Linux の個人用イメージおよび仮想マシンに関する緊急対応のお願い
このポストは、12 月 21 日にフォーラムに投稿された Immediate Action Required for Linux Personal Images and Virtual Machines の翻訳です。
マイクロソフトでは、現在プレビュー段階にある仮想マシンのパフォーマンスと安定性をさらに向上させるために、Windows Azure の更新を行っています。今回の更新に関する技術的な詳細については、下記のよく寄せられる質問 (FAQ) をご覧ください。今回の更新では、次の事項に当てはまるカスタム Linux 仮想マシン イメージについて、2013 年 1 月 15 日までに緊急の対応を行っていただく必要があります。
- 2012 年 12 月 21 日またはそれ以前に作成された仮想マシンからストレージ アカウントに取り込んだギャラリー Linux イメージ
- 2012 年 12 月 21 日またはそれ以前に Windows Azure にアップロードした独自の Linux イメージ
実行中の Linux 仮想マシンはそのままでも引き続き正常に動作しますが、プラットフォームおよびエージェントの強化機能をご利用いただくためには、できるだけ早めにアップグレードを実施されることを強くお勧めします。一方、2012 年 12 月 21 日またはそれ以前に作成された実行中の Linux 仮想マシンからイメージの取り込みや保存を行う場合は、次の手順にしたがって仮想マシンを更新してください。
カスタムイメージから新しい Linux 仮想マシンをプロビジョニングできなくなる可能性がありますので、早期に対応を行ってください。2013 年 1 月 15 日までに次の手順を実行してください。期限までに実行できない場合は、下記のよく寄せられる質問を参照してください。
ギャラリーを元に作成した個人用イメージまたは仮想マシンの更新手順
「個人用イメージ」とは、実行中の仮想マシンの内容をストレージ アカウントに取り込んで作成したイメージのことを指します。個人用イメージは通常、新しい仮想マシンのプロビジョニングに使用されます。個人用イメージの一覧を表示するには、Windows Azure 管理ポータルを開いて [仮想マシン] オプション、[イメージ] オプションの順にクリックします。
手順 1: 個人用イメージから実行中の仮想マシンを作成する
更新すべき個人的イメージはなく、実行中の仮想マシンを更新する場合は、手順 2 に進んでください。
ストレージ アカウントの個人用イメージを更新するには、こちら (英語) の手順にしたがって新しい仮想マシン インスタンスを作成してください。上記のリンク先のドキュメントで言及されている [仮想マシンのオペレーティング システムの選択] 画面の [マイ イメージ] オプションから個人用イメージを選択します。[プラットフォームイメージ] オプションと間違えないよう注意してください。
手順 2: 実行中の仮想マシンの Linux 更新リポジトリを修正する
使用しているディストリビューションのカーネルとエージェント パッケージが格納されている Windows Azure リポジトリを使用するよう、実行中の Linux 仮想マシンを更新します。
この手順は、ご使用中の Linux ディストリビューションにより異なります。下記の中から、ご使用中の Linux ディストリビューションのリンク先を参照してください。
手順 3: 実行中の仮想マシンのカーネルを更新する
次に、仮想マシンのカーネルを更新します。この手順は、ご使用中の Linux ディストリビューションにより異なります。下記の中から、ご使用中の Linux ディストリビューションのリンク先を参照してください。
手順 4: 実行中の仮想マシンの Windows Azure Linux Agent を更新する
次に、最新の Windows Azure Linux Agent 1.2.x (またはそれ以降) をインストールします。この手順は、ご使用中の Linux ディストリビューションにより異なります。下記の中から、ご使用中の Linux ディストリビューションのリンク先を参照してください。
手順 5: 実行中の仮想マシンを個人用イメージとして取り込む
手順 1 で更新した個人用イメージを置き換える場合に限り、この手順を実行してください。この操作を行うと、個人用イメージを作成する際に実行中の仮想マシンが終了します。
更新した仮想マシンを取り込むには、こちら (英語) の手順にしたがってください。
手順 6: 古い個人的イメージをリポジトリから削除する
手順 1 で更新した個人用イメージを置き換える場合に限り、この手順を実行してください。
作成した個人用イメージがポータル ギャラリーの [マイ イメージ] セクションに表示されていることを確認したら、次の作業を実行します。
- ポータルの左側のメニューから [仮想マシン] 画面に移動します。
- [仮想マシン] セクションから [イメージ] オプション (タイトルの直下にある) を選択します。
- 個人用イメージの一覧が表示されます。作成した更新済みイメージで置き換えたイメージを選択し、ポータルの画面下のメニューにある [イメージの削除] (ごみ箱アイコン) をクリックします。
よく寄せられる質問 (FAQ)
1. カーネルと Windows Azure Linux Agent の更新が必要な理由を教えてください。
仮想マシンをプラットフォーム内にプロビジョニングする際、新しい仮想マシンの構成情報が記録された ISO を SCSI CDROM ドライブとしてアタッチします。この CDROM ドライブを IDE デバイスとするよう Window Azure プラットフォームを更新しています。
CDROM の Linux IDE スタックは、ATA PiiX ドライバーを通じて実装されています。ATA PiiX ドライバーの旧バージョンは Windows Azure との互換性がなく、すべてのイメージで無効化されていましたが、このドライバーに Windows Azure との互換性を持たせる変更を加えました。これによって新しいドライバーは Linux ディストリビューション ベンダーによりバックポートされ、カーネルで再び有効化されています。
最新の Windows Azure Linux Agent Version 1.2 は上記の変更点に対応し、またプレビュー期間中に見つかったいくつかの問題を解決するための変更が加えられています。
2. 実行中の Linux 仮想マシンに影響はありますか。
実行中の Linux 仮想マシンに対する影響はありません。ただし、2012 年 12 月 21 日またはそれ以前に作成された実行中の Linux 仮想マシンからイメージを取り込んで保存する場合は、前述の手順を実行した後に新しいイメージの取り込みと保存を行ってください。
3. Windows Server イメージまたは仮想マシンを更新する必要はありますか。
このドキュメントで言及されているプラットフォームの更新が Windows Server イメージおよび仮想マシンに影響することはありません。
4. このドキュメントの冒頭で言及されている 1 月 15 日という期限を守れなかった場合は、どうすればよいですか。
こちら (英語) の手順にしたがって、ギャラリーで提供されている更新済みイメージを元に個人用イメージの新しいインスタンスを作成してください。
5. ギャラリーイメージを元にカスタム Linux 仮想マシンやイメージを作成していない場合はどうすればよいですか。
こちら (英語) の手順にしたがって、更新済み Linux イメージを独自に作成できます。
6. SSH 認証を無効にした後にカスタムイメージを取り込むとどうなりますか。
取り込んだイメージの sshd_config ファイルで PasswordAuthentication が「no」に設定されている場合 (前回の展開でパスワード認証を意図的に無効にしたか、あるいはユーザーがプロビジョニング後に手動で変更した結果) は、イメージとして取り込んだ後も次回の展開で SSH 認証は無効のままとなります。セキュリティ上の理由により、無効化された SSH パスワードが Windows Azure Linux Agent により明示的に有効化されることはありません。
今後の展開でパスワード認証を使用したい場合は、取り込んだイメージの /etc/ssh/sshd_config に、「PasswordAuthentication yes」という 1 行があることを確認します。
7. ギャラリーの OpenSUSE イメージはどうなりましたか。
OpenSUSE イメージは、Windows Azure Platform の更新に対応するため修正中です。これにより、ギャラリーの OpenSUSE 仮想マシンの新規展開に一時的な影響が生じることになります。既存の OpenSUSE 仮想マシンおよび個人用イメージは、前述の手順にしたがって更新できます。SUSE は準備ができ次第、OpenSUSE イメージを再提供する予定です。SLES イメージはギャラリーで提供されており、使用が可能です。SUSE の最新情報については、こちら (英語) をご覧ください。