Microsoft Management Summit 2011。2日目のキーノートは Consumerization。
眠らない街 Las Vegas では、今日も朝から Microsoft Management Summit が開催されています。
2日目のキーノートも Brad で、Consumerization がテーマです。
製品やテクノロジーとしては、
- System Center Configuration Manager 2012
- Device Management
- VDI
- Forefront Endpoint Protection
- Core CAL の一部になる
- BitLocker Administration and Monitoring (MBAM)
- Windows Intune
- 正式にサービス開始しました
です。
System Center Configuration Manager 2012 は、去年の MMS から情報が出ていましたが、今年のMMSでは、Device Mangement や VDI、Forefront Endpoint Protection 連携など、より具体的な話になってきたという感じがします。
特に Consumerization という観点では、さまざまなデバイス (携帯だけでなく、POS や ATM、デジタルサイネージ などの組み込み系のものも含みます) が主役になりますので、それらのデバイスを正しく集中管理できる仕組みが必要となります。System Center Configuration Manager は、Consumerization を支える管理製品としての役割も担うことになりそうです。
また、これから伸びていく事が予想される VDI については、デモやビデオの中でも Citrix XenDesktop がよく出てきました。
そして、System Center Configuration Manager 2012 の VDI 環境を意識した構成管理についても触れ、たとえば、仮想マシンのインベントリには仮想マシンプールの名前を追加することで、仮想化と物理環境を一元的に管理しながらも、仮想化であることをしっかり意識して追加の処理ができるといった話が出てきます。
VDI 環境を作って、仮想化としての VDI を利用するだけならVDI以外の管理製品は不要かもしれません。しかし、アンチマルウェア対策やアプリケーション展開も含む統合的なデスクトップ管理という観点からVDIを見れば、仮想化はあくまでも要素技術でしかないので、System Center Configuration Manager 2012 の新機能から学べることもあると思います。
====
で、今日は何よりも大きな声でお伝えしなければならないことがあります。
それは Windows Intune サービス開始についてです。とうとう出ました!!
https://www.microsoft.com/windows/windowsintune/pc-management.aspx
30日の評価もできるようになったので、今まで触りたくてもベータのIDが無くて無理だったという方も、触れる環境が整いつつあるということになります。
しかし、
震災の影響もあって、日本でのサービス提供開始は延期することになりました。
評価版の登録サイトでも「日本」が選択できなくなっています。
(シンガポールとかを選択すると登録はできるそうですが・・・)
日本での発表のタイミングがきたら、またご連絡させていただきますし、昨日の投稿にも書きましたが、4月13日に実施するMMSフィードバックのセミナーでは、半分を Windows Intune にあてています。
https://msevents.microsoft.com/CUI/EventDetail.aspx?EventID=1032480334&Culture=ja-JP
日本では Windows Intune の提供が若干遅れるとはいえ、契約すればすぐに使えるのがクラウドですから、いつでも大丈夫なように準備を進めていただければと思います。
****
そして、キーノートには出てこなかったのですが、ここに来てよかったと思えるものがありました。
System Center Service Manager 2012 です。
私が言うのもなんですが、想像をはるかに超えるアップデートです。
待望の Release Management に加えて、Request Management まで組み込まれる予定になっています。
たとえば、プライベートクラウド環境を作る際に、今はSCVMM SSP 2.0 を使うか、開発を必要とする申請処理(UI と ヒューマンワークフロー) の部分を System Center Service Manager がカバーしてしまうということです。
さらに、System Center Orchestrator (Opalis) や SCVMM との Connector も用意され、”UI” と ”ヒューマンワークフロー” と ”インシデントやリクエスト”と ”Runbook” と ”仮想化の管理” がすべてつながることになります。 また、SCVMMとの連携では、仮想環境の構成変更管理も可能となります。
そして、これにはもう1つ大きなメリットが隠れています。
それは、System Center Service Manager 2012 の CMDB に IT に関する情報が集約されるということです。
SCCM, SCOM, SCVMM, Opalis(SCO), Active Directory などの情報を、CMDBにかき集めることで、データの集約が進み、CMDB のデータ量と質が高くなる可能性があります。
そうなれば今度は、サービスマネージメントとしての データウェアハウスやレポートの機能の価値が上がるわけです。
それに応えるべく、System Center Service Manage 2012 では、データウェアハウスとレポートの機能もかなり充実されてきています。
容易なCubeの作成、Excel PivotTable 連携、SharePoint 連携と Office Web Apps 表示など、管理者だけでなく利用者にとっても大きなメリットが得られそうです。
どこまで使えるのか、融通が利くのかはこれから触りながら勉強しようと思っていますが、まずは注目に値する製品であるということをご理解いただければと思います。
=====
それと、少し余談ですが、System Center 2012 シリーズの管理 UI にはリボン UIが採用されています。
System Center Configuration Manager 2012 も管理UIが新しくなったので、複数の System Center 製品も組み合わせて使う際に操作感の違いに戸惑うこともなくなってくることでしょう。
これぞまさに、System Center 2012 シリーズという感じです。
実は私、今日いっぱいで日本に戻らなければならないのですが、今回も、現地にいるからこそ得られる肌感覚をつかんで帰ることができそうです。
厳しい状況の中、参加を断念されたお客様やパートナー様もおられますが、来年は多くの日本人で会場を盛り上げられるようになるとうれしいです。
ということで、気が早いですが、2日目のキーノートでは来年の MMS の日程と場所も発表になりました(笑)
4月16日-20日 Venetian Hotel です。
日本マイクロソフト 高添