仮想マシン用の静的内部 IP アドレス
このポストは、4 月 22 日に投稿された Static Internal IP Address for Virtual Machines (著者 : Corey Sanders) の翻訳です。
概要
PowerShell の最新リリース (英語) には、特定の静的内部 IP アドレスを定義、構成し、仮想ネットワークにデプロイされている IaaS の仮想マシンに対して割り当てる機能が実装されています。この機能では仮想マシンの内部 IP アドレスを直接構成することが可能で、また仮想マシンをいったん終了してから起動した後も同一のアドレスを保持することができます。さらに、仮想マシンをいったん削除してから 1 か月後に再びデプロイした場合でも、同一の IP アドレスを使用することができます。
使用例
Active Directory ドメイン コントローラーを Azure の仮想マシンにデプロイしたばかりの方の中には、仮想マシンをデプロイし、IP アドレスを調べて、その IP アドレスを仮想ネットワーク内の他の仮想マシンに DNS サーバーとして挿入する作業に手間取っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。コンテンツや通信ではほとんどの場合、特定のサブネットの最初の IP アドレスは、必ず .4 のアドレス (10.0.0.0 というサブネットの場合は 10.0.0.4) から始まることを想定しています。しかしこの不自然な想定は今後は不要になり、AD/DNS の仮想マシンで内部 IP アドレスを直接選択して静的に保持し、DNS の内部 IP アドレスとして使用することで、他の仮想マシンからの接続を簡単に確立できるようになりました。さらには、AD の仮想マシンを停止しても、次回起動時に再使用する場合に備えてこの内部 IP アドレスを保持することが可能です。
使用方法
次に示す例は、10.20.1.30 という IP アドレスを持つ仮想マシン (StaticIPVM) を SharePoint VNET (SPAutoVNET) に作成する場合です。
この仮想マシンをデプロイすると、管理ポータルでは次のように表示されます。
割り当てた静的 IP アドレスを取得する他の方法としては、PowerShell で Get-AzureStaticVNETIP コマンドを使用する方法があります。さらに他の方法でこれらの設定を使用し、パイプ処理を実行する場合については、PowerShell のヘルプ コンテンツを参照してください。
下の例は、SharePoint ファーム スクリプトに対して最近実施した更新部分です。このスクリプトは、AD/DNS サーバーとしてデプロイされた仮想マシンの IP アドレスを取得し、その後そのまま保持するために IP アドレスを静的に設定するものです。IP アドレスを静的に設定し直した場合、仮想マシンの再起動が必要となる場合があります。
さらに詳細なドキュメントをご希望の方は、https://msdn.microsoft.com/en-us/library/azure/dn630228.aspx (英語) をご覧ください。
次回の記事にもご期待ください。
Corey