Azure App Service と Xamarin を利用したモバイル アプリケーションの紹介
このポストは、10 月 1 日に投稿された Go mobile with Azure App Service and Xamarin の翻訳です。
今回は、AzureCon での Bill Staples の基調講演 (英語) に登場した、Azure App Service の優れたモバイル アプリケーションをご紹介します。
アラスカ航空 - Hopper
アラスカ航空の Mike Lorengo 氏は、社員が端末からキャンセル待ちの予約を直接行える Hopper というモバイル アプリケーションを紹介しました。それまでは、応答性の低い ASP Web サイトにログインししていましたが、企業のモバイル化の取り組みを進めるうちに、社員がより快適に予約を行える方法を検討するようになりました。同社は、Azure App Service、Hybrid Connections、API Management を活用し、Xamarin を基盤とした iOS および Android アプリケーションにデータをシームレスに公開しています。Mobile Apps を使用して実装されたアプリケーション内フィードバックを利用することにより、開発チームは改善の依頼に迅速に対応します。また、App Service と Visual Studio Online の統合および継続的な統合のサポートにより、リリース サイクルが短縮され、ユーザーの希望をすばやく実現できます。
NASCAR - IMSA
NASCAR の Chris Witmayer 氏は、App Service を利用した iOS、Android、Windows 向けの International Motor Sports Association (IMSA) モバイル アプリケーションを紹介しました。開発チームは13 週間足らずで Azure App Service Mobile (旧称 Mobile Services) 基盤の完全なバックエンドを構築し、Xamarin モバイル アプリケーションを作成しました。このアプリケーションは、現在 App Store および Google Play で入手可能で、IMSA のファンに統計、ライブ ビデオ、IMSA Radio、時間計測、得点などの情報を週末のレースごとに提供します。Azure Notification Hubs でのクロス プラットフォームのプッシュ通知、PHP Web サイト用の App Service Web アプリケーション、Redis Cache による顧客へのデータ転送の高速化、マイクロソフト パートナーの New Relic が開発した分析機能などを活用しています。さらに、App Service の自動スケール機能を使用することで、IMSA アプリケーションは深刻なトラフィックの課題にも容易に対応できます。
ロンドン交通局
企業向けモバイル アプリケーションの開発 (英語) セッションでは、ロンドン交通局のアプリケーションを紹介しました。多くの人材がロンドン地下鉄の管理運営に携わる同局では、外出先からモバイル デバイスを使って重要な組織のリソースにアクセスする必要がありました。そこで、Azure App Service を組織のモバイル アプリケーション (iOS デバイス用の Objective-C で開発) のプラットフォームに選びました。アプリケーションの 1 つ、Fault Reporting では、安全なログイン、組織の Active Directory の資格情報の使用、修繕が必要なロンドン地下鉄の資産の報告などを行うことができます。オフラインで作業を行っても、接続が可能になったときにバックエンドと同期することができます。ロンドン交通局は、App Service Mobile Apps を使って認証、データ同期、ビジネス ロジックも実現しています。クロス プラットフォームのプッシュ通知には Notification Hubs を使用し、レポート状態の変更を職員にアラート通知することができます。また、App Service 環境と ExpressRoute の使用により、バックエンドと古い ERP システムなどのオンプレミス リソース間が結び付けられているため、WebJob は、レポートに対して信頼性の高いバックグラウンド処理を実行します。
ロンドン交通局をはじめとする企業向けモバイル アプリケーション開発の詳細については、こちらの AzureCon セッション (英語) をご覧ください。
企業向けモバイル テンプレート
ご紹介したアラスカ航空、NASCAR、ロンドン交通局のように、どなたでも短期間で優れたアプリケーションを開発することができます。マイクロソフトは、パートナーの Xamarin と共に、Xamarin Forms や App Service Mobile Apps を活用したさまざまな企業向けアプリケーション テンプレートを提供しています。Try Azure App Service (英語) で提供されるアプリケーション テンプレートをお試しください。サインアップやクレジット カードは必要ありません。簡単なマウス操作だけで Azure App Service を開始し、すぐに利用可能なアプリケーションをダウンロードできます。
Xamarin CRM は、3D プリンターのハードウェアと消耗品を販売する架空企業の営業担当者にサービスを提供する営業ダッシュボード アプリケーションです。このアプリケーションは、営業担当者が会社の資格情報を使ってログインを行ったり売上実績を追跡したりするのに役立つほか、リードの管理、連絡先情報の表示、注文の管理、商品カタログの参照を可能にします。また、社員は、接続を利用できないときにはオフラインで作業を行い、バックエンドに対して変更を同期することができます。App Service 上で動作するアプリケーション (英語) をお試しいただくことも、テンプレートを GitHub (英語) から入手することもできます。
Field Engineer は、架空企業 Fabrikam Cable 社のフィールド エンジニア向けモバイル ダッシュボードです。このアプリケーションでは、会社の Active Directory の資格情報を使ってログイン、日単位の予約リストの参照、状態の更新などを行うことができます。このアプリケーションには App Service のデータ同期機能が利用されるため、オフラインで更新を行い、接続が可能なときにバックエンドと同期することができます。このサンプルでは、CRM バックエンドに任意で接続できます。App Service 上で動作するアプリケーション (英語) をお試しいただくことも、ソース コードを GitHub (英語) から入手することもできます。
My Shoppe は、James Montemagno 氏が開発した (英語) アプリケーションであり、Xamarin Forms と App Service Mobile Apps を架空のストア チェーンの一般消費者向けアプリケーションとして使用しています。My Shoppe では、顧客がワンクリックで店舗の場所の一覧表示、最も近い店舗の検索、店舗への問い合わせ、営業時間の確認、店舗への道順の表示などを行うことができます。また、店舗での体験に関するフィードバックを簡単に送信することができます。ソース コードは、GitHub (英語) から入手できます。
App Service Mobile Apps の詳細については、デベロッパー センターおよび AzureCon で紹介された以下の説明をご覧ください。
App Service、Data Sync、Xamarin を使用した企業向けモバイルの提供 (英語)
Azure Notification Hubs: 適切なモバイル プッシュ実現のためのレシピ (英語)
Azure App Service: 企業向けモバイルのデータ同期 (英語)
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