Azure Site Recovery による Azure への災害復旧機能の一般提供を開始
このポストは、10 月 2 日に投稿された Disaster Recovery to Azure using Azure Site Recovery is now GA の翻訳です。
Azure Site Recovery を使用した Azure の災害復旧機能のプレビュー (英語) が発表されて以来の数か月間は、さまざまな動きがありました。お客様には、Virtual Machines を直接 Microsoft Azure に一貫して複製し、保護し、シームレスにフェールオーバーできるという Azure Site Recovery (ASR) の機能を既にご利用いただいています。企業および SME のお客様には、かつては災害復旧 (DR) 用のセカンダリ データ センターの構築およびサポートに消費されていた貴重な設備投資や運用コストが削減されることへのご理解が広まり、マイクロソフトが掲げている「すべてのワークロードを対象に」というお約束が成果を生み始めました。クラウド ベースの DR ソリューションを構築していくうえでの目標は 2 つあり、その 1 つが DR ソリューションをユビキタスにすること、もう 1 つがこの機能をだれもがどこからでも利用できるようにして、ビジネス継続性機能を普及させることです。
モバイル ファースト、クラウド ファーストの世界を実現する生産性ツールおよびプラットフォームを提供する企業として、マイクロソフトは、ほとんどの企業の CIO が常に最上位の優先事項に挙げているビジネス継続性という課題の解決に取り組んでいます。InMage 社の買収 (英語) および Azure Site Recovery への InMage Scout の統合により、Windows 環境と Linux 環境、物理環境と仮想環境 (Hyper-V、VMware) といったあらゆるお客様の IT 環境にハイブリッド クラウドのビジネス継続性ソリューションを提供するという戦略が加速されました。現在 Microsoft Azure は、世界中のほぼすべての企業サーバーにとって理想的な DR サイトとなっています。
今回の一般提供開始により、Microsoft Azure を複数の地域で DR サイトとして利用できるようになったほか、Azure を DR 先とする ASR の包括的な機能がさらに大幅に拡張されました。
- 新機能ASR の復旧計画および Azure Automation の統合: 堅牢な DR 計画のオーケストレーションが 1 クリックで簡単に行えます。また、Azure Automation の Runbook を ASR の復旧計画から直接呼び出せるようになりました。
- 新機能初期レプリケーション進捗状況のトラッキング: お客様が所有、管理する地理冗長 Azure Storage アカウントに Virtual Machines のデータを複製するときに実行されます。この新機能は、企業サイトのオンプレミスのプライベート クラウド間で DR を構成する場合にも利用できます。
- 新機能シンプルなセットアップと登録: オンプレミスの System Center Virtual Machine Manager サーバーを Site Recovery コンテナーに登録するときに、証明書や整合性キーを生成する手間が不要になり、DR のセットアップが簡素化されます。
- スケールに応じた構成: VM の複製や保護設定をスケールに合わせて行い、必要に応じた保護ポリシーをアプリケーションで構成できます。オンプレミス ネットワークと Azure のネットワークの接続をサポートしているため、いったん Azure にフェールオーバーした後はアプリケーションが再開され、接続可能になります。
- 同期処理に近い頻度の複製処理: 30 秒という短い目標復旧時点 (RPO) をサポートしています。また、24 時間以内の整合性のあるスナップショットが保持され、それを使用することができます。
- クラス最高レベルのセキュリティおよびデータ暗号化: Azure に複製するときにアプリケーション データのセキュリティが常時確保されます。また、Azure に保存中の VM データも、お客様が管理する暗号化キーを使用して暗号化されます。
- セルフサービス型の災害復旧モデル: テスト フェールオーバー、データ損失を伴わない計画的フェールオーバー、計画外のフェールオーバー、フェールバックのそれぞれの DR テストを完全にサポートしています。すべての DR 処理で正確性と整合性が確保され、お客様の目標復旧時間 (RTO) を実現できるように設計されています。
- 確かな復旧機能と監査およびコンプライアンスのレポート: お客様のコンプライアンスに関するニーズに合わせて、運用環境への影響を及ぼさずにリスクなく、信頼性の高い DR テストを頻繁に実施できます。組み込み済みのレポート機能ではサービスを使用して実行されたアクティビティをすべてエクスポートすることができ、監査関連の要件を満たすことが可能です。
ASR で Azure への DR を有効化するだけでなく、Windows Server 2012 R2 が既に仮想化されている場合は、Virtual Machines を効率的に移行したり、Azure に追加の開発環境やテスト環境を移転したりすることも可能です。また、最近発表された プレビュー版の Migration Accelerator (英語) は、物理サーバーやあらゆるクラウド環境で実行されている Windows Server 2012 R2 以前のバージョンのサーバーで仮想化されたワークロードを Azure に移行する際に役立ちます。
10 月以降は、Azure Backup と Site Recovery を Microsoft Enterprise Agreement からご購入いただく場合は割引が適用され、便利にご利用いただけるようになります。Azure Backup と Site Recovery の組み合わせの年間サブスクリプションには、1 ユニットあたり、Site Recovery による単一インスタンスの Azure への保護と、Azure Backup による最大 100 GB のデータの保護が含まれます。詳細については、マイクロソフトのリセラーまたは販売担当者にお問い合わせください。
Azure への DR 機能が発表された TechEd 2014 の ASR のセッション (英語) の映像もありますので、こちらもご覧ください。詳細な情報は MSDN の Azure Site Recovery のフォーラム (英語) をご確認ください。他のユーザーの方との交流にもご利用いただけます。
Azure Site Recovery は簡単に利用を開始できます。料金の詳細 (英語) をご確認のうえ、ぜひ Microsoft Azure の無料評価版をお試しください。