StorSimple Update 1 を発表: Azure Government で提供開始、他社クラウドと ZRS をサポート、5000/7000 シリーズからの移行に対応
このポストは、5 月 27 日に投稿された Announcing StorSimple Update 1 – Availability in Azure Government, Support for Other Clouds, ZRS, and Migration from 5000/7000 series の翻訳です。
マイクロソフトは、StorSimple 8000 シリーズの Update 1 のリリースを発表しました。Azure Government で利用できるようになったほか、他社クラウド プロバイダーの利用と、ゾーン冗長ストレージ (ZRS) のバックエンド クラウド ストレージとしての利用もサポートされます。また、5000/7000 シリーズのデバイスからの移行ツール キットが導入され、初回デバイス セットアップ時と更新時のエクスペリエンスも改良されました。
Azure Government で利用可能に
StorSimple 8000 シリーズの Azure Government での一般提供が開始されました。Azure Government は審査基準を満たす米国人スタッフが運用する、物理的にもネットワーク的にも分離された Microsoft Azure インスタンスです。すべてのデータ、アプリケーション、ハードウェアが米国本土で取り扱われ、厳格なコンプライアンス要件と政府のポリシーに準拠しています。
デバイスを Azure Government ポータルに登録する前に、コマンドレットを実行して StorSimple デバイスのクラウド プラットフォームを Azure Government 用に設定することができます。このオプションを設定すると、階層化データ、バックアップ、StorSimple 仮想アプライアンスが Azure Government クラウドに格納され、それぞれの管理を Azure Government ポータルから行えるようになります。さらに、このオプションでは StorSimple デバイスを FIPS モード (英語) で運用することも可能です。
証明書
StorSimple 8000 シリーズの暗号化モジュールは、連邦情報処理規格 (FIPS 140-2) の認証を取得しています。この規格は、米国連邦政府やカナダ政府、および機密情報の保護の暗号化に FIPS 140-2 の要件が適用されるすべてのお客様にとって非常に重要な規格です。FIPS 140-2 の認証証明書は下記のページで公開されていますので、参考としてご覧ください。
https://csrc.nist.gov/groups/STM/cmvp/documents/140-1/140val-all.htm (英語)
ほかにも、StorSimple 8000 シリーズは HIPAA (医療保険の携行性と責任に関する法律)、CSA (クラウド セキュリティ アライアンス)、DPA (データ保護法) のコンプライアンスに準拠しています。
他社のクラウド サービスをサポート
ベンダー ロックインは、ワークロードをクラウドに移行するうえで依然として各企業の最大の懸念事項となっています。今回の Update 1 では、StorSimple 8000 シリーズのデバイスでボリューム コンテナーを新規作成する際に、Azure Storage のアカウントを選択する以外に、クラウド サービス プロバイダーとして Amazon S3、Amazon S3 (RRS オプション) 、OpenStack、HP Cloud を指定してアカウントを作成することも可能になりました。
ゾーン冗長ストレージ (ZRS) をサポート
StorSimple で Azure Storage のアカウントを作成するときに、新たに「ゾーン冗長」レプリケーション オプションを選択できるようになりました。ゾーン冗長ストレージでは、1 つまたは 2 つのリージョン内の 2 つから 3 つの施設でお客様のデータをレプリケートします。この機能では、地理冗長ストレージ (GRS) よりもストレージ ユニット 1 つあたりの料金が安く、ローカル冗長ストレージ (LRS) よりも高い耐久性が得られます。Azure Storage の冗長オプションの詳細については、Azure のドキュメント ページをご確認ください。
5000/7000 シリーズからの移行
今回導入された移行ツールキットでは、StorSimple 5000/7000 シリーズから StorSimple 8000 シリーズのデバイスへのアップグレードに対応しており、データをインプレース状態で維持したまま高度な機能を利用することができます。
初回デプロイ時と更新時のエクスペリエンスを改良
Update 1 では、デバイスのインストール時と更新時のエクスペリエンスが改良されました。ネットワーク構成やファイアウォールの設定が不適切である場合、セットアップ ウィザードから即座にフィードバックが返されます。また、デバイスのネットワークのセットアップ時に問題が発生した場合、詳細な診断用のコマンドレットを実行するとトラブルシューティングを行うことができます。
最新の Microsoft Azure Storage API への更新
昨年 Azure Storage サービスの一部バージョンの削除が発表されましたが、これを受けて、StorSimple 8000 シリーズのデバイスで現在使用されているバージョンの Azure Storage API は、2015 年 12 月 9 日で非推奨となります。Update 1 では、Azure Storage サービスの最新バージョンの API に対応しています。2015 年 12 月 9 日までに Update 1 を適用しなかった場合、それ以降は StorSimple デバイスが正常に動作しなくなる可能性がありますのでご注意ください。
注: 更新版のロールアウトは段階的に行われるため、すぐに検索しても見つからない場合があります。その場合は、数日間空けた後、再び検索をお願いします。更新版はまもなくすべての皆様にご利用いただけるようになる予定です。
StorSimple 8000 シリーズの Update 1 の詳細についてはリリースノート (英語) とサービス更新情報 (英語) を、各リージョンにおけるサービスの提供状況の詳細については Azure のリージョンのページをご覧ください。