Windows 10 OS 展開の注意点
みなさん、こんにちは!
本日の記事には、Windows 10 OS 展開を行う際に注意する必要な点をご紹介したいと思います。
Consumer Experience の無効化
説明
ユーザーに Windows ストア経由 (インターネット接続が必要) にて、おすすめのアプリがいくつか自動でインストールされる機能です。
Windows 10 で導入された機能ですので、今までは注意する必要がなかったんですが、この機能を無効化しないと、sysprep が失敗する可能性があります。
以下の MS サポートのブログ記事に説明されている通りに、ユーザーのみにインストールされたストアアプリが存在すると Sysprep が失敗します。コンシューマーエクスペリエンスは、ユーザーにおすすめのアプリをインストールします。
https://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2015/12/21/windows-10-1511-sysprep.aspx
対策
参照コンピューターを展開するタスクシーケンスに、この機能を無効化するタスクを追加します。
タスクタイプ:
- Run Command Line
Command Line:
reg add HKLM\Software\Policies\Microsoft\Windows\CloudContent /v DisableWindowsConsumerFeatures /t REG_DWORD /d 1 /f
CopyProfile での IE クラッシュ
説明
Windows 10 の参照コンピューターを CopyProfile 設定でキャプチャーすると、展開されたイメージで IE があるサイトにアクセスするとクラッシュすることがあります。その理由は以下のサイトで説明されています。
基本的、IE のサンドボックスに権限が足りない状態になっていて、サンドボックスを利用するようなサイトを開くと IE がクラッシュします。
対策
CopyProfile を利用したイメージには、以下のフォルダーが権限不足となっています。
C:\Users\Default\AppData\LocalLow
対策としては、マスターイメージを展開する時に、このフォルダーを削除すれば、ユーザーが初めて端末にログインすると、デフォルトプロファイルの「LocalLow」フォルダーがコピーされず、新しい「LocalLow」フォルダーが作成され、権限不足の問題がなくなります。
まずは、「LocalLow」フォルダーを削除するスクリプトを作成します。メモ帳を開き、以下のテキストをコピーし、MDT の展開共有(DeploymentShare)の「Scripts」フォルダーに保存します。
スクリプトの名前を 「delete_locallow_folder.bat」 にします。
ATTRIB -H "C:\Users\Default"
ATTRIB -H "C:\Users\Default\AppData"
rd /Q /S "C:\Users\Default\AppData\LocalLow"
ATTRIB +H "C:\Users\Default\AppData"
ATTRIB +H "C:\Users\Default"
キャプチャーしたマスターイメージを展開するタスクシーケンスに、以下のタスクを追加します。
タスクタイプ:
- Run Command Line
Command Line:
cmd.exe /c "%SCRIPTROOT%\delete_locallow_folder.bat"
参照コンピューターの BitLocker をオフにする
説明
Surface デバイスの物理環境を参照コンピューターとして利用する場合、BitLocker で暗号化されていると Sysprep に失敗します。
キャプチャーする参照コンピューターでは BitLocker をオフにする必要があります。
対策
管理者権限のコマンドプロンプトから以下のコマンドを実行する。
manage-bde –off C:
BitLocker はイメージを展開時に有効化します。
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[追記] Surface 展開ガイド
再度のご紹介ですが、MDT で Surface デバイスを展開する場合、詳細手順資料が無償で Download Center に公開されています。Surface 展開ガイドとはいえ、どの OEM デバイスでもご利用できる便利な資料ですので、是非ご覧ください。
Surface 展開ガイド: https://aka.ms/deployguide2