Freigeben über


Azure VM での複数の NIC のサポート、Azure へのネットワーク仮想アプライアンスの導入

このポストは、10 月 30 日に投稿された Multiple VM NICs and Network Virtual Appliances in Azure の翻訳です。

TechEd Europe 2014 では、Azure VM での複数のネットワーク インターフェイスのサポートについて発表がありました。また、Azure へのネットワーク仮想アプライアンスの導入に関して重要なパートナーシップを締結したこと (特に Citrix Netscaler および Riverbed のアプライアンス) も発表されました。多くのネットワーク仮想アプライアンスでは複数の NIC が必要となりますが、今回の更新で、Azure VM で複数の NIC を使用できるようになり、ネットワーク トラフィックの管理がより簡単になります。また、フロントエンドの NIC とバックエンドの NIC のトラフィックを分離したり、データ プレーンのトラフィックを管理プレーンの通信と分離したりすることが可能になります。次の図は、1 台の VM で 3 つの NIC を使用する場合の例です。

複数の NIC を持つ VM を作成する方法

以下の説明は、既定の NIC 1 つと追加の NIC 2 つの、合計 3 つの NIC を持つ VM を作成する手順です。この構成手順では、“ThreeTier-VNet” という名前の仮想ネットワークを使用します。この仮想ネットワークでは、“Frontend” (10.1.0.0/24)、“Midtier” (10.1.1.0/24)、および “Backend” (10.1.2.0/24) の 3 種類のサブネットを使用します。

次に示す構成用コマンドレットは、最新版の Azure PowerShell のものです。こちらのページの説明に従って Azure PowerShell のダウンロードおよび構成を行ってください。

1. Azure VM イメージ ギャラリーから VM イメージを選択します。

 $image = Get-AzureVMImage -ImageName "a699494373c04fc0bc8f2bb1389d6106__Windows-Server-2012-R2-201408.01-en.us-127GB.vhd"

2. Azure VM 構成および既定の管理者ログインを作成します。

 $vm = New-AzureVMConfig -Name "MultiNicVM" -InstanceSize "ExtraLarge" -Image $image.ImageName –AvailabilitySetName “MyAVSet”
Add-AzureProvisioningConfig –VM $vm -Windows -AdminUserName “<YourAdminUID>” -Password “<YourAdminPassword>”

3. 既定の NIC のサブネットおよび IP アドレスを指定します。SubnetNames パラメーターには、仮想ネットワークのいずれかのサブネットの名前を指定する必要があります。ここでは、例として Frontend サブネットを使用します。

 Set-AzureSubnet -SubnetNames "Frontend" -VM $vm
Set-AzureStaticVNetIP -IPAddress "10.1.0.10" -VM $vm

4. 追加の NIC を VM 構成に追加します。手順 3 と同様に、SubnetName および StaticVNetIPAddress は、仮想ネットワークのサブネットの定義と対応する必要があります。インターフェイス名は VM に対して一意である必要がありますが、VM 内の NIC の名前である必要はありません。

 Add-AzureNetworkInterfaceConfig -Name "NIC1" -SubnetName "Midtier" -StaticVNetIPAddress "10.1.1.11" -VM $vm
Add-AzureNetworkInterfaceConfig -Name "NIC2" -SubnetName "Backend" -StaticVNetIPAddress "10.1.2.22" -VM $vm

5. この手順が完了したら、VM の作製準備が完了します。VM は、上記で使用したサブネット名および IP アドレスを含む仮想ネットワーク内で作成する必要があります。

 New-AzureVM -ServiceName "MultiNIC-CS" –VNetName “ThreeTier-VNet” –VM $vm

複数の NIC のサポートに関するよく寄せられる質問および制限事項

現在のリリースでは、複数の NIC のサポートについて、下記の要件と制限事項が適用されます。

1. この機能はプレビューですか。それとも一般提供ですか。

  • 一般提供です。

2. 複数の NIC を使用できるリージョンを教えてください。また、使用できないリージョンがある場合は、そのリージョンではどうなるのですか。

  • 複数の NIC を持つ VM の作成は、まず北ヨーロッパ リージョンのお客様にご利用いただけます。その後、数週間以内に順次すべての Azure リージョンでご利用いただけるようになります。更新の最新情報についてはこちらのページをご覧ください (訳注:翻訳投稿公開日現在、こちらにあるように、すべてのリージョンのお客さまにご利用いただけるようになっています) 。

3. 複数の NIC を使用する場合の料金はどうなりますか。

  • 追加料金は不要です。ただし、NIC の数は VM の SKU に基づいて決まります。

4. Linux や FreeBSD など、Windows 以外の OS イメージでも複数の NIC を使用できますか。

  • 複数の NIC の使用は、Basic SKU 以外のすべての Azure VM で可能です。

5. 作成可能な NIC の数を教えてください。

  • L サイズ (A3) および A6: 2
  • XL サイズ (A4) および A7: 4
  • A9: 2
  • D3: 2
  • D4: 4
  • D13: 4

6. この機能には、ユーザーの注意が特に必要な制限事項がありますか。

  • 複数の NIC の使用は、Azure VM (IaaS、Standard レベルの SKU) のみでサポートされています。また、VM は Azure Virtual Network 内に存在している必要があります。
  • 現在のリリースでは、VM 作成後に NIC を追加または削除することはできません。
  • Azure VM の NIC は、レイヤー 3 (IP) のゲートウェイとして動作したりトラフィックを転送したりすることはできません。
  • インターネットから認識可能な VIP は「既定の」NIC でのみサポートされています。また、既定の NIC の IP にマッピングできる VIP は 1 つのみです。追加の NIC は、負荷分散セット内で使用できません。
  • VM 内の NIC の順序は無作為に決定されます。ただし、IP アドレスとそれに対応する MAC アドレスは同じものが保持されます。
  • 既定以外の NIC には、Network Security Groups や Forced Tunneling は適用できません。ただし、今後サポートを予定しています。

Azure の仮想アプライアンス: Citrix と Riverbed

マイクロソフトは、仮想アプライアンスを Azure に導入するために、複数のネットワーク アプライアンス ベンダーと共同で作業を進めています。今回の TechEd では、Citrix Netscaler と Riverbed Steelhead のデモを披露しました。今後もサード パーティの仮想アプライアンスのサポートを拡充し、引き続きプラットフォームを強化してまいります。複数の NIC のサポートに加え、NIC のイーサネット (MAC) アドレスが、VM のライフ サイクルを通じて保持されるようになりました。これにより、ライセンス認証に MAC アドレスを使用するアプライアンスを利用しやすくなりました。

TechEd Europe でのデモの詳細をここでご紹介します。

  1. MAC アドレスの永続性を利用して 2 つ NIC を使用している Citrix Netscaler のプロトタイプが Azure で実際に動作しているようすを披露しました。
  2. Riverbed と共同で、オンプレミスの SteelHead を使用したデモを行いました。また、SteelHead を Azure で動作させて WAN の最適化を行い、WAN 最適化と Azure Site Recovery および ExpressRoute と統合する方法を紹介しました。

Riverbed は、先日からご利用いただけるようになっています。Azure 認定プログラムではさらにネットワーク パートナーを広げていきますので、今後もご注目ください。

今回の発表は、Azure ネットワーク プラットフォームで仮想アプライアンスを使用するための取り組みの始まりであり、今後続々と Azure プラットフォームの機能強化および仮想アプライアンスのパートナーの拡大が予定されています。ぜひご期待ください。

Comments

  • Anonymous
    April 21, 2015
    The comment has been removed