AzCopy 2.5 をリリース
このポストは、8 月 7 日に Microsoft Azure Storage Team が投稿した AzCopy 2.5 Release の翻訳です。
今回、AzCopy バージョン 2.5 がリリースされました。このツールはこちらからダウンロードできます。このバージョンでは、パフォーマンスと操作性を改善する複数の機能強化が追加されました。また、AzCopy の総合的な入門チュートリアルを公開しました。AzCopy の構文の一覧と主要なシナリオに対応するガイダンスについて説明しています。このチュートリアルは、こちらのページ (英語) からご覧になれます。
AzCopy 2.5 では、以下の機能強化が提供されています。
- 転送可能な BLOB/ファイル数に対する制限がなくなりました。転送するファイル数が異なる場合でも AzCopy のメモリ使用量を一定にすることにより、BLOB/ファイル転送の上限が撤廃されました。
- 1 つのストレージ アカウント内でデータをコピーする場合に、転送先の BLOB に SAS トークンを指定できるようになりました。
- 以前は、ジャーナル ファイルを生成するためにはコマンドライン オプション /z を指定する必要がありました。AzCopy バージョン 2.5 では、オプション /z を指定しなかった場合にも必ずジャーナル ファイルが生成されるようになりました。
既定では、ジャーナル ファイルは次のフォルダーに保存されます。
%localAppData%\Microsoft\Azure\AzCopy\
/z:[journal file folder] オプションを使用すると、既定の保存先以外の場所に保存することができます。オプション /z の詳細については、コマンドライン ウィンドウで「AzCopy /?」と入力してください。 - AzCopy の詳細ログの既定の保存先が次のフォルダーに変更されました。
%localAppData%\Microsoft\Azure\AzCopy\ - パフォーマンス上の考慮事項により、単一のコマンドによる複数のファイル パターンの指定がサポートされなくなりました。複数のファイル パターンが存在する場合には、1 つのファイル パターンに対応するコマンドを複数回発行する必要があります。
- インストール ウィザードでインストール先のパスを指定できるようになりました。
- AzCopy バージョン 2.5 では、オプション /Y の適用範囲が拡張されました。このオプションを使用した場合、転送先の BLOB/ファイルを上書きする際の確認メッセージが表示されないだけでなく、その他のすべての確認メッセージも表示されなくなります。
- Blob サービスと Windows ファイル システムの命名規則の相違点を解決するときに警告が表示されるようになりました。Blob サービスと Windows ファイル システムの命名規則の主要な相違点は次のとおりです。
- BLOB 名の長さの上限は 1,024 文字です。一方、以前の Windows アプリケーションとの下位互換性を確保するためには、多くの場合、260 文字 (ファイルの絶対パスの長さ) 以内とする必要があります。
- Blob サービスでは空白の BLOB 名を使用できますが、Windows ファイル システムでは使用できません。
- 一部のファイル名は Windows ファイル システムによって予約されていますが、BLOB 名としては使用できます。
- Blob サービスでは BLOB 名の大文字と小文字が区別されますが、Windows ファイル システムでは区別されません。
Windows ファイル システムに BLOB のダウンロード中に命名規則の競合が検出された場合、エンド ユーザーに対してエラーが報告されます。
転送エラーを回避するために、両方の命名規則の制限事項を満たすようにファイル名を付けることを推奨します。
- コマンドライン オプション /mov が廃止されました。これは、ファイル名の大文字と小文字が区別される Storage から大文字と小文字が区別されない Windows ファイル システムにファイルをコピーする場合など、同じ名前の複数の転送元ファイルによって、単一の転送先ファイルを上書きできるケースが限られているためです。
「AzCopy /?」と入力すれば、コマンドライン オプションの詳細と使用方法をいつでも確認することができます。
Microsoft Azure Storage チーム