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Azure 環境における Windows Server の日本語環境化について

Azure Marketplace における Windows Server イメージは英語版をベースにしておりますが、適宜言語パックを設定することで日本語化が可能です。
また、システム ロケール・タイムゾーンなどの設定も行うことで日本版の環境相当としていただき、ご利用をいただけます。

 

以下に設定関連の Tips をおまとめいたしました。

日本語言語パックのセットアップ

言語パックは、コントロール パネルの言語設定から Windows Update を経由してダウンロードされる動作となっており、個別にダウンロードする方法は用意されておりません。

Windows Update サーバーはインターネット上にホスティングされており、Azure 環境の仮想マシンからインターネット方向に疎通を許可していない環境ではダウンロードが行えない状況となります。ただし、同一組織でダウンロードしたファイルを別のコンピューターにコピーし使用することは可能です。

 

例えば検証用に別途 Windows Update への接続が可能な環境を用意しこのサーバー上で Windows Update を経由してダウンロードした言語パックのファイルを、運用環境のサーバーにコピーし、インストールすることができます。

なお、言語パックのインストール後は、オペレーティング システムの更新プログラムを再適用する必要があります。
(更新プログラムに含まれる言語リソースは、更新プログラム適用時点でインストール済みの言語パックに対応した言語リソースのみが追加され、その後にインストールした言語パックに対応した言語リソースは、更新プログラムのパッケージから新たに追加する必要があります)

また Windows Server 2016 では言語パックの追加以外に、オンデマンド機能の追加も必要な場合があります。日本語では、補助フォントや OCR 手書き入力等がオンデマンド機能で提供されています。

詳細は下記の情報をご参考ください。

Windows への言語パックの追加
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/hardware/dn898478(v=vs.85).aspx

 

- 言語パックのパスについて

Windows Update 経由でダウンロードした言語パックのファイルは下記のフォルダー配下に作成される不規則名のサブ フォルダーに保存されます。

保存先フォルダー : (下記フォルダー内のサブ フォルダー)
C:\Windows\SoftwareDistribution\Download

ファイル名の例 :
Windows Server 2012 R2 など :
windows8.1-kb3012997-x64-ja-jp-server.cab
Windows Server 2016 など :
lp.cab

- 言語パックのインストール方法

言語パックは lpksetup コマンド、または dism コマンドでインストールします。

コマンド例 :
lpksetup /i ja-JP /p "言語パック ファイルのパス"
または
dism /online /add-package /packagepath:"言語パック ファイルのパス"

※lpksetup コマンドをオプションなしで実行すると、ウィザード形式でインストールすることができます。

 

- 地域と言語の設定について

Windows Vista (Windows Server 2008) 以降の Windows では、言語に依存しないオペレーティング システムのバイナリに、特定の言語パックが初期インストールされ、言語の既定値が設定された状態で提供されます。
言語パックを追加し、既定の言語に設定することにより、メニューやヘルプの言語等の基本的な設定を、各言語版と同様に変更することができます。

初期インストールされた言語パックと、追加でインストールする言語パックに差異はありませんが、言語の既定値が異なる点や、地域の設定で変更できない設定値などがあり、追加でインストールされた言語の設定値を初期インストールされた言語の設定値と完全に同一にすることはできません。

なお、アプリケーション等に影響する言語設定としては、下記のような設定が考えられますので、これらの設定を確認、設定ください。

・形式 (UserLocale)
・場所 (Geolocation)
・ようこそ画面とシステム アカウント (UILanguage, UserLocale, Geolocation)
・Unicode 対応ではないプログラムの言語 (SystemLocale)

 

- 言語設定について

Windows 8 (Windows Server 2012) 以降の Windows では、主に使用する言語を言語リストの一番上に設定することで、表示言語、入力方式、および、日付と時刻の形式を既定に設定することができます。

 

- 地域設定について

地域設定には、以下のような設定項目があります。

・形式
・場所
・ようこそ画面とシステム アカウント
・Unicode 対応ではないプログラムの言語

- 設定場所
[コントロール パネル] (Control panel)
- [時計、言語、および地域] (Clock, Language, and Region)
- [地域] (Region)

--------------------------------------------------
- [形式] (Formats) タブ
--------------------------------------------------
[形式] タブでは、日付、時刻、通貨、および単位の表示に使用する形式を設定します。

この設定で選択した言語および地域は、UserLocale として設定されます。UserLocale はアプリケーションの表示言語や動作に影響する場合があります。

既定値は、[Windows の表示言語と一致させます (推奨)] です。(英語表記は [Match Windows display language (recommended)] です)

--------------------------------------------------
- [場所] (Location) タブ
--------------------------------------------------
[場所] タブでは、コンピューターを使用する場所を設定します。

この設定で選択した場所は、Geolocation として設定されます。
Geolocation を参照するアプリケーションの動作に影響する場合があります。

既定値は、英語版では [United states]、日本語版では [日本] です。

--------------------------------------------------
- [管理] (Administrative) タブ
--------------------------------------------------
[管理] タブでは [ようこそ画面とシステム アカウント] や [新しいユーザー アカウント] の、表示言語、入力言語、形式、および場所を設定します。

これらの設定を変更するには、次のように操作します。

1. 現在のユーザーで先に各項目の設定を行い [設定のコピー]
(Copy settings) をクリックします。

2. [ようこそ画面とシステム アカウント]
(Welcome screen and system accounts) および
[新しいユーザー アカウント] (New user accounts) のチェック
ボックスをオンにすると、[現在のユーザー] (Current user) の設定が
[ようこそ画面] (Welcome screen) および [新しいユーザー アカウント]
(New user accounts) の欄に反映されます。
設定内容を確認の上 [OK] をクリックします。

また、Unicode 対応ではないプログラムの言語 (システム ロケール) の設定も [管理] タブで行います。
設定を変更するには、[システム ロケールの変更] (Change system locale) をクリックします。

 

・ようこそ画面とシステム アカウント(Welcome screen and system accounts)
----------------------------------------
コンピューター起動時に表示されるサインイン画面等、システムの言語設定を変更します。
Local System、Local Service、Network Service の各システム アカウントのプロファイルに対して、現在のユーザー設定をコピーします。
これらのアカウント情報を参照するアプリケーションなどで、動作に影響する場合があります。

※ようこそ画面とシステム アカウントの変更時は、コンピューターの再起動が必要な場合があります。

 

・新しいユーザー アカウント(New user accounts)
----------------------------------------
コンピューターに初めてサインインするユーザーの既定値を変更します。
なお、既にサインインしたことがあるユーザーには影響しません。

 

・Unicode 対応ではないプログラムの言語 (Language for non-Unicode programs)
----------------------------------------
Unicode 対応ではないプログラムで使用する文字コード体系や、既定で使用する文字セット (文字、記号、および数値) と既定のフォントを設定します。
この設定で選択した言語および地域は、Systemlocale として設定されます。
SystemLocale は、アプリケーションの表示言語や動作に影響する場合があります。

既定値は、英語版では [English (United states)]、日本語版では [日本語 (日本)] です。

※システム ロケールの変更時は、コンピューターの再起動が必要です。

 

- タイム ゾーンについて

タイム ゾーンの設定は、コントロール パネルの [日付と時刻] で変更することができます。

[コントロール パネル] (Control panel)
- [時計、言語、および地域] (Clock, Language, and Region)
- [日付と時刻] (Date and Time)

既定値は、英語版では [(UTC-08:00) Pacific Time (US & Canada)] 日本語版では [(UTC +9:00) 大阪、札幌、東京] です。
なお、タイム ゾーンの設定はコンピューターごとの設定になります。

 

 

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- 参考情報
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Windows への言語パックの追加
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh825699.aspx

言語パックと Windows 展開
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh824829.aspx

Windows で利用可能な言語パック
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh825678.aspx

Windows の多言語環境に対応したアプリケーション開発等に関する情報は下記サイトもあわせてご参考くださいますよう、お願いいたします。

Globalization Dev Center
https://msdn.microsoft.com/en-us/globalization/mt613165

Multilingual User Interface
https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/desktop/dd319073(v=vs.85).aspx