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Azure SQL Database のビルトイン バックアップ機能と Import/Export サービスの比較

このポストは、4 月 15 日に投稿された Azure SQL Database: Built-in Backups vs Import/Export の翻訳です。

Azure SQL Database の Basic、Standard、Premium の各サービス レベルでは、ビルトインのバックアップ/復元機能が提供されています。この新機能を使用すると、災害復旧、予期しないデータ破損、削除されたデータの復旧に備えて手動でバックアップを実行する回数を、Import/Export サービスを使用するよりも減らすことができます。

次の表は、ビルトインのバックアップ/復元機能と Import/Export サービスの機能を簡単に比較したものです。

 

災害復旧への対応

PITR のサポート

運用上のオーバーヘッドがない

トランザクションの定常的なバックアップ

追加コストが不要

オンプレミスへの復元

Export サービス

×

×

エクスポートは外部からのトリガーが必要

バックアップ前に DB のコピーが必要

ストレージと追加の DB のコストが必要

ビルトインのバックアップ機能

×

 

Azure SQL Database のビルトイン バックアップ機能の概要

Basic、Standard、Premium の各データベースでは、Azure SQL Database が自動的にバックアップを実行します。このバックアップは、Basic レベルでは 7 日間、Standard レベルでは 14 日間、Premium レベルでは 35 日間保持されます。Azure SQL Database では、このバックアップを使用した次の 2 種類の復元機能をサポートしています。

 

Export サービスをバックアップで使用するには

ビルトインのバックアップ機能が提供されるまで、データベースのバックアップには Export サービスが使用されていました。

以下は、Export サービスで BACPAC ファイルを作成するプロセスを図に表したものです。

データベースのコピーは、BACPAC ファイルのトランザクションの整合性を保証するために使用されます。このコピーは 2 つ目のデータベースとして扱われ、料金が発生します。

 

地理リストアと 1 時間ごとのエクスポートの比較

地理リストア機能を使用すれば、Export サービスで 1 時間ごとにエクスポートする場合と同じことを処理できます。データベースは 1 時間ごとにコピーが作成され、地理冗長ストレージにエクスポートされます。このとき、データベースのサイズとスキーマによっては、エクスポート処理が完了するまでに 1 時間以上かかる場合があります。

また、月額料金は 2 つ目のデータベースをバックアップ専用に実行した場合とほぼ同じ額になり、管理作業が増えるため地理リストア機能の回復ポイントの目標 (RPO) を満たすことができない場合もあります。

 

ポイントインタイム リストアと Export サービスの比較

ポイントインタイム リストア機能では、データベースを保持期間内の任意の時点 (最高でミリ秒単位) に復元できます。Export サービスでは、これと同じ粒度で復元することはできません。

 

まとめ

Azure SQL Database のビルトイン バックアップ/復元機能は、災害復旧や人為的なミス (うっかりミス) からの復元に非常に有効です。この機能を Import/Export サービスで行うには高いコストがかかり、また運用上のオーバーヘッドも大きくなります。

しかし、Import/Export サービスの機能をビルトインのバックアップ機能で完全に置き換えることはできません。Azure SQL Database 間でデータ移行には、今後も Import/Export サービスと SSDT や SSMS などのクライアント ツールを組み合わせて使用することをおすすめします。

ここでは、Basic、Standard、Premium のデータベース レベルで、Export サービスによる手動バックアップの代わりにビルトイン バックアップ機能を使用して運用上のオーバーヘッドを削減できるようになったことについてお伝えしました。

 

今後について

Azure SQL Database のビルトインの復元機能の使用方法については、下記のドキュメントをご覧ください。

ビルトインの復元機能のさらなる詳細については、下記のドキュメントをご覧ください。