Dynamics CRM 2014 年春/SP1 カスタマイズの新機能 Export To
みなさん、こんにちは
今回は Microsoft Dynamics CRM Online 2014 年春バージョン及び設置型用
サービスパック 1 で提供される機能からカスタマイズの新機能である Export To
機能を紹介します。
Export To 概要
今回のリリースで、Microsoft Dynamics CRM のバージョンは 6.1.xx と
なりました。この環境で開発したソリューションを、バージョン 6.0.xx に
移す場合、新しいエンティティやビューの変更により依存関係が解決でき
ない問題が考えられます。Export To 機能はこの問題を解決するために提供
される機能であり、ソリューションのエクスポート時に、インポート先の
バージョンを指定できるようになりました。
動作確認
では早速機能を試してみましょう。
ソリューションの作成とカスタマイズ
まずソリューションを作成しカスタマイズを行います。
1. 設定 | ソリューションより新規をクリックします。
2. 任意の名前を付け、必要な項目を設定します。
3. 保存ボタンを一旦クリックします。
4. 依存関係が発生するように、今回のリリースで多くの機能が追加された
サポート案件エンティティを既存の追加より追加します。
5. サポート案件に任意のカスタムフィールドを 1 つ追加します。
6. 追加したフィールドを既定のビューに追加します。
7. すべてのカスタマイズを公開します。
ソリューションのエクスポート
次にエクスポートを試してみます。
1. ソリューションの画面よりエクスポートボタンをクリックします。
2. ソリューションエクスポートウィザードを以下の画面まで進めます。
3. ドロップダウンより対象バージョンを 6.0 に変更します。
4. エクスポートボタンをクリックします。依存関係の計算が行われた後、
以下の画面が出ます。この画面は依存関係を計算した結果、バージョン
6.0 では利用できない要素と理由が表示されています。
5. ダウンロードをクリックします。
6. ダウンロードした zip ファイルより Customization.xml を取り出し、
Visual Studio やメモ帳で開きます。まずサポート案件エンティティで
追加したフィールドがエクスポートされていることを確認します。
7. 次に自分のアクティブなサポート案件ビューの定義を確認します。
今回のバージョンで追加された列が含まれていないことと、追加した
フィールドが存在することを確認します。
まとめ
通常は同じバージョン間でソリューションを移行することが望ましい
のですが、状況によっては新しいバージョンから古いバージョンに
ソリューションを移す必要があります。その場合はこちらの機能を
活用してください。
尚、Microsoft Dynamics CRM 2013 から Microsoft Dynamics CRM 2011
のようにメジャーバージョンが異なる下位バージョンには対応しない
点ご注意ください。
※ Microsoft Dynamics CRM 2011 のソリューションを Microsoft
Dynamics CRM 2013 に移行することは可能です。
- 中村 憲一郎