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「案件」リストに隠された秘密

こんにちは、GroupBoard 開発チームです。
先週、このBlogでメールアドレスを掲載させていただきましたが、おかげさまで直接みなさまからメールをいただく機会が多くなりました。本当にありがたいのは、メールを送っていただいた方みなさまが GroupBoard について真剣に取り組まれていること、そして、ご自身の会社や組織のためになんとか情報の流れをよくしようとがんばっておられる、その真摯な姿勢に私どもも大きな感銘を受けました。また、このようなつたない文章でも少しでもお役に立てていることを実感できまして本当にやる気を奮い立たせることができました。この場を借りてお礼申し上げます。
もちろん、これから試してみようという方や、ちょっと聞いてみたいだけ、というメールも大歓迎です。GroupBoard に関するリクエスト、質問など、以下のメールアドレスまでお寄せくださいませ。

sgsdog@microsoft.com

さて、今回は先週の予告通り、「案件」リストをご紹介したいと思います。

1. 案件リスト と ToDoリスト
最近ではビジネス書などでも 「一日の始めにはToDOリストを作成せよ」 というように、「ToDo」 という語句を目にする機会も増えてきました。一般的な意味合いでいえば、「やるべきこと」や「分担された仕事」といったものでしょうか。一方で「案件」のほうは、使われる文脈によって幅広い意味を持っていてなかなか理解しにくい語句ではあります。
もし英語版のSharePointサイトを見てみるならば、これら2つのリストはそれぞれ 「Tasks」リストと「Issue」リストとなっていることがわかります。この場合の「Tasks」のほうは、そのまま日本語で言うところの 「仕事」といってもいいかも知れません。一方、 「Issue」については、問題、とくに仕事を進めていく上で解決しなくてはならない問題や課題を意味する、と考えるとこれらのリストの性格がわかりやすいかと思います。

(これはまったく主観的な説明ですが) つまり、「ToDo」リストは、ユーザー個人個人が管理できる範囲の仕事のリストであり、その仕事は基本的には担当した個人が最後まで完了する性格のものです。「ToDo」リストは、ユーザー自身にとってみれば「やるべきこと」リストであり、また上司や管理者側から見れば個々の仕事の進捗管理ができるリスト、ということになります。
一方で、「案件」リストは、プロジェクトやサポート業務など、複数の人間が協調して働いている場合に、共通の問題として認識している事柄について事実を記録し、管理するものです。「案件」リストでは担当者の変更は頻繁かもしれませんし、案件に登録される事柄も大きな範囲になる場合もあるかも知れません。

今回このBlogのために改めて「案件」リストを研究してみたのですが、どうもこの「案件」リストは製品のサポート業務や商品の障害報告などのシナリオでずばり適用できそうな機能を持っています。なので、ここでは社内・社外への一般的なヘルプデスクでの使用、というような背景でご説明していこうと思います。

2. 案件リストの作成
なにはなくとも、とりあえず「案件」リストを作成しましょう。

1) GroupBoardサイト トップページ上部の「作成」をクリックして、リスト内から「案件」をクリックします。
2) 「名前」として適切なリスト名を入力して「作成」をクリックします。

案件リストができましたが、このままでは見た目はToDoリストとほとんど違いがありません。
さて、ここではヘルプデスクの業務を例にとり、作成したリストに変更を加えます。

1) 作成した案件リストを開き、ページ右側の「操作」エリアから「設定と列の変更」をクリックします。
2) 「列」エリアの「分類」をクリックします。
3) 既定の設定では、選択肢として「(1) 分類 1」から「(3) 分類 3」が登録されています。これを実際の業務に合うように変更します。ここでは例としてヘルプデスク業務ということで、障害の分類として以下の4つを登録しました。
ソフトウェア
ハードウェア
メール
電話
ネットワーク
アカウント
4) OKボタンをクリックして編集を確定させ、リストに戻ります。

リストに戻り、「新しいアイテム」をクリックすると、いま設定した分類がドロップダウンリストで選択可能になっていることがわかります。

3. 案件リストと新着情報Webパーツ
GroupBoardでは、作成された「案件」リストは自動的にトップページの 「新着情報と今日のToDo」に表示されます。新規案件アイテムが作成され、それが自分が担当者であった場合には、この 「新着情報と今日のToDo」に担当する案件が表示されますので、とても便利です。


複数の案件リストも表示できます。

4. 案件リスト独自機能: 編集履歴の同時表示
ここまでですと、ToDoリストとあまり変わる点がないので、わざわざ案件リストを使う必要がないように感じるかも知れません。そこで、案件リスト独自機能をご紹介したいと思います。
今回の例のように、サポート業務などですと、問題のレベルや解決までの技術レベルなどにより、大勢の方がひとつの問題にかかわることがありえます。大勢の方が情報をアップデートするとき、以前に記録された情報を間違って消してしまったりすると、解決に至るまでに時間がかかったり、同じ質問を問題を抱えているユーザーに聞いてしまったりして、効率的ではありません。
そこで、案件リストでは、他のリストにない特殊な「コメント」フィールドが用意されています。このコメントフィールドでは、アイテムの編集をしたときに、以前に保存した文章は表示されません。その代わり、コメント入力をして保存をすると、自動的に過去のアイテムを履歴としてページの下部に添付して保存していきます。今回のように障害対応であれば、それぞれの担当者が行ったトラブルシュートの内容やその結果を順次履歴として保存していくことができますので、問題を抱えたユーザーへ重複した質問をしないでも済みますし、どのような診断がされてきたのかもわかります。


「追記型コメントフィールド」といったところでしょうか 。

5. 案件リスト独自機能: 関連案件アイテムの同時表示
案件アイテム間で関連があるときに、リンクを追加する機能です。新規または編集のページに「関連する案件の追加」というフィールドがあり、関連するアイテムのIDを数字で入力すると、アイテムの表示のときに関連付けられた案件アイテムも同時に表示します。例えばあるトラブルと別のトラブルには関連性がある場合、または過去の案件で今回の問題を解決するために有効なヒントがある場合などに、このリンク機能を使えば案件が多い場合にも有機的な結びつけをすることができます。


関連付けの例

6. 案件リスト独自機能: 担当者だけにメール通知
GroupBoard および SharePoint の各リストには「通知」という機能があり、アイテムが新規に追加されたときや変更があったときに指定されたメールアドレスに通知メールを送信することができます。しかしながら、担当者フィールドについてフィルタをした通知設定はできないので、例えばToDoリストで「新規アイテム追加されたら自分宛にメールを送る」という設定にしますと、自分以外のユーザーが担当者になったToDoアイテムについても、自分宛にメールが送信されてきてしまいます。案件リストでは、アイテムが作成または変更されたときに、自分が担当者として登録されたアイテムだけに対して通知メールを送信することができます。手順は以下のとおりです。

1) 案件リストを開き、ページ右側の「操作」エリアから「設定と列の変更」をクリックします。
2) 「全般設定」の「全般設定の変更」をクリックします。
3) 「電子メールの通知」で、通知機能をONにします。
4) OKをクリックして保存します。

通知されるメール本文には残念ながらコメントなどの情報はないのですが、タイトルはそのままメールタイトルになりますので、わかりやすいタイトルにすればずいぶん使いやすい機能になると思います。

ちょっと長くなってしまいましたが、来週も「案件」リストの謎に迫る予定です。統計的に案件の内容をグラフ表示できる機能をご紹介します。

このBlogを書いている段階ではまだトリノオリンピックは開幕してませんが、楽しみですね。個人的にはアルペンの佐々木選手に一番期待しています。芸術的な点数ではなく絶対的なタイムという尺度で勝敗が決まる競技では日本人選手はなかなか厳しいと思っていますが、ぜひがんばってもらいたいです。では。

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