されたりすることはありません。
データを復元するには暗号化キーが必要です。お客様のみがサービス内のデータにフル アクセスできます。
■ アプリケーションの整合性のバックアップ
Windows でのアプリケーション整合性バックアップの場合、復元時に修正は不要であり、目標復旧時間が短縮されます。
ユーザーは迅速に実行状態に戻ることができます。
■ 最大99年間の長期保存が可能
Azure にバックアップすると、ユーザーは、オフサイトのテープ バックアップ ソリューションに代価を払うよりも、低コストでテープの代替で短期および長期のデータ保存が可能となります。
使用イメージ
オンプレミスのWindows Server / Windows クライアントに、Recovery Services エージェントをインストールして、フォルダー・ファイル単位のバックアップを簡単に取得することができます。バックアップは、即時実行することもできますし、バックアップスケジュールを設定することも可能です。
データの回復(復元)については、特定のフォルダー・ファイル単位で指定して、復元することが可能です。
また、Azure 仮想マシンのバックアップについては、Azure ポータルのVM管理ブレードからバックアップが実行できるようになりました。VM管理ブレードの[設定]から[バックアップ]をクリックして、資格情報コンテナーとバックアップポリシーを選択もしくは新規作成して、選択対象の仮想マシンのバックアップを有効化することができます。
バックアップポリシーについては、取得頻度・実行時間やデータ保持期間を細かく指定することができます。ちなみに、デフォルトのポリシー(DailyPolicy)設定では、180日間データを保持することになります。
ご参考
- Azure Backup の紹介動画 (英語、約2分)
- Azure Backup に関するビデオ ライブラリ
- Azure Backup に関するラーニングパスの一覧
- Azure Backup に関する FAQ
- サポートされているバージョンとエディション
- 各資格情報コンテナーに登録可能なサーバー・マシンの上限
- バックアップ取得可能なファイル・フォルダーの種類
- オンプレミスからにバックアップデータを転送する際のファイアウォールルール
- バックアップする各データソースのサイズ上限
- Azure Backup エージェント用に指定されたキャッシュの場所を変更する方法
- キャッシュフォルダーの属性としてサポートされていないもの
などなど
- Free ebook: Microsoft System Center Data Protection for the Hybrid Cloud
- Azure Backup の価格