回復パーティションにカスタムツールを入れる方法
みなさん、こんにちは。Windows 10には回復パーティションがあり、ここに独自のツールを入れられる事をご存知でしょうか?通常のWindows 10展開では OSが提供する既定の回復イメージ(WinRE.wim)がリストアされますが、今回はMDTを使ってDaRT(Microsoft Diagnostics and Recovery Toolset)を含めたカスタム回復パーティションを作成する手順をご紹介します。
※DaRT は、Microsoft Desktop Optimization Pack (MDOP) に含まれています。MDOP はマイクロソフト ソフトウェア アシュアランスの一部です。マイクロソフト ソフトウェア アシュアランスの詳細と、MDOP の入手方法については、「How Do I Get MDOP (MDOP を入手する方法)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=322049) をご覧ください。
最初にDaRTをテンポラリーのPC上にインストールします。DaRT回復イメージプログラムより、DaRTプログラムを含んだ回復イメージを作成します。作成したイメージは既定で boot.wim という名前で保存されます。
このboot.wimファイルを MDTサーバーの展開共有以下のScriptsフォルダーに WinRE.wimと名前を変更してコピーします。また、展開共有のCuntomSettings.ini にカスタムWinRE.wimを利用する事を定義します。 これはDeploymentWorkbenchのRulesタブから 「PrepareWinRE=YES」 を入れる事で設定できます。
ここまで準備をして、ターゲットPCにカスタムWindows 10 イメージを展開するタスクシーケンスを実行すると、自動的に回復パーティションにDaRTの入ったカスタムWinRE.wimが展開されます。
Windows 10イメージの展開後に、ブートオプションメニューからコマンドプロンプトを呼び出してDaRTプログラムを実行できますが、ブートオプションにDaRT専用の起動アイコンを作成すれば、更に便利になります。
以下はブートオプションメニューにカスタムアイコンを追加する手順です。
- カスタムアイコンを表示するためのファイルを作成します。
<カスタムアイコンを表示するためのxml>
- ファイルをAddDiagnosticsToolToBootMenu.xmlの名前で保存します。※ファイルはUTF-8コードで保存する必要があります。
- AddDiagnosticsToolToBootMenu.xmlをMDTサーバーの展開共有以下のScriptsフォルダーにコピーします。
- ターゲットPCにカスタムWindows 10 イメージを展開するタスクシーケンスの最後にAddDiagnosticsToolToBootMenu.xmlを登録するコマンドラインを登録します。
<AddDiagnosticsToolToBootMenu.xmlを登録するコマンドライン>
- 以上で回復パーティションにDaRTの入ったカスタムWinRE.wimも展開すると共に、ブートオプションメニューにDaRT起動のカスタムアイコンが登録されます。