Windows Azure の最新情報
このポストは、11 月 1 日に投稿された Here's What's New with Windows Azure の翻訳です。
マイクロソフトは、開発者向けイベント「//build」 (日本時間 10 月 31 日 ~ 11 月 3 日) にて、Windows Azure が実現するさまざまなメリットをご紹介しています。Windows Azure をクラウド バックエンドとしてご利用いただくことにより、モバイル、クライアント、Web ベース、エンタープライズといった各種最新アプリケーションの開発を簡単に行えるようになります。//build 2 日目の基調講演 (英語) ではそのわかりやすい例として、Halo 4 を Windows Azure 上で実行し、数百万規模の同時ユーザーをサポートする仕組みや、USA TODAY 紙のトップ ニュースや経済、テクノロジ関連記事を、プッシュ通知によって複数のフォーマットをサポートする単一フレームワーク上で送信するバックエンド エンジンの仕組みを取り上げました。また、Workday などの企業がどのように Windows Azure をクラウド バックエンドとして活用し、Windows 8 エンタープライズ アプリケーションを構築しているかについてもお話ししました。
この基調講演ではさらに、クラウド アプリケーション開発者の皆様にとって朗報である、Windows Azure の大幅な機能強化も発表されました。Windows Azure の新機能の概要は以下のとおりです。
- クラウドサービス (Web/Worker ロール ) での Windows Server 2012 および .NET Framework 4.5 のサポート ( 一般提供 ) - Windows Server 2012 が、クラウド サービスのゲスト オペレーティング システムとして利用可能になりました。Windows Server 2012 には IT プロフェッショナルや開発者の方を対象とした新機能が多数に備わっており、クラウド サービスのユーザーはこれらの新機能や強化機能を活用して最新のアプリケーションを Windows Server 2012 上に構築できます。また、2012 年 10 月にリリースされた新しい SDK から、.NET framework 4.5 で記述されたアプリケーションが新たにサポートされるようになりました。.NET framework 4.5 には、開発者向けのすばらしい新機能が豊富に備わっています。また、従来の SDK は旧バージョンの .NET framework を引き続きサポートしており、2012 年 10 月版の SDK との並列実行が可能です。
- Windows Phone 8 のサポート ( プレビュー ) – 先日、マイクロソフトは Windows Azure の新たな機能として、Windows Azure モバイル サービス (英語) を発表しました。これにより、お使いのクライアント アプリケーションやモバイル アプリケーションを、拡張可能なクラウド バックエンドに驚くほど簡単に接続させることができます。このたび発売されたばかりの Windows Phone 8 も、新たにモバイル サービスのサポート対象になりました。こちらのチュートリアル (英語) では、Windows Mobile 8 アプリケーションにクラウド バックエンドをたった数分で追加する方法を説明しています。ぜひご覧ください。
- Windows Azure Store ( プレビュー、米国内のみ提供 ) – Windows Azure Store は、Windows Azure サービスを補強、拡張するためのサード パーティ製のアプリケーション サービスやデータを開発者に提供します。アドオンの検索、支払い、管理を Windows Azure の管理エクスペリエンスと完全に統合させることで、管理者ポータルから直接サービスやデータにアクセスし、管理できるようになります。初期カタログ (英語) には、AppDynamics (サービスとしての監視および拡張)、New Relic (パフォーマンス管理および監視)、SendGrid (サービスとしてのメール配信)、Dun & Bradstreet (ビジネス分析)、Loqate (全世界を対象とした住所検証およびクレンジング サービス)、StrikeIron (電話番号検証サービス、売上税および使用税率検索サービス) などといった、アプリケーション サービスやデータのプロバイダーが掲載されています。
- 新しい SDK (GA[General Availability] ) - Windows Server 2012 をクラウド サービスでサポートするオプションとして、2012 年 10 月版 Windows Azure SDK for .NET (英語) がリリースされました。2011 年 11 月版、2012 年 6 月版、2012 年 10 月版の SDK は、並列して実行することが可能です。また Windows Azure モバイル サービスには、Python 開発者向けの Service Management API と、Node.js が追加サポートされています。さらに、クラウド サービス内キャッシュのサポート、Visual Studio ツールの更新 (英語)、ストレージおよびサービス バスの .NET クライアント ライブラリの更新など、さまざまな点が強化されています。また Windows Azure PowerShell (英語) も更新され、Windows Azure Web サイトのサポートを含む新しいコマンドが追加されています。
- Windows Azure 分散キャッシュ ( GA[General Availability] ) – 今年 6 月、マイクロソフトは新しい分散キャッシュ機能のプレビュー版を公開 (英語) しました。この機能は、アプリケーション内で低待機時間のメモリ内分散キャッシュの使用およびセットアップを可能にするものです。そしてこのたび、この分散キャッシュ機能が一般提供される運びとなりました。主な特長としては、キャッシュ データを 300 GB 以上にスケール アップ可能である点や、Memcache プロトコルのサポートによって memcache ベースのアプリケーションをコード変更せずに Windows Azure で実行できる点などが挙げられます。
- Visual Studio Team Foundation Service (TFService) のリリース– Team Foundation Server (TFS) のクラウド ホスト版 TFService の次期バージョンのリリースが発表されました。このバージョンでは、最新アプリケーションの開発に役立つアプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) サービスが提供されます。これには、アジャイル プロジェクト計画および管理ツール、バージョン管理、ビルド自動化、継続的な展開自動化が含まれており、ソフトウェア展開プロジェクトの管理が効率化されます。また、無料使用プランの提供も発表され、開発チームの最大 5 ユーザー、また MSDN サブスクライバーも追加特典として使用できます。こちら (https://tfs.visualstudio.com/、英語) にサインアップしていただければ、すぐに利用を開始できます。Team Foundation Service の詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご覧ください。
Windows Azure の新機能や強化機能が皆様にとってご満足いただけるものであれば幸いです。拡張可能なクラウド プラットフォームである Windows Azure を最新アプリケーションの開発に存分にお役立てください。いつものお願いではありますが、ご意見ご感想も随時お待ちしております。
- Bill Hilf (Windows Azure 担当ゼネラル マネージャー)