データベース ワークロードのコスト効率を向上させる新しい Azure VM サイズを発表
執筆者: Luis Vargas (Principal Program Manager, SQL Server)
このポストは、9 月 26 日に投稿された Announcing new Azure VM sizes for more cost-effective database workloads の翻訳です。
マイクロソフトにはお客様から、「SQL Server や Oracle ではたびたびメモリ、ストレージ、I/O 帯域幅が不足してしまう。でも、CPU コア数は高くなくていい」という声が届いており、実際、お客様が使用しているデータベース ワークロードの多くでも、CPU 負荷はそれほど高くないことがわかっています。つまり、お客様が求めているのは、メモリ、ストレージ、I/O 帯域幅はそのままで、ソフトウェアのライセンス コストを抑えるために今よりも少ない vCPU 数に調整された VM サイズです。
このためマイクロソフトは、人気の VM サイズ (DS/ES/GS/MS) の最新バージョンでは、メモリ、ストレージ、I/O 帯域幅はそのままで、vCPU 数を今の半分または 4 分の 1 に抑えたものを発表しました。これらの新しい VM サイズには有効な vCPU コア数が接尾辞として追加されるため、区別しやすくなっています。
たとえば、現行の Standard_GS5 VM では、vCPU コア数 32 基、メモリ容量 448 GB、ディスク数 64 台 (最大容量 256 TB)、I/O 帯域幅 80,000 IOPS または 2 GB/秒となっている一方、新しい VM サイズの Standard_GS5-16 と Standard_GS5-8 では、有効な vCPU 数がそれぞれ 16 基と 8 基となり、メモリ、ストレージ、I/O 帯域幅は Standard_GS5 のままとなります。
SQL Server や Oracle の製品のライセンス コストは vCPU 数で決まるため、マイクロソフトの新しい VM シリーズではコストを抑えることができるうえ、有効な (課金対象となる) vCPU 数に対する VM の性能は 50 ~ 75% 向上します。新しい VM サイズは Azure でのみ提供されます。コア数に基づくライセンス コストを抑えられる一方、CPU の使用効率を向上させ、OS のライセンスに含まれるコンピューティング コストは元のまま維持できます。
次の表は、SQL Server Enterprise イメージからプロビジョニングされた新しい VM サイズの DS14-4v2 と GS5-8 と、元バージョンの VM サイズを実行した場合の料金を比較したものです。最新の価格については、Azure VM の料金ページを参照してください。
VM サイズ | vCPU | メモリ | 最大ディスク数 | 最大 I/O スループット | SQL Server Enterprise の年間ライセンス コスト | 年間の総コスト (コンピューティングとライセンスの合計) |
Standard_DS14v2 | 16 | 112 GB | 32 | 51,200 IOPS または 768 MB/秒 | ||
Standard_DS14-4v2 | 4 | 112 GB | 32 | 51,200 IOPS または 768 MB/秒 | 75% 削減 | 57% 削減 |
Standard_GS5 | 32 | 448 | 64 | 80,000 IOPS または 2 GB/秒 | ||
Standard_GS5-8 | 8 | 448 | 64 | 80,000 IOPS または 2 GB/秒 | 75% 削減 | 42% 削減 |
お客様の SQL Server ライセンスを新しい VM サイズに移行した場合、マイクロソフトが提供する BYOL イメージを使用する場合と SQL Server を手動でインストールする場合のいずれの場合でも、必要なライセンスは制限後の vCPU の分だけです。BYOL の詳細およびコスト削減に関するその他のアイデアについては、SQL Server の料金ガイダンスを参照してください。
今すぐ新しい VM サイズの使用を開始し、ライセンス コストの削減にお役立てください!