Freigeben über


Microsoft Ignite ~ "Democratizing AI" が実現する今後の方向性

2016/9/26-30に米国 アトランタで開催されていた今年の Microsoft Ignite。Keynote をはじめとする セッションは Ignite オンデマンド動画 で見られるほか、日本では Microsoft Tech Summit (2016/11/1-2) として Igntite のエッセンスをお伝えいたします。

Ignite では、Satya Nadella の Innovation Keynote にて マイクロソフトが注力する "Democratizing AI" (直訳すれば "AI の民主化") という方針が示されました。これは、AI がもっと一般的に利用され、身の回りのあらゆるITサービスで使われる状況になることを意味しています。Microsoft Cognitive Services のように人間の認知機能を (自分でAIエンジンを作成し、学習させるといったプロセスなしで) API 経由で簡単に取り入れられるようになったことは、この "AI Everywhere" の状況を加速する一つの例です。

bluesky_20161019_01

"Democratizing AI" を支える柱として、以下の 4 つのテクノロジーグループが紹介されていました (代表的な製品/テクノロジー名も併記してみました) ;

  1. Agent: ユーザーと直接やり取りを行うUI
    • Cortana: ユーザー情報との連携によるパーソナライズされたサービス
      取得された自分のアクティビティからのSuggestionを表示。音声入力だけでなく手書きも↓
      bluesky_20161019_03 bluesky_20161019_04
  2. Applications: 情報を活用し、洞察を得て、次の一手へのヒントを提供
    • Office 365, Dynamics 365: Microsoft Graph による横断的な情報の活用
      Office製品の利用状況データを分析↓
      bluesky_20161019_05
      Microsoft Support Agent (BOT) が応答します (US地域のみ)。必要に応じて担当者が CRM や Knowledge DB の情報を統合してシームレスに対応↓
      bluesky_20161019_06 bluesky_20161019_07
  3. Services: 情報の分析や解析を行う頭脳エンジン
    • Azure Machine Learning / HDInsight / R Server、Bot Framework、Cognitive Services
      Microsoft Hololens によるショールーム、顧客が注目していた場所を解析して関心の高い内容を推定↓
      bluesky_20161019_08 bluesky_20161019_09
  4. Infrastracture: アプリケーションやサービスをを支えるプラットフォームとしてのクラウド
    • Azure, Azure Stack
      Azure FPGA Server の性能デモ↓
      bluesky_20161019_10

度々こちらのブログでもご紹介している Microsoft Cognitive Services は、これまで機械学習が必要だった AI 機能を Web API 経由で簡単に利用できる "人工知能パーツ" です (#3 に挙げました)。

bluesky_20161019_02

そして 2 社の事例が紹介されていました;

  • UBER: スマホからドライバーの顔認証による本人確認
    bluesky_20161019_11bluesky_20161019_12
  • VOLVO: ドライバーの表情や動作からの事故につながる状況の推定
    bluesky_20161019_13

 

ちなみに Tech Summit で再び Cognitive Services のセッション担当させていただきます。
あなたのアプリに AI っぽさを! "人工知能パーツ" Microsoft Cognitive Services アップデート」Day2 (11/2) 09:55 - 10:25

Cognitive Services の概要と活用方法、最近のアップデートについて、事例を交えながらご説明いたします。(タイトルが "アップデート" となっていますが、初めての方でも大丈夫です。)  既存のサービスに "AIっぽさ" を取り入れる、または新しいサービスを開発いただくための第一歩をご紹介できますよう、鋭意準備中です。どうぞお楽しみに!