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Microsoft Azure Premium Storage のご紹介: Virtual Machines 向けの高パフォーマンス ストレージ

このポストは、12 月 11 日に投稿された Introducing Premium Storage: High-Performance Storage for Azure Virtual Machine Workloads の翻訳です。

マイクロソフトはこのたび、Microsoft Azure Premium Storage のプレビュー版のリリースを発表しました。これにより、Standard Storage と新しい Premium Storage の 2 種類の永続ストレージを Microsoft Azure でご利用いただけるようになりました。Standard Storage ではハード ディスク ドライブ (HDD) にデータが保存されますが、Premium Storage では最新テクノロジのソリッド ステート ドライブ (SSD) にデータが保存されます。

Premium Storage は、一貫して高パフォーマンスと低レイテンシが求められる Azure Virtual Machines のワークロードに特化した設計となっており、入出力の負荷が高い SQL Server のワークロードなどに特に適しています。現在のところ、Premium Storage は Azure Virtual Machines で使用されるディスクでデータを保存する場合にのみに利用できます。

Premium Storage のディスクをプロビジョニングすると、お客様の要件を満たす最適なパフォーマンス特性が得られます。1 台の VM に複数の永続ディスクをアタッチすることができ、アプリケーションに VM 1 台あたり最大 32 TB のストレージを割り当て、1 ミリ秒未満のレイテンシで 50,000 IOPS の読み込み処理に対応することが可能です。

Premium Storage を使用することで、SQL Server、Dynamics AX、Dynamics CRM、Exchange Server、MySQL、SAP Business Suite といった高負荷のエンタープライズ アプリケーションのクラウドへの移行と切り替えを、真の意味で実現することができます。

現時点では、Premium Storage は限定プレビュー版として提供されています。Azure Premium Storage プレビューにサインアップする場合は、Azure のプレビュー機能のページをご覧ください。

 

Premium Storage の特長

Premium Storage は、IO 処理の負荷が高いエンタープライズ クラスのワークロードのパフォーマンス向上を目的として設計されていますが、同時にローカル冗長ストレージと同等の高い耐久性が確保されています。

 

ディスクのサイズとパフォーマンス

Premium Storage では、ディスクのサイズに応じて最大 5,000 IOPS、200 MB/秒のスループットが得られます。この IOPS は IO ユニット サイズを 256 KB として計算しています。IO サイズが 256 KB 以下の場合は 1 ユニットとして、256 KB を超える場合は複数の IO として計上されます。

ディスクのサイズは、アプリケーションのパフォーマンスとストレージ容量の必要に応じて選択できます。プレビュー版 Premium Storage では下記の 3 種類のディスクをご用意しています。

ディスクの種類

P10

P20

P30

ディスクのサイズ

128 GB

512 GB

1,024 GB

ディスク 1 台あたりの IOPS

500

2300

5,000

ディスク 1 台あたりのスループット

100 MB/秒

150 MB/秒

200 MB/秒

ディスクの種類は、お客様の Premium Storage アカウントに格納するディスクのサイズに応じて判断してください。詳細については Premium Storage の概要 (英語) をご覧ください。

VM には複数の Premium Storage ディスクをアタッチできるため、VM のディスク トラフィックで利用可能なネットワーク帯域幅の制限いっぱいまでアタッチすることで、“DS” シリーズの VM のパフォーマンスを最大化することが可能です。たとえば、コア数 16 個の “DS” シリーズの VM では、最大で 32 TB のデータ ディスクをアタッチし、50,000 を超える IOPS を得ることができます。各 VM サイズで利用可能なディスクの帯域幅については、Azure の Virtual Machines および Cloud Services のサイズをご確認ください。

 

耐久性

データの耐久性は永続ストレージで最も重要な要素です。Azure では、データの永続性と障害への高い耐久性が求められる基幹アプリケーションも運用されています。このため、Premium Storage ではローカル冗長ストレージのテクノロジを利用して、それと同等の高耐久性を実現しています。Premium Storage では同一リージョンに 3 つの複製データが保持されます。

マイクロソフトでは、Storage サービスのコマンドでデータのスナップショットを作成し、これを Standard Storage の地理冗長ストレージ アカウントを使用して保持することをさらにお勧めしています。

 

特殊仕様の Virtual Machines

マイクロソフトは、Premium Storage ディスクのパフォーマンスをさらに有効活用するために、特殊仕様の Virtual Machines をリリースします。この VM には新しいキャッシュ テクノロジが導入されているので、読み込み処理でのレイテンシが大幅に短縮されます。Premium Storage を使用する場合、必ずこの特殊仕様の VM を使用する必要があります。現時点では、Premium Storage ディスクは “DS” シリーズの VM でのみ利用可能です。

これらの VM では Standard Storage ディスクも使用できるため、“DS” シリーズの VM で Premium Storage と Standard Storage の両方のディスクを併用して、容量、パフォーマンス、コストを最適化することができます。“DS” シリーズの VM の詳細については、こちらのページをご覧ください。

 

料金

新しい Premium Storage サービスの料金は、こちらのページでご確認いただけます。プレビュー期間中は、一般提供版の半額で Premium Storage をご利用いただけます。

 

利用を開始するには

手順 1: サービスにサインアップする

Azure のプレビュー機能のページに移動し、1 つまたは複数のサブスクリプションで Microsoft Azure Premium Storage サービスにサインアップします。お客様のサブスクリプションでプレビュー版 Premium Storage の使用が承認されると、承認を通知する電子メールが届きます。

Premium Storage は多くのお客様からご注目いただいていますが、サービス提供は段階的に進めていますので、サインアップ後はしばらくお待ちいただく場合があります。どうぞご了承ください。

手順 2: Storage アカウントを新規作成する

承認通知が届いたら、Microsoft Azure 管理ポータル プレビューに移動して、承認されたサブスクリプションで Premium Storage アカウントを新規作成します。アカウント作成時にアカウントの種類を選択するときは、必ず [Premium Locally Redundant] を指定してください。

現時点では、Premium Storage は次のリージョンで提供されています。

  • 米国西部
  • 米国東部 2
  • 西ヨーロッパ

手順 3: “DS” シリーズの VM を作成する

VM は Microsoft Azure 管理ポータル プレビュー、または Azure PowerShell SDK バージョン 0.8.10 以降を使用して作成できます。VM を作成するアカウントが Premium Storage アカウントであることを確認します。

以下は、Premium Storage アカウントで DS シリーズの VM を作成する PowerShell スクリプトの例です。

 $storageAccount = "yourpremiumccount"
$adminName = "youradmin"
$adminPassword = "yourpassword"
$vmName =    "yourVM"
$location = "West US"
$imageName = "a699494373c04fc0bc8f2bb1389d6106__Windows-Server-2012-R2-201409.01-en.us-127GB.vhd"
$vmSize =    "Standard_DS2"
$OSDiskPath = "https://" + $storageAccount + ".blob.core.windows.net/vhds/" + $vmName + "_OS_PIO.vhd"
$vm = New-AzureVMConfig -Name $vmName -ImageName $imageName -InstanceSize $vmSize -MediaLocation $OSDiskPath
Add-AzureProvisioningConfig -Windows -VM $vm -AdminUsername $adminName -Password $adminPassword 
New-AzureVM -ServiceName $vmName -VMs $VM -Location $location

VM のディスク容量を拡大する場合は、作成した DS シリーズの VM に新しいデータ ディスクを追加でアタッチします。

 $storageAccount = "yourpremiumaccount"
$vmName =    "yourVM"
$vm = Get-AzureVM -ServiceName $vmName -Name $vmName
$LunNo = 1
$path = "https://" + $storageAccount + ".blob.core.windows.net/vhds/" + "myDataDisk_" + $LunNo + "_PIO.vhd"
$label = "Disk " + $LunNo
Add-AzureDataDisk -CreateNew -MediaLocation $path -DiskSizeInGB 128 -DiskLabel $label -LUN $LunNo -HostCaching ReadOnly -VM $vm | Update-AzureVm

お客様独自の VM イメージやディスクから VM を作成する場合は、まず Premium Storage アカウントにイメージやディスクをアップロードし、それを使用して VM を作成します。

 

まとめと関連資料

新しい SSD ベースの Premium Storage では、VM のパフォーマンスが強化され、データベースなどの入出力の負荷が高いワークロードでのエクスペリエンスが向上しています。マイクロソフトでは、いつものように皆様からのフィードバックをお待ちしております。このブログ記事のコメント欄、MSDN の Azure Storage フォーラム (英語)、または mastoragequestions@microsoft.com 宛てにご意見をお寄せください。

詳細情報が記載されているページへのリンクをご紹介しますので、こちらもご覧ください。