Instance Metadata Service のパブリック プレビューを発表
執筆者: Hariharan Jayaraman (Senior Program Manager, Azure Compute)
このポストは、4 月 11 日に投稿された Announcing public preview of Instance Metadata Service の翻訳です。
このたび、Instance Metadata Service のパブリック プレビューを Azure 米国中西部リージョンにて開始します。Instance Metadata Service は RESTful のエンドポイントで、仮想マシン インスタンスのコンピューティング、ネットワーク、メンテナンス イベントの予定などの情報を取得できます。このエンドポイントには、一般的にルーティングされない IP アドレス (169.254.169.254) が割り当てられており、該当する VM からのみアクセスできます。Instance Metadata Service のデータは、クラスターのセットアップ、レプリカの配置、サポート性、テレメトリ (英語)、さらにはクラスターのブートストラップやランタイムに関するその他の対応に利用できます。
使用条件に同意いただくとプレビューを利用できます。詳しくは、Microsoft Azure プレビューの追加使用条件を確認してください。
サービスの提供範囲
このサービスは、現在米国中西部リージョンの Azure Resource Manager で作成されるすべての VM で利用できます。サービスの提供リージョンが追加される際には、この記事とドキュメントを更新して詳細と共にお伝えします。
Instance Metadata Service の提供リージョン |
米国中西部 |
詳細情報
詳細については、Azure Instance Metadata Service のドキュメント (英語) を参照してください。
インスタンスのメタデータを取得する
Instance Metadata Service は、Azure Resource Manager (英語) で作成または管理する稼動中の VM を対象とします。以下の Linux 用または Windows 用のサンプル コードを使用して、インスタンスに関するすべてのデータ カテゴリにアクセスできます。
Linux
curl -H Metadata:true https://169.254.169.254/metadata/instance?api-version=2017-03-01
Windows
curl –H @{‘Metadata’=’true’} https://169.254.169.254/metadata/instance?api-version=2017-03-01
既定では、インスタンスのメタデータはすべて JSON 形式 (Content-type: application/json) で出力されます。
Instance Metadata Service のデータ カテゴリ
以下の表は、Instance Metadata Service で取得可能なすべてのデータ カテゴリをまとめたものです。
データ | 説明 |
Location | VM が実行されている Azure リージョン |
name | VM の名前 |
offer | VM イメージのプラン情報。この値は、Azure イメージ ギャラリーでデプロイされたイメージのみに提供されます。 |
publisher | VM イメージの発行元 |
sku | VM イメージの SKU |
version | VM イメージのバージョン |
osType | Linux または Windows |
platformUpdateDomain | VM が実行されている更新ドメイン |
platformFaultDomain | VM が実行されている障害ドメイン |
vmId | VM の一意の識別子。詳しくはこちら (英語) を参照してください。 |
vmSize | VM サイズ |
ipv4/Ipaddress | VM のローカル IP アドレス |
ipv4/publicip | インスタンスのパブリック IP アドレス |
subnet/address | サブネット アドレス |
subnet/dnsservers/ipaddress1 | プライマリ DNS サーバー |
subnet/dnsservers/ipaddress2 | セカンダリ DNS サーバー |
subnet/prefix | サブネットのプレフィックス (例: 24) |
ipv6/ipaddress | VM の IPv6 アドレス |
mac | VM の MAC アドレス |
scheduledevents | scheduledevents を参照 |
よく寄せられる質問
- 必要なメタデータ ヘッダーが指定されていないという理由で、無効な要求になります。
Instance Metadata Service では、要求のヘッダーに Metadata:true を含む必要があります。この条件を満たせばアクセスできます。
- VM のコンピューティングに関する情報を取得できません。
現在、Instance Metadata Service は Azure Resource Manager で作成されたインスタンスのみをサポートしています。今後、クラウド サービスの VM のサポートも予定されています。
- 過去に ARM で作成した仮想マシンのコンピューティングに関するメタデータ情報を表示できません。
2016 年 9 月以降に作成された VM の場合、新しいタグを追加するだけでコンピューティングに関するメタデータを表示できます。2016 年 9 月以前に作成された古い VM の場合、VM の拡張機能を追加または削除してメタデータを更新する必要があります。
- エラー コード 500 (サーバー内部でエラーが発生しました) が返されます。
現時点では、Instance Metadata Preview は米国中西部リージョンでのみ提供されています。このリージョンで VM をデプロイする必要があります。
- 上記以外の質問やコメントはどこに投稿すればよいでしょうか。
https://feedback.azure.com (英語) のフォーラムまでお寄せください。